帰ってきた!
田島貴男の
2005年 オレのニュース。


ニュース その1
キノコ狩り、恐怖の迷宮。

第10回
いやになったときには、歌を。


キノコ狩りでホンシメジを獲得した田島番長は、
まだ森のなかをさまよっています。

西田 これは「死の天使」ドクツルタケです。
死亡例もある、猛毒のキノコですよ。
食べて一週間くらいで、肝臓を破壊します。


かわいい顔して怖いのです。
田島 マッシュルームに似てて、
まちがえそうですね。
‥‥ところで、いま、何時?
── おそらくお昼過ぎ‥‥1時か2時
くらいでしょうか。
田島 なんかさ、雰囲気が夕方みたいじゃねぇ?

── ここは、日暮れが思いっきり早そうですね。
田島 やばいな。
── やばいですね。
西田 これは、カバイロツルタケね。

田島 マイペースですね、西田さん。
── 本日の目玉であったホンシメジを採り終え、
意味のないような斜面が続き、
全員のテンションが、
人間として至極まっとうに下がりつつあるなかで、
西田さんだけは起伏がなく
ルンルンしていらっしゃるのです。
田島 きっと、根っからキノコが好きなんだ。
キノコが好きなんだ、キノコが。
── あ、また西田さんがニコニコしています。
西田 シモフリシメジを見つけましたよ。

中山 じゃあ、よく見たほうがいい。
このへんは群生地ということだから。

田島 よし、了解。
このあたりを一度に捜索だな。
踏まないように。
あ、これがそうかな?
中山

それは、
ドングリだ。

── キノコ名人への道はほんとうに遠いです。

そろそろ帰路なタイミング‥‥と思っても、
車が駐車してあるところまでは果てしなく遠い、
ということは
全員が心底わかり切っています。
足取りは、何かをあきらめた昆虫のごとく
どんどん重くなっていきます。



こんなときに助けてくれるのはやっぱり、
そうです、西田さんです。
西田 いつも嫌になるとね、
僕は歌をうたうんです。
── え、どんな歌を‥‥?

山林にウラ声がこだまする。
どうぞ動画でお聴きください。
(↑こちらをクリックしていただくと、動画をごらんいただけます。)
田島 西田さん、すげえ人だな。
── ええ。なんだか、妖精さんみたいです。
昨日、キノコの森で妖精に会いたいなどと
我々はうそぶいていましたが、
キノコの妖精は、さしずめ西田さんだった、
ということになりますね。
田島 そうだな。


あたりいちめんに胸の高さの
ヘナヘナした細っこい木が
びっしり生えている地帯に到達しました。


この木、もしかして?
── この一帯、ウルシらしいです!
田島 さわったらまずいのかな!
中山 いや、いまはかぶれない。
荒谷 春先だけ。
いつもならもうちょっと
紅葉しているんだけどね。
田島 そうなんだ‥‥すげえ、何でも知ってるな。
── ウルシと聞いただけで
都会もののひ弱さを露呈してしまいました。
あ、急激に視界が開けて‥‥
中山 もうすぐ、車のあるところだよ。
── たどりつきました。
おつかれさまです。
田島 ああああー!! 


着いたぜ!

いやー、恥ずかしながら我々、
ようやく出口にたどり着きました。
予想以上にヤバい山でしたね。
ほんとに、どうやって道を覚えるんだろう?
荒谷 起伏で覚えるしかないですね。

田島 そうか。木で覚えても、
生え変わったりするから。
荒谷 ええ。それに、どうしても
似た風景が限りなく現れちゃったりするんで。
田島 発言ひとつひとつが、
やけに怖ええな。
ああ、車が見えた!

── 文明の利器、日本産業の大黒柱、
自動車を見て安堵の番長です。
田島 カッパもビリビリで、
すごい冒険をしてきたような
風貌になっていますが、
これは、キノコ狩りです。
中山さんによると、
これでもなだらかなコースらしく、
「ハイヒールでも入れる山」だそうです。
嘘ですぜったい。
── 番長、収穫のほうは、どうですか。
田島 なかなかいいよ。

荒谷
うーん、今年は、ダメですね。
田島 これでもダメなんだって。
‥‥豊かなんですねぇ、山は。


山を抜けたとたん、
番長のうわすべりトークも復活です。
よかった、よかった。




なぜなに番長、質問です。
忙しいのと暇なのと、
どちらが好きですか。

「‥‥」

‥‥。

「‥‥‥‥」

‥‥。

「‥‥どっちだろうなあああああ!
 微妙だな、それ!
 あれぇ?
 どっちなんだろそれ!!

 どっちも適度なのがいちばん好き!
 それ、なしで?
 うわっ!
 むずかしいね。

 忙しいほうが好きなんだろうな、
 どっちかと言えば。
 でも、過度に長く忙しいのは、
 ほんっっっっとにやだ!!
 
 うわ! どっちなんだ!!」

永遠に答えの出ないテーマです。
いい塩梅、ということに
ずっと憧れて生きる、番長です。

なぜなに番長に質問のある方は、
件名を「なぜなに番長」として
postman@1101.comまでメールでお送りください。
すばらしい「なぜなに」をくださった1名さまに、
2005年なぜなに大賞として、
「オレのニュース。」公認 缶バッジ
シリアルナンバー011をお贈りします。

※なぜなに大賞に輝いた方には、「ほぼ日」から
 住所やお名前などを
 おうかがいするメールを差し上げます。
 こちらから連絡の取れるメールアドレスから、
 ご質問をお寄せくださいね。

明日につづきます!

なぜなに番長の受付は、しめきりました。
たくさんのご投稿、ありがとうございました。


最近の、オリジナル・ラヴ

『恋の片道切符/青い鳥』(ポニーキャニオン)

11月16日に発売されたニューシングル。田島貴男さんが日本語の歌詞をつけてカバーしたニール・セダカの『恋の片道切符』、レオン・ラッセルの『青い鳥』の、名曲2曲に加え、新曲の『ピストル・スター』が入った豪華なマキシシングルです。「かっこいいです、番長!」のひとことに尽きます。


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2005-12-13-TUE

POMPEII
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