#21 はじめてカメラを買ったんです。その2 暗いとき、その暗さを撮りたい。

講師

菅原 「甲野さんの悩みは
 わりとかんたんに解決できると思いますよ」

司会

「ぜひ、ぜひ!」
「甲野さんとっても上手だと
 思うけどなー」
「そうよ、わたしにくらべたら‥‥」
司会
シェフ 「こう撮りたい、という思いがあるだけに
 こんなはずじゃ、って思うんだよね。
 ぜひ解決を!」
山下 「ところでぼくはなぜ
 呼ばれているのでしょう」
菅原 まず、ゴリラの写真です。
シェフ これですね。
面白〜い、って思っていたのに
なんだか寂しそうになっちゃったと。



菅原 これは、まず、露出の問題ですよ。
えっ、露出?
菅原 多分、甲野さんがこのゴリラを
見たときの印象って、
もっと背景や、地面が目立ってませんでしたか。
はい!

菅原 その背景、土とか木とか草とかが関係して、
きっとこれが可愛く見えたと思うんです。
けど、これはカメラのAEの
欠点だと思うんですけど──。
シェフ AEっていうのは自動露出ですね。
菅原 最近のカメラって、
暗いときにすごく明るく写るでしょ。
シェフ しますね。
ちょっと、びっくりするくらい
明るく写っちゃうことがありますよね。
菅原 そう、ちょっとね、
やり過ぎだと思うでしょう。
でね、このゴリラは
ほんとうは黒いんでしょう。
そうですね。しかも夕方でした。
菅原 黒い被写体で、まわりも暗い。
だからカメラが判断して、
すごく明るくしちゃうんですよ。
うん、うん。
菅原 で、すっごい明るくしちゃうから
写したい雰囲気がなくなっちゃうんです。
ん! ‥‥そういうときは、
どうすればいいのでしょう。
菅原 そういうときはちょっと暗めに、
調整してあげるといいですよ。
暗めに。

シェフ じゃあ夜、夕方以降撮るときは暗く撮る。
菅原 そうですね、シェフの撮った
お祭りも一緒のことなんです。
シェフ じつはぼくもE-420を持つようになって、
最初にセットになっていたズームレンズで
家の裏のお祭りを撮ったんですよ。
そしたら、なんていうんだろう、
撮影のセットみたいでびっくりして。



菅原 絵が明るくなるんだね。
シェフ これはこれで「すごい! よく写ってる!」
っていう感動があるんです。
でも一方で、じっさいに見た感じは、
もっと暗かったよなー、と。
真っ暗な中にぽっとある灯りが
きれいだなと思って、
カメラを向けてオートで撮ったら、
ぴかぴかに、こうこうに
ライトアップしました、
みたいになってて。
やっぱりちょっと違うかも、って。
菅原 そうなんだよね。
シェフ よく撮れてるんだけど、
何だ、この現実感のなさは、と思って。
菅原 じつは、いまのデジタルカメラ全般に
その傾向があるんです。
リコーも、GRと、GR2を較べると、
2が明るく撮れるんですよ。
今、全体にそういう傾向にあるので、
使う側で暗め、暗めにいった方が、
多分、ちょうどよくなると思います。
それは具体的に何をすればいいんですか?
菅原 GRだったらここを
ぴっぴっぴっぴっぴっぴってやれば、

どこでぴっぴっぴっぴ?
ぴっぴっぴっぴ。
ぴっぴっぴ?
シェフ みなさん、妙です!
菅原 ほら、このボタン。
暗くなりますよね。
どんどん暗くなりますよね。
シェフ 催眠術じゃないんだから。
えーっと、つまり、GRには、
構えた時右手の親指あたりにくる
プラス・マイナスのボタンで
調整できるってことですよね。
菅原 そうです、なりますよね。ならないですか?
あ、こっちだ、分かった、分かった。
菅原 あった?
あった、これですね。
菅原 それ、それ、そうです。
あのう、わたしのカメラには
そういうボタンが‥‥???
シェフ あ、あるよ、あるある。
すみません、読者のみなさんに
伝わらないかもと思いますが、
シャッターのボタンの右に
「+−」って書いてあるちいさなボタンが
あるでしょう。ここを押します。
あ、はい。
シェフ そうすると、その手前のダイアルが効くので、
左に回すとマイナス、右に回すとプラス。
液晶画面にそう表示されるでしょ。
あ、ほんとだ。暗くなった!
わたしのカメラにも、ありました!
菅原 ね。これで簡単にマイナス補正ができます。

ほんとですね。なるほど、
それでできるだけ
目で見ているのと同じような感じに
近づければいいんですね。
菅原 ただ、特に気をつけた方がいいのは、
液晶画面は、日中、外で見るとき
すごく暗く見えるんですよ。
シェフ あ、じゃあモニターを
信用し過ぎちゃだめなのかな。
菅原 明るいところでは信頼しすぎずに
いくつか、明るさを変えて撮っておくといいかもね。
暗いところだったらわりと当てになるんですけど。
どれくらいから、「暗く」撮ったほうが
いいっていうめやすはありますか。
菅原 曇りの日の夕方くらいの感じ、
ありますよね。
それよりも暗い感じだったら
最初からちょっと暗めに
撮っちゃった方がいいみたいです、
最近のデジタルカメラというやつは。
シェフ 夜、月なんかが出てて、
まわりが暗くて、っていうような
風景を撮ろうと思うと、
ぜんぜんうまく設定できないんです。
菅原 そうなんですよ。
シェフ ぴかーってなって、
現実感がないぐらい明るくなったりして。
菅原 むかしの露出計は、
暗いところで測れなかったから
あまり当てにならなかったんだけど、
最近のカメラの露出計は、
暗いところが得意なんですね。
そして暗いところを持ち上げる修正をする。
ダブルで明るくしようとしてるから、
ちょっと明るくすればいいのも
うんとこんなに明るくしちゃうことになる。
これは、カメラによって違うから、
特性をみて練習するしかないかな。
シェフ はい。もう1個、このゴリラですけど、
撮る高さってないでしょうか。
寂しく見える角度っていうか。
菅原 そうですね。
こういうときは先ず、
真っ正面から行くのがいいと思う。
人間て面白くて、心の目がちゃんと
この実体を掴んでるんですね。
だから、まずは真ん前に行って、
真正面からばっと撮ってあげる。
あ、ちょっと違うなと思ったら、
やっぱこっちなんだっていう撮り方をした方が。
シェフ ちょうどここにいる山下さん、
このポーズをしてそこに座ってみてください。
それで、練習してみましょう。
山下 そのために呼んだんですね!
もう‥‥
えー、そんな、え、練習って、え、そんな。
シェフ ハイ、公園にこういう子がいました。

ここは公園?
シェフ ほら、可愛い‥‥と思おう!
菅原 (笑)。
シェフ さあ、真正面。
菅原 大変ですね。大変ですね(笑)。
こういう感じですよね。
真正面ですよね。
菅原 そうですね。
こういうことですよね?

  いい笑顔が撮れた気がします!
(つづきます!)
その1へ 最新のページへ その3へ
2008-06-25-WED