OGATA
イッセー尾形のまわりの、
ボツリボツリ話。

イッセー尾形さんは、劇団の役者であるということを、
あなたは忘れてはいませんか?

えっ、知らなかった??
彼は「森田オフィス」という劇団の、
たったひとりの俳優なんですよ。
劇団に、他の役者がいないから、
ピン芸のコメディアンに思われてるわけ。
脚本があって、演出家の森田さんがいて、
役者のイッセーさんがいる。

「森田オフィス」のいろんなことを、いろんな方法で、
このページに載せていくつもりです。

第8回
『アルス・ヴィタリスがやって来る!』

前略
昨年のちょうど今頃、イッセー尾形は、日本では全く無名の
三人組・アルス・ヴィタリスを初来日させ、イッセーファンの
支持の元に満席の会場で幕を開けることができ、
ほっとしていました。

ドイツの音楽家三人組は、素晴らしい演奏をライブ以外では
披露しない中年グループです。様々な人物を演じ分けることで
イッセーが評価を受けているように、彼らは古ぼけたスーツで
浮浪者のようなキャラクターで楽器を奏でます。
透明感のある音と、ボロ雑巾のような演奏者達のギャップは
ライブ以外では味わえないからという理由からです。

「日本には、ホームレスになる自由がない」とは、
イッセーが
ニューヨーク公演で倒産した会社の社長を演じたときの
誌上の言葉です。「金のない人間を可哀相がろうとする」と
言葉を続けていました。

広い世界には自ら進んで質素に暮らそうとする芸術家が
いるものです。
舞台を見れば彼らのその哲学が一目瞭然です。

昨年の日本での幸せな出会いが、彼らのユニークな
説明しがたい舞台に輝きを加えたのは、決してイッセーの
思いこみではないと確信しています。その証拠に、ふらりと
来てくださった、音楽の専門の人、
分野は違うけど結構その筋の
ブイブイいわせているらしい人、
無名だけどはじけてくれた人、
それぞれの感想がそのまま素敵な、
今年の推薦文だな、と
感謝しています。


イッセー尾形のホームページはこちらへ。

イッセー尾形さんへの激励や感想などを、
postman@1101.comに送ろう。

1998-10-19-MON

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いままでのタイトル

1998-06-06  98年春の新作のボツ原稿です。
1998-06-15  「私のダーリン!」
1998-07-01  キャバクラ(98年春の新作)
1998-08-01  Tシャツに添えられていた、
女森田さんの手紙
1998-08-14  女森田こと母森田こと森田清子さんからの
近況メール
1998-08-19  「イッセー尾形・オリジナルTシャツ」
プレゼント 当選発表!
1998-09-05  屋上にて