ほぼ日の新人デザイナー７人が、ハラマキのデザインに挑みます。

──

えー、まず。

廣瀬

はい。

──

ふたりとも服が白い。

廣瀬

ほんとだ（笑）。

畑

（笑）

──

シュールなツーショットが撮れています（笑）。
畑さんのメンターは、
廣瀬さんなんですよね。

廣瀬

そうなんです。

──

廣瀬さんはもう見たんですか？　

廣瀬

昨日、まだ形になっていない状態のものを
いくつか見せてもらいました。
「お、いいね！」というのがね、
ありましたよ。

──

おー、そうですか。期待が高まります。
畑さんすごいですね、この短期間で。

畑

でも、まだすごく途中の状態なので‥‥。

──

大丈夫です、
これは途中経過を見せてもらう場なので。　

畑

はい。
‥‥では、お見せします。
ひとつめは、これです。

──

ドラゴン！　
はあー、畑さんはこういう感じなんですね‥‥。

畑

自己紹介のときに、
「コミュニケーションがとれるデザイン」を
つくりたいと話しましたが、
いろいろ考えて方向性を変えてみました。

──

シンプルに、かっこいいと思います。

畑

ありがとうございます｡
あの、「ほぼ日ハラマキ」って、
いつもLOOKBOOKを作るじゃないですか。

──

ルックブック‥‥あ、はい、
モデルさんに着てもらって、
毎回たのしく撮影をしています。
あの写真たちのことですね。

畑

はい。
ハラマキのLOOKBOOKのスタイリングが
すごくかっこいいなと思って。
あんなふうに、デザインをぜんぶ
見せられるようなハラマキをイメージしました。

──

なるほど。
裾からチラっと見えるくらいじゃなくて、
もう、Ｔシャツの上に
堂々と巻けるようなハラマキを。

畑

はい。

──

いいですねぇ。

畑

もうひとつ、
「思いきり見せてもかわいい」を
コンセプトにしたのをつくりました。

──

おお～。

畑

どうせなら派手な色使いにしたいなと。

──

にぎやかなデザインです。

畑

わたしはふだん
きょうのように白いシャツ一枚とか、
シンプルな服装でいることが多いので、
ちょっと羽目をはずしてみたい気持ちで
つくりました。

──

タイトルの、
「アグリーハラマキ」というのは？

畑

アメリカとかで着る
「アグリーセーター」が着想です。

──

はい、クリスマスに着る
ちょっとダサいセータ―のことですね。

畑

そうです。
マイクロソフトが
毎年アグリーセーターをつくっていて、
それがかっこいいなと思って。

──

たしかに、ダサセーターっぽい（笑）。

畑

セーターは面積が大きいので
派手なのを着るのに勇気がいりますが、
ハラマキの面積だったら
いけるんじゃないかと思いました。
日本人向きかなと。

──

なるほどー。

畑

ちなみに、松の絵がありますが、
これはクリスマスツリーではなく、
「クリスマツ」です。

──

クリスマツ！（笑）

畑

盆栽です。

──

すばらしいと思います。

畑

で、次はこれです。

──

これは‥‥ハラマキ、ですよね？　

畑

ポケットが布団になっていて、
ぬいぐるみを入れられるハラマキです。

──

ああー、なるほどー。　

廣瀬

ぼくが「お、いいね！」って
思ったやつはこれです。

──

これでしたか‥‥。

畑

ぬいぐるみは、
ハラマキとセットでつくりたいです。
子どもがぬいぐるみで遊んで、
「お布団にいれてあげましょうね」って
おままごとができるんです。

──

ハラマキにつけるポケットを
布団にしちゃうというのは、
いままでにありませんでした。

廣瀬

いいアイデアだと思いました。
「子ども向けです」って
対象をしぼってもいいかもしれないよね。

畑

はい。
子どもって、寝ているときに
お布団をけとばしちゃったりして
よくお腹を冷やしたりすると思うんですけど、
これをつけて寝ればお腹が冷えないし、
たのしくハラマキに親しめるかなと。

──

ちいさい子がすごく大事にしそうです。

畑

同じコンセプトで、もうひとつつくりました。
シーンを変えたものです。

──

こっちはピクニック感がありますね。

畑

子どもが「外に行きたくない」って
ぐずっちゃったときに、
お父さんお母さんがハラマキをつけてあげて、
「ぬいぐるみといっしょにお出かけしよう？」
みたいなシーンに使えないかと思って。

──

いいですね。
このシリーズは、
畑さんが最初に言っていた、
「コミュニケーションがとれるデザイン」
だと思います。

畑

あ、ほんとですね。
つくっていたら自然とそうなりました。

──

おもしろいです。

畑

途中経過でお見せできるのは、
これがすべてです。

──

短期間で、すばらしいです！
（拍手）

畑

ありがとうございます｡

──

時間がないのは、
やっぱりむずかしかったですか？　

畑

アイデア自体は、出てきたんです。
でも昨日、廣瀬さんにラフを見せたときに、
「もうちょっと畑さんらしさが出たらいいね」
と言われて、
「自分らしさってなんだろう」と
ちょっと悶々としていて。

廣瀬

そうだったんだ（笑）。

──

前日に悩ませましたね（笑）。

畑

同期のデザインを見ていると、
みんな、それぞれの個性が出ている感じがして。
わたしにはまだ、それがない気がします。

──

そんなことはないと思いますが‥‥。
まあでも、
「自分の特徴はなんだろう」っていうのは、
きっとずっと考え続けるテーマですよね。

畑

そうですね‥‥。
あの、ここからまだ考えてもいいんですか？　

廣瀬

もちろん。
これは途中経過だから。
変えてもいいし、このままでもオーケーです。

畑

わかりました。
最終の案を出すまでに、
もうちょっと考えられたらと思います。

──

畑さん、ひとまずお疲れ様でした。

‥‥ええと、廣瀬さん、
これで７人が横に並んだということでしょうか。

廣瀬

そうですね。
ここからは、
「７人のニューカマーズ」で進められます。

──

そこで、次の展開なんですけど‥‥。

廣瀬

はいはい（身を乗り出す）。

──

次にもう、実施するのがいいかなと。

廣瀬

ですね、やりましょう。

──

やりましょう。