2013/08/22 19:33
エロ太

成績の話をする前に、まず
おでんを食べていただきつつ、
どういったお子さんだったか、
うかがってみましょう。

「ぼくは転勤族の子どもで、
 広島から東京に越してきて、
 東京でも引っ越しをしました。
 ですから、外ヅラがいい。
 初対面で明るく軽く、人と仲よくなるのが得意。
 
 ぼくは、頭がいいってことは、
 世の中を知るってことだと思うんですよ。
  
 その転校で、ぼくは小学校ごとに
 格差があるということを知りました。
 つまり、レベルの違いにおどろいた。
 エロ話のレベルの違いに」

え?

「ほんとうに、引っ越した先の駒込の小学生、
 なんっっっにも、やらしい話を
 知らないんですよ。
 だから俺は、エロ太って呼ばれてた」

こんにゃくの前はエロ太だったのか。


2013/08/22 19:31
こんにゃく

博報堂でコピーライター、
その後、雑誌の世界に転職、
「BRUTUS」の編集長でキレ者、
さぞ小さいときから
賢くていらっしゃったのではないでしょうか。

「いえいえ、ぼくは中学のとき
 こんにゃくというアダ名を
 先生からつけられました。
 そのくらい、落ち着きのない子どもでした」

授業中におしゃべりするわ、手紙まわすわ、
怒ると泣くわ、という
中学生だったそうです。

「とにかく、集中力がない。
 のべつ、しゃべってました。
 のべつ、しゃべってました」

2回言うほど、しゃべってた。


2013/08/22 19:27
キメキメです

このあと何かの発表会、
そして、さらに
日本の経済界の重要な方との会食を
控えておられるため、
本日はキメキメのスーツであります。

西田善太先生、かっけー。

1987年早稲田大学商学部ご卒業で
あらせられます。


2013/08/22 19:24
オオトリ登場

本日の「勉強サイド」の
オオトリの方がやってきました。

マガジンハウス
「BRUTUS」編集長、
西田善太先生です!

ダンダカダンダンダーン。


2013/08/22 18:47
ありがとうございました!

7つも質問にこたえてくださった
プレジデント社の
八尾研司先生と
斉藤賢太郎先生。
ありがとうございました!

「もうひとついいですか?」

と斉藤先生。はいどうぞどうぞ。

「ひとことなんですけど‥‥。
 英語より敬語です!」

おお。英語より敬語。

「英語が喋れるより
 敬語がちゃんと使えるほうが
 日本で生きていくなら必要です!」

おおー。と感動していると、
八尾先生がひとこと。

「それよりさ、おまえ、
 遅刻なくそうよ?」

「どっひゃー!」

おあとがよろしいようで。
ありがとうございました!


2013/08/22 18:40
電卓がうまく打てない原因は?

では八尾先生に最後の質問です。

こんにちは。
簿記3級の勉強をしているアラサーです。
小さなころから計算や数字が苦手で、
簿記も3回くらい挫折して、4度目の正直(!?)で
ようやっと本試験の形式までたどり着きました。
しかし電卓がちゃんと打てません。
答案を見ながら電卓をたたいているのに
なぜか合計が違う値になります。
いい電卓を買いなさいと言われそうですが、
電卓に何千円もかけられるほど余裕もありません!
(ちなみに今は簿記2級に合格した父から
もらった電卓を使っています。)
どうやったら電卓が正確に打てますでしょうか?
打ったりたたいたりするのがいけないのでしょうか。
コツを教えていただきたいです。

(なたね)


「これも東大生だったらどうするか?
 っていう視点で考えてみましょうか」

はい、おもしろそう。
そうしてください!

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
できる子だったら
「どのキーが壊れているか見つける」
のでしょうね。
どれかのキーが壊れているに違いないと、
まずそれを疑いなさい。
ほんとに壊れていないとわかったら
電卓じゃないから電卓を買う必要はない。
だったら動きの癖のはずです。

打てないキーがあるはず。
たぶん1箇所です。

それを一個一個つぶしていこうという
冷静な気持ちになってください。

「打ったり叩いたり」
って言うんだから分析はしてるんですよ。
指の大きさと合わないのだったら、
買い替えたほうがいいのかもしれないけど、
その電卓いいじゃないですか。
使いましょうよ!
それで1級とったらかっこいいじゃないですか!
原因がわかれば解決方法もあるでしょう?

でも‥‥、壊れてたら
買いかえましょうね。


2013/08/22 18:36
できる子の特徴って?

ちょっとここで斉藤先生が寄り道トークです。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
前に東大生のアンケートをやりました。
東大に行ってインタビューを
朝から晩までやったんです。
何百人のアンケートが手元にあったので
これだけあれば大丈夫だろうと入力し
性格の傾向やなにやら分析しました。

これで勉強ができる人の共通点が見つかる!
と思いきや、みつからなかった。
なにもかもが傾向が見当たらなかった。

最後の最後にフリーアンサーを見たんですね。
そのフリーアンサーでわかったのは
彼らは「自分のこと」がわかってるということ。
どういう勉強の方法が合ってるか、
どういうことが苦手か、
どういうときに集中力があがるか、
自分自身がよくわかってるんです。
ダメでもいいんです。
サボり癖があるなら
それをどうするかを考えているんです。

頭のいい人って、
知識があるかどうかじゃなくて、
自分が使える脳と体を理解して、
100%動かせる職人みたいなもの。
限られたリソースで
最大限の成果をあげることができる人です。

つまり「客観」の能力がすごくあるんですね。

それってね、
思春期に手に入れる能力なんですって。
こどものころは「自分が」だけど
思春期は「あの人は自分をどう思っているだろう」
と考えるようになる。けれども落とし穴があって
「あの人は自分のことをこう思っているに違いない」
と、大事な判断すら
「客観」にまかせることがあるんです。
それってよくないですよね。
はじめて手に入れた「客観」に
ふりまわされちゃうんです。思春期って。

それをふりきるにはどうすればいいかっていうと
いちばん簡単なのは親と喧嘩することです。
中途半端につながっていた親と離れることで
客観の視点を持てるようになる。
「自分は自分 人は人」
っていうよく言われる言葉、
そのままなんですけれど。

ガリ勉っていうのは応用力がないことだけど、
自分に客観性がもてれば応用がききやすくなりますよ。
人に意見をするときに
客観の視点をもってるから
精度が高くなるんですね。


2013/08/22 18:32
こつこつ積み上げ法は間違ってる?

どんどん行きますよ!

ほぼ日様

高2女子の母です。
突然、某有名大学に入りたいといいだし、
猛勉強を始めました。
ただそれまでも、
女子高生らしいきらきらした楽しみも味わわず、
男子とのふれあいもなく、
わりあい真面目に勉強し、
部活に行くといった生活をしていました。
でも成績はいつもぱっとしません。
とても要領が悪いようです。
学校生活はさほど楽しくもないが、
悪いものでもない、といった様子です。
テレビも見ませんし、LINEも面倒だそうです。
唯一音楽を聴くことが趣味ですが、
ビートルズ(半分故人)とか、
モーツアルト(故人)が好きで、
同年代と話が合いそうにありません。
この夏休みは、勉強した時間数を
手帳に書き込んでよろこんでいます。
そんなに勉強しているのに、
範囲としては進んでいないそうで、
私を暗い気分にさせます。
勉強ばかりしているのに
成績に反映されないということと、
将来、いわゆる
「勉強はできるけど使えない人」
になるのではないかということが、不安です。

(ときどき悩む母)


「自分といっしょです!」と斉藤さん。
勉強しても勉強しても
成績があがらなかった時期があるそうです。
「なんとかしてあげたい!」
と発奮しておられます。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
この子は下から積み上げていく
勉強をしているんでしょうね。
おぼえなくていい単語まで
全網羅的におぼえていって
ぜんぶ覚えれば
100点というような方法なんだと思います。

勉強のしかたがまちがっているんです。

ぼくは「基礎ができていないこと」が不安で
英単語も10000単語おぼえました。
緻密に積み上げていって
レベル100にならないと
ラスボスを倒しに行けない、
みたいな。

でも自動車学校だったら
はやく路上に出ろ!
ってことなんですよ。

大学受験で赤本を
軽い気持ちでやってみたら、
結局出るところは狭い!
と気付いたのが高3の春。
がく然としました。
いままでやってきたことは
なんだったんだろうって。

だから、赤本を見なさい!
積み上げるんじゃなくて、
ボトムアップじゃなくて、
トップダウンでやりなさい。
受験から逆算して勉強したほうがいいよ!
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

そこで八尾先生もひとこと。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
そしてね、自分があみだした勉強法が
もし彼女にあるんだとしたら、
こうすればいいって思ってることって、
ほとんど間違ってたりするよって
言ってあげたい。

そういうことって指摘されないんですよね。

僕は塾行くの好きじゃないって
この仕事するまで思ってたんです。
けど「塾ってすごいな」と
いまは思ってます。
だって勉強法のまちがいを指摘してくれるんですよ!
ぼくは公立育ちで
金かけて勉強するのはちがうって思ってたけど
間違いだなって思います。

勉強がうまい人と出会うべきです。
塾でも予備校に行くんでもいいし。
すっごいうまい人がいるから
それをマネしたらいいんじゃないかな。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥


2013/08/22 18:25
ぐうたら息子をどうにかしたい。

さあ続いての質問です。

やる気が見えない
うちの双子の娘
どうしたらいいんでしょう
その気になれば
徹夜して宿題をするのに

それよりも大変なのが
大学受験するらしい息子
毎日夜遅くまで
部屋に明かりがついているが
何もしていない
日の高いうちは
常に寝ている

もう、奉公に出すしかないんでしょうか?

ああ、これって愚痴よね。

(てらいかーさん)


八尾先生がひとこと。
「奉公に出す必要はありません!」

そうですよねえ。

「でも息子は生活習慣をあらためるべきですね。
 ひとつ提案があります。
 朝、賞金をつけてもいいから
 7時から15分全力で走らせてください。
 毎日です。週7回。
 それだけでいいです。
 ほかはなにもお願いしないから
 それだけやって帰ってこいって」

その意図は?

「そうすれば夜起きてられなくなります」

そっか。

「そして、走ってから勉強すると
 めちゃくちゃ成績があがります」

どわっ! ほんとですか!

「ほんとうです。
 脳を鍛えるには運動しかないです。
 ネーパーヴィル、
 というアメリカの町があるんですが、
 その町の体育の先生が
 “0時間目”というのをつくって
 こどもに有酸素運動をさせたんです。
 そしたら子供たちの成績があがったんですよ。
 学校全体のレベルがあがっちゃった。
 脳科学者がそのデータを見て、
 そんなことがあるのかと研究したところ、
 運動で全身に酸素がいきわたると、
 そのあと逆に脳に酸素がいきわたるんですね。
 そのときに勉強をすると、
 たいへん効率がいいんです」

じゃあ、走ったあと勉強しろってことですね。

「このかたの状況がわからないんだけれど、
 学校や予備校に行ってるならそれでいいですよ。
 自宅浪人だったらすぐ勉強を、
 午前中だけでいいからしろって、
 それが次の課題かな」

お母さんは彼の
生活習慣は気に入らないんでしょうね。
夜起きててやった気に自分をしむけて、
さぼっちゃってて。

「算数の有名な先生がいらっしゃって、
 その方は東大に行きたくて、落ちて、
 早稲田に行ったんです。
 で、いま改めて東大に行きたくないですか?
 先生ほど算数ができたら
 いまからでも受かるでしょう?
 ちなみにぼくが受けようと思ったら
 何年で通るでしょうか?
 って訊いたことがあるんですよ。
 そしたら、
 『おれもおまえも受からない』って。
 『なぜなら行く動機がないから
  ぜったい勉強が続かないはずだ』って」

ああ、動機!!
双子のほうは
尻に火が点いたらやるタイプですよね。
でも日々の勉強には動機がないんだ。

「その動機がないことが問題ですよね。
 そこに気付いてあげましょうよ。
 この子たちにはなにが必要なんだろうと、
 考えてあげることがいいと思いますよ」


2013/08/22 18:15
10か月のこども、このままでいいのかな?

つづいての質問です。

今、私は10ヶ月の息子を育てています。
息子は現在、
引き出しからなんでも引っ張り出したり、
チラシを巻き散らかしたり、
エアコンで暖房を入れたり、
なんでもかんでもなめたり、
元気いっぱいいたずらする毎日です。

バタバタで、なかなか毎日
絵本を読んであげたりできないし、
早期教育もする予定はないのですが、
たまにこれで大丈夫かな? と不安になります。

小さい子供には
どうしてあげるのがいいと思いますか?

皆さんのご意見を聞いてみたいです。

(怪獣ぐずりんのママ)


これについて斉藤先生が
「まっすぐなお答えではないかもしれませんが」
と前置きして、
こんなお話をしてくださいました。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
壮大な話ですが
前に京大にゴリラ学の
山極寿一先生に話をきいたことがあるんです。
人間は200万年前に
4足から2足歩行にかわり、
そのときに人間の女性は
産道の大きさに制限ができたんですって。
4足では出産リスクは少なかったのが
2足になって
1人のこどもを自分の産道を通る
ぎりぎりのサイズに生むようにきりかえた。

人間は超未熟児で生み、育てます。
動物にしてみたら
それはものすごいリスクがあることです。
かんたんに死んでしまうし、
餌食になってしまうかもしれないし。

そんななか、
どうしたら人を繁栄させられるか、
人はこんなふうに進化します。
●いつでも生めるようにする
●1年後にまた生めるようにする
そうすると年子がいっぱいできますね。
けれどもそれだと子育てがたいへんになる。
そこで自分の母親が手伝ってくれる。
ここがまた進化らしいのですが、
その頃になると閉経して
ホルモンバランスがかわることで
「こどもが可愛くなる」という
メンタリティをもつようになるんだそうです。
あくまでもそういう説があるという話ですが、
自分の生殖能力を犠牲にして
小さな子供の面倒をみるしくみがうまれたんです。

人間の赤ちゃんは泣きますよね。
これはたいへんリスキーで、
夜中にサバンナで泣いたら
肉食獣に襲われちゃいます。

でも泣くっていうのはすごいんです。
いやなことをされたら
泣くという手段で拒否できる。
アラームです。「むり!」っていう。
これ、どういうことかっていうと、
「ほかの人でも育てる
 (ほかの人からも育ててもらう)
 ことができる」
という能力を人間は授かったってことなんです。

つまりね、
「多くの人にかこまれて育っていく」
のが人間なんです。

年子の子がいっぱいできて、
いっしょに遊ぶでしょう。
その兄弟で遊んでいく内に
どうしても力の差があるので、
どちらかがハンデをつけなければならない。
そこで、もうひとつ人類が
手に入れた能力が「共感」です。
相手の気持ちを考える、
というのはそこから生まれた。

共感すると、チームプレイができるようになります。
いっしょに農業をする。
いっしょに狩をする。
ひとりじゃなんにもできないけれど、
いっしょになにかをするようになってから
文化が爆発していったんです。
リーダーシップとか
みんなでなにかをするところに
人類の真骨頂があって
その根底が「共感」なんです。

そこでこの質問にもどりますが、
ある程度子供どうしで
ふれあう機会をもつのも
いいんじゃないかなって思いますよ。
お母さんも
「わたしだけががんばる」モードではなく、
ワンオンワンで育てていくより
いろんな人とかかわっていくのが大事だと考えて、
保育園など、すこしちがう子の
いるところにほうりこむ。
それが大事になってくると思います。


前へ  最新の投稿へ 次へ