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これじゃ独身OLみたいなんだけど。by シェフ武井
「プライベートな時間は、なるべく一緒に過ごそう」
と決めている相手がいると、
これまた、休みをとるのってタイヘンです。
お互いの時間を調整して、段取りして、
各方面に頭を下げて、
「えいやっ!」
と海外にでも出てしまわないことには、
休みが休みらしく楽しく過ごせない。
僕らは、別方面に走る急行列車のような関係なので、
ごくたまに、どこかの駅で停車時間が合う、
ということは、あるけど、そういうのって週に数時間。
だからお互い「ここは運休にしよう」って決めないと
ちっとも、一緒に、過ごせないんでした。
(その“週に数時間”は、散歩するとか、買い物行くとか、
一緒にゴハン食べるとかして過ごすけれど、
それはやっぱり“日常をともにする”喜びであって、
“休暇をともにする”愉しみでは、ないし)
というようなことは、きっと、どの家にもあるんだろうな。
さて、そういうわけで、わたくしシェフ武井、
こうして正月も働いておりますが、
それはもちろん、あとでまとまった休みをとったるでー、
という黒い野望があってのことです。
あ、「黒い」と書いてしまうところに、
「休んでもうしわけない」という気持ちが
入ってるかもしれません。悪くないのに、ほんとは。
でもこうして書いちゃうことでラクになる気がする。
えいやっ。
武井の休み計画は、こうです。
・3月に6泊7日で
・フィリピンのスールー海にうかぶ
パマリカン島をまるごと使った
ワンアイランドリゾートである
・「アマンプロ」の
デラックスヒルサイドカシータに泊まる!
一泊ン百ドル、というとんでもない値段なんだけど、
なんたって、甘い生活のためだ。
俺は怠惰のために金を積むぞ。
どうも、アマンプロというリゾートは、
陽がのぼり、沈むのを見たり、おいしいゴハンたべたり、
シュノーケリングしたり、ピクニックしたり、
そのくらいしか、することがないらしい。
退屈を買うのだよ、ふっふっふ。
その島には、街だって、ないんだよ。
もちろん電話なんかかかってこないだろうし、
メールも読めない、読まない。
カメラすら、持っていこうかどうか悩んでるくらい。
でも、絵を描くことと、ローカルの料理を教わることは、
しようかと思ってるんだー。
そういう一週間のために、いま、働いています。
と、書いてはみたものの、まだ貯金は足りない。
ぜんぜん足りない。ていうか、ないと言ってもいいくらいだ。
伊勢丹で高いかまぼこ買ってる場合じゃないよなあ。
【31日のお休みの過ごし方。】
鼠穴にいて、そば打ってました。
でも午前中は、伊勢丹に行っていろいろ買った。
塗りの多用椀買っちゃった。
玄関に飾るしめ飾りも。
「鈴廣」のかまぼこは高かったなあ。
職人の手作りです、っていう一言に弱いんだ。
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