#18 偶然か、作為か。その2

講師

菅原 「ぼくは偶然に勝る写真はないとすら、
 思っているんですよ」

司会

シェフ 「じゃあわれわれの小芝居劇場は‥‥」
山下 「写真ではないのでしょうか」
「がーん!」
いかがなものでしょう、
われわれの小芝居劇場は!
シェフ いやはや。





シェフ ひどい。
山下 ひどいわ(笑)。こりゃひどい。
面白いって意味ですよ。
でも偶然をとらえることを写真的とする
菅原さんからしますと、
これらはきわめて
写真的ではない、
‥‥のではないでしょうか。
菅原 や、これはもう、
シェフはこういう人だから
しょうがないですよね。
そういう意味では真実ですよね(笑)。
シェフ 笑いながらおっしゃらないでください。
わたくし、小芝居を撮るために
GRを買ったといっても
過言ではございません!
菅原 (笑)いいじゃないですか。
ぼくはとってもいいと思いますよ。
山下 作為的ではないでしょうか。
菅原 いえ、これはいいんですよ。
シェフ いいですか?
菅原 この写真から受ける印象っていうのは、
この小芝居の面白さじゃなくて、
この周辺にある面白さなんですよ。
山下 はぁ‥‥。
シェフ 無理にほめなくていいです。
菅原 いや、ほんとにね、
これは撮っている茂木さんと
撮られている武井さんと
それをのびのび見ている会社のおもしろさ。
そういうものがぜんぶ入ってますよ。
そして、いやらしくならないのは
茂木さんが「私の作品」だなんて
じつはぜんぜん思っていないことです。
ぜーんぜん、思ってませーん。
山下 そういえばシェフが「俺を撮れ」と言って、
シャッターを押させてるだけのようなことすら
あるような気がします。
菅原 だからさ、芸人さんの面白さと同じで、
笑われたくて、
一所懸命考えて、やってるわけでしょう。
それがはっきりしているから
気持ちがいいんですよ。
そんななか、わたくしが、
GRを購入して初めて撮った写真を
ごらんいただいても、
よろしゅうございましょうか。
菅原 見せてください。

これは、夢中でかき氷を
食べようとしているところを
横から撮ったんですけど、
小芝居じゃないシェフが撮れて、
「GR買ってよかった!」って。
菅原 かき氷になっちゃってますね(笑)。
山下 このころ、やけに太ってるし。
シェフ これは僕、不本意なんですよー。
撮られると思ってないんで
こうして見るとはずかしくって!
菅原 (笑)いいじゃない。
シェフ こういうのは、平気なんですけどねえ。

菅原 すしの出前シリーズ、
ぼく好きですよ。
山下 こちらですね。



菅原 こういう広角と、
タイミングを活かした写真は
GRならではですね。
遠近がぐっとついてて。
ほらGR買ってよかった!
菅原 シェフの小芝居劇場はね、
むかし、みんなが「シェー!」のポーズで
記念写真を撮った時代があったんだけど、
ああいうふうに、楽しんで
撮ったり撮られたりすればいいという
いい見本だと思いますよ。
山下 「シェー!」。
やってますね。
シェフ いまだにね。



山下 まとめますと、
写真にはこういう遊び方もあって、
そこには、その遊びをとりまくムードが
まるごと写るものだから、
それはそれで写真的ということですね。
シェフ うまくまとめたね。
みなさんもぜひ!
菅原 でもデジタル時代の遊びとしては
とっても楽しいですよね。
でもまあそれはそれで
役者が必要ですからね、
ここまでの人はいないからな(笑)。
シェフ 褒められている気がしません。
まあまあまあ。
(ということでこのテーマは終了。
次回のテーマをおたのしみに!)
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2008-05-26-MON