2015年6月4日のニュース 「ほぼ日のくびまき」オーガニック・コットンシリーズの機場に行ってきました。

こんにちは、くびまきチームのです。
この夏の「ほぼ日のくびまき」に、
オーガニック・コットンの糸をつかった
シリーズがデビューしました。

ふんわりやわらかくて
しっとりとした肌ざわりが特徴のこのくびまき、
糸の性質によるところも大きいのですけれど、
「織り」も、とても重要なんです。

きょうは、オーガニック・コットンシリーズを
作ってくださっている
機場(はたば)のまとめ役の
高橋欣也さんに案内していただきました。



訪れたのは兵庫県多可町。
山に囲まれ、美しい川が流れる
自然が豊かなところ。
1300年前から続く
和紙・杉原紙の産地でもあります。



このあたりの(正確には隣町の西脇を中心とする)
播州(ばんしゅう)織りは
綿の織物で世界的に有名なところです。
播州織は、自然な風合いと肌触りのよさで
世界的にも知られている素材。
まず私たちは、 「オーガニック・コットン しましま」を
担当された
山口織物の山口一也さんを、たずねました。



_________________

播州織では、昔からメンズの綿の
ドレスシャツの生地を作っています。
シャツ地は規格が決まっているものが多く、
柄も繰り返しが多いので、
機屋が考えずに織るだけにしようと思えば、
ラクをすることもできてしまうんですね。
そして一方では、ここ最近、織機が壊れたら
自分で修理することができない人も増えてきました。
そんなふうにやっていると、 必然的に衰退をしてしまう。
うちの機場は父の代の頃から、
ややこしいものを好んでやっていたこともあり、
ぼく自身も『もっと先に進もう』
『自分の技術を試してみたい』と思うタイプです。
それで今回、 「ほぼ日のくびまき」を引き受けました。

織ること自体は機械ですけれど、
それ以外は、手仕事です。
いろいろな人の手を借りて完成させるんです。
ちょっとその工程を説明しましょう。
まず織り上がったら、
両脇の端を細く巻いて、
1枚1枚、かがってもらいます。
いまではそんな繊細な技術を持っている職人さんも
少なくなってしまったんですけれどね。



フリンジには横糸を1本ずつ抜いて、
ふさを作ってもらっています。
これも手作業ですよ。



最後の仕上げは
洗濯機や機械ではなくて、
お湯のなかに入れて、
手でもみ洗いをしています。





コツコツ、素朴な作業なんですよ。
こんなふうにいろいろな人の手を借りて
できあがっているものですから、
「既製品ぽくない」感じになっているでしょう?


_________________

両端の留めも、フリンジをつくるのも、
洗う作業も、ぜんぶ手作業だったとは!
そのおかげで、
やさしい風合いのくびまきになったのですね。

そして、「オーガニック・コットン ネイビー」と
「オーガニック・コットン 本きなり」を
作っているのは、 また別の機場です。
こちらは土田織布の土田隆夫さん。



52年前のシャトル織機で製造を続ける82歳。
バリバリの現役です。
「シャトル織機は木の管を使って、
 おだやかに織るので、
 仕上がりがやわらかくなりますね。」とのこと。

おふたりともていねいに手間をかけて作ってくださって、
ありがとうございます!


陽射しがつよいときの日よけになり、
クーラーで首もとが冷えるのを防いでくれるくびまきを
ぜひ、お使いください。


☆「ほぼ日のくびまき」はこちらからどうぞ。


2015-06-04-THU