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日本人の思い。
あなたはどちらかといえば、モテますか?

総集編
第1回 これが日本人?

ほぼにちわ! さいとうりかです。
先週までの全50回の「日本人の思い」をご覧くださり、
またご投票いただいて、ありがとうございました。

今週は、いろんなテーマでお答えいただいた
それぞれのテーマを再編集して、ご紹介します。
日本人の姿が、よりビビッドに見えてきますよ!

まず、総集編の第1回は‥‥

結果がはっきりとしたテーマ!

「音楽が好き!」は96.2%!

「旅が好き!」は84.7%!

「よく本を読む!」は、81.2%!

「エッチです」は84.6%?

「恥ずかしがりや」は82.4%!

「よく笑う!」は81.8%!

つまり、こんな状態?

音楽が好きで旅が好きで
エッチで恥ずかしがりやで
よく笑いよく本を読む‥‥
これぞ、日本人なんですね!

外国人の方に
「日本人ノ特徴ハ、ナンデスカ」
と、尋ねられたら、こう答えられるかも?

では、典型的日本人像を、メールで紹介しますね。
(投票中や、結果発表後にいただいたメールから、
 印象的な部分を「ほぼ日」の木村俊介が紹介してます)


音楽が好き!(第6回)

高と部活してた合唱から離れました。
それは
歌でつらい思いもしたからです。
人に聞かせるためにはたくさん練習し、
無理しなければならない部分もあるんです。
技術が足りない時は怒られました。
高校では技量のハードルが高く、
練習しても、周りの足を引っ張るばかり。
歌はよろこびより苦痛に変わりました。
音楽はたのしいですが、
重い存在でもあります。

味でパーカッションをやってますが、
たのしみと同時に苦しみでもあります。
いい音楽や、
いい演奏や、
いい表現を突きつめると、
滅多なことでは納得のいく演奏はできず
これがすごいストレスになるんですが、
イメージを持って、
音を作っていけば、
かならずよりよい表現ができるんです。
その達成感はものすごく心地いいです!

歳からピアノを弾きはじめ、
中学校では吹奏楽部に入って打楽器をはじめ、
ピアノと打楽器だと、
打楽器のほうがやってる人が少なそうだから、
打楽器で音大受験して音楽漬けの四年を送り、
今では、高校の音楽教師をしています。
教師業はつらいことも多いけど、
音楽を通じて生徒と関われたり、
時間があるときには自分だけの音楽室で
思いっきりグランドピアノが弾けるなど、
しあわせな日々を送っています。

音楽を本格的に
やったことがある人のおたよりが、
何だか、特に、気になった回でした。

バンド経験者が、
「二十年間、
 バンド活動に精を出していましたけど、
 辞めて、CDも機材類も
 すっぱり処分しました」
というおたよりをくださったのも、
印象的でした。

「CDがなくても
 何の不自由もないですが、
 今は、山道を吹き抜ける風や、
 静寂のなかの虫の羽音、
 木の葉をうつ
 雨だれのような音楽が大好きです。
 ただ、聞きたくないのに
 聞かされる音楽は大嫌いなんです」
その人のメールの
後半部は、こんなふうでした。

音量さえ大きければ、
所かまわず流れてくるとか、
要らない音が世の中に多すぎる、
みたいなメールも、音楽好きの人からは、
ずいぶんいただいていましたね。


旅が好き!(第8回)

、旅が仕事なんです。
機械の修理のお客さまが
東日本各地におられて、
北は青森から南は千葉、西は岐阜まで行きます。
仕事だから大変なこともありますが
しあわせです。

は旅の目的地に向かう道のりが
とても好きです。
大学の仲間と、
仙台から鈍行をのりついで出かけ、
片道二十六時間の旅路を、
ガタンゴトンと揺られ、
高知のよさこい祭りまで、
踊りをしに出かけます。
もう三年も出かけてます。
他愛のない話をしつつ、
車窓から見える海に心を奪われて、
祭りに向けて心を昂ぶらせる‥‥
長旅を経て目的地に到着する、
あの達成感といったらもう、
たまらないんですよ。

館、群馬、東京、兵庫、福岡と移動して、
幼時から旅の途中のような感覚があります。
自分のことを
誰も知らない場所に転校する‥‥それも、
やっぱり、旅だったのだと思います。
旅に出ると帰る場所があると再確認します。


旅のおたよりで
印象に残ったのはこんなおたよりです。

数年間の旅の途中にいるかのような
留学中の人から、
「同じ場所にいつづけても
 柔軟に変わってゆけるのだし、
 目が曇ったままなら、
 どれだけ遠くにいったとしても、
 旅から学ぶはすくない」
という実感をいただいたりして、
なるほどなぁと思いました。

旅好きが高じて、
周囲を「一緒に旅に行けるか」という
観点で眺める人もいて、友人知人に
明確な線を引ける基準だなとも思いました。

忘れられないのは、
前に「ほぼ日」のメールマガジン宛てに届いた、

「タイ王国に住んで
 十七年目を迎えていますが、
 言葉の壁は
 在住が長くなるほど感じられます。
 家族は私を除き二重国籍かネイティブですから、
 私の存在は、やはり外国人でしょう。
 それでも毎日
 この国の言葉で家族と会話をして、
 近所づきあいをし、買い物をしているのですが、
 やはりネイティブにはなれません。
 日本語も人から指摘されるほどなために、
 体から出る雰囲気もきっと日本では異質でしょう。
 私が住める場所はここだけですが
 中途半端でやるせないです」

というメールなんです。
場所の移動についての話を読んで、
このかたのことを、思いだしました。


よく本を読む!(第22回)

は一冊読みおわると
何度も読みかえします。
飽きませんし、
読みかえすとたのしいんです。
同じ文章でも、
読みなおすたびに違う印象で。

を読むのは大好きですが、
十代のころ、大作と言われている本を
もっと読めばよかったなぁ。
感受性ビンビンの時に読みたい本がありますし。
本を読むときの、想像が膨らんで、
どこまでも飛んでいけるような
解放感がたまらないのです。

は実家の壁を本棚で覆っていて、
その影響か、私も本が大好きです。
大学進学時に家を離れる私への父の言葉は、
「からだに気をつけて」
「本は好きなだけ読みなさい。
 買いなさい。
 欲しいぶんが、必要な量やから」
でした。


何百年前に
本を書いた人と心が通わすこともできて、
読みなおすと、
書いた人の頭脳を覗くこともできる。
読者は、場所も時間も超える旅のようなだと思って、
みなさんのおたよりを、拝読していました。

以前に、メルマガにいただいたもので
印象的な経験談として、

「大学のドイツ文学評論の先生は、
 ほんとに愛情をこめて作品について話されたので、
 どれもいつか原文で読みたいと思わせられました。
 ある時、電車の中で、その先生にお会いしたので、
 勇気をもって聞いてみました。
 『先生の講義を聞くと、どの作品も
  読みたくなりますが、時間もかかりますし‥‥
  いったいどれから、読んだらいいんでしょう?』
 そうすると先生は目をきらんと輝かせて
 『自分で選んで一生懸命時間をかけて
  読んだ本が実はくだらないものであっても、
  ああ、なんでこんなものを読んでしまったんだ!
  と地団駄踏む経験が大事なんですよ』
 と諭すように話してくれました。
 もう二十年くらい前の話ですが、忘れられません」

というものがありました。
これもいい話だよなと思います。


エッチです。(第33回)

はエッチではありません。
収入の半分を官能小説で得ています。
エッチなことを
毎日ひたすら書いている私は
人から見れば、エッチな人でしょう。
しかし、弁解するようですが、
この職業を選んでから
エッチではなくなってきたのです。
「よし、このへんで
 いっちょ本番シーン入れるか」
「SMはもうちょいハードでもいいかな」
などと、
心から真剣に考えている隙間に、
エッチな感情の入る余地はありません。
最近は、エッチなことを見聞きしても、
「ネタにできるか、否か」
のセンサーのみが、敏感に反応します。
何か、大きなたのしみを
失ってしまったような
一抹の悲しさがあります‥‥。

婦人科医です。
女なのですが、
この仕事をはじめてから、
ちっともエッチじゃなくなりました。
仕事で診るものが診るものなので、
うんざりして
あ、もう自分はいいやという気になります。
他人のエッチの後始末もしますし、
性病の子もいるし、
しっかりしない人をみていると、
自分の性欲もしらけます。


この回は、
ほんとに直接的なおたよりが多く、
なかなか紹介できないものばかりでしたが、
それでもこのおふたりの、
「仕事で近づいていると興味がなくなる」
という話は、特に印象的でした。

「感情の入る余地はありません」がスゴイ!


恥ずかしがりや(第17回)

の人が
上半身裸なのが恥ずかしいです。
プロレスも
ターザンも
海パンも恥ずかしいです。
みんな、服、着てほしいです‥‥。

レビで、
ものすごく若いジャニーズの男の子たちが、
ガリガリであばらが見える上半身で
踊り狂いながら、
「離さない〜」などと
カメラ目線でかっこつけている時。
ひとごとながら、
いてもたってもいられないくらい恥ずかしい。

来恥ずかしがりやではあるのですが、
電話が恥ずかしくて仕方がありません。
いつもコールの間に
気持ちを整えて電話に出ます。
こちらから仕事の電話をする時には
話す内容をあらかじめ書いておかないと、
恥ずかしさのあまり忘れてしまいます。
相手先は
こちらが恥ずかしそうにしてるなどとは
気付かないと思いますが‥‥。


この恥ずかしがり屋の回は
恥ずかしいツボが多彩でおもしろかったんです。
「誉められるのが恥ずかしい。けなしてくれ!」
と断言する人もいましたし、

「私はそそっかしく、よく、
 洋服のファスナーというファスナーを、
 開けっぱなしにして生活をしています。
 恥ずかしいです。
 『あれ、今日、生活が楽‥‥?』
 と思うと、大抵、
 パンツのファスナーが開いています」

こんな人もいました。
目立ちたがり屋なのに恥ずかしがり屋で、
自分のブログに書いた日記を読みかえしては
「こんなものを人目にさらしていたのか」
と恥ずかしがり、しかし、
たまにほめてもらうとうれしくなって、
ブログを書きつづけるという人がいましたね。


よく笑う!(第39回)

のダンナと出会った頃から、
よく笑うようになった気がします。
仕事場でも笑顔で居ることが多くなり、
よくパートさんに
からかわれた覚えが‥‥。
親にまで
「よく笑うようになったなぁ」
と言われると、
前はどれだけ表情がなかったんだろう、
と考えてしまいます。

きな人の前だとすごく笑います。
心の底からうれしくて笑ってしまいます。
あなたに会えてうれしい、好きだよ、
ってことのサインを送っています。
気づいているのか
微妙なとこなのですが‥‥。
あなたに会えてしあわせだから、
一緒にしあわせになろうってことで
毎日笑顔で会いたいです。

えるってしあわせだと思います。
心が沈んでいる時には同じことにも
笑えなかったりするもので
『笑う』は心が元気かどうかの
バロメーターでもあると思います。
だから私は笑えてる時は
元気な証拠だと思います。


笑うことについてのおたよりは、
ただただしあわせなものが、
読んでいてもうれしくて印象的でした。
笑う表情を持っている動物は人間だけだから
人間らしく精一杯笑っていたいという意見も、
ずいぶんよせられていました。

海外からの、
「英語で " Japanese smile " って
 言葉があるくらいだから、
 日本人はよく笑うと思う。
 でも愛想笑いとか苦笑いとか、
 まわりとうまくやっていこうとするための
 笑いも多いと思う」
というような
苦笑いについてのおたよりも
たくさんあった回でしたね。



次回もお楽しみに!

2005-07-20-WED

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