△こちらはしゃちょー（糸井重里）の雑草プランター。タネを撒かなかったのに、こんなにモサモサと雑草が生えたんです！

　

わたしたちは冬の間、
「あったかくなったら町の雑草を
観察するコンテンツがつくりたいね〜」
とよく話していたのですが、
ある日、雑草部イチの植物好きのから
こんなチャットが届きました。

　

おお！
いよいよ、町の雑草を観察する時がきた！
でも持ち物の連絡だけで、
どんなことをやるのかは、書かれていませんね。
さては、なにか企んでいるようです。

＊　＊　＊

　

わくわくしながら、指定された日時に集合した
雑草部の、、。
そこに、満面の笑みの人がやってきました。

メロン

いや〜、お待たせしました。
いろいろ準備してきちゃってね。
じゃーん！　今日はこれを使いまーす！

　

取り出したのは、
ところどころ印のついたほぼ日周辺の地図と、
草の特徴が書き込めるリスト。
スマホにつけるマクロレンズも貸してくれました。

メロン

「これは〇〇です！」って
草の名前だけ聞いていても、
なかなか覚えるのって難しいんですよね。

今回は名前を特定するというよりは、
植物にそれぞれどんな特徴があるのか、
よーーーく観てみる「観察」を
大切にしたいと思います。

リストのほうに、見つけた雑草を絵に描いたり
特徴を記録しながら、観察していきましょ〜！
地図の方には、わたしが事前にチェックしておいた
雑草スポットをのせていますよ。

もも・かご・なっつ

わー！ すごい！
ありがとうございます！

　

それにしても、この準備の良さ。
ただものではありません。
彼女は植物好きが高じて、
「自然観察指導員」というのになったそうです。

メロン

資格とかじゃないんですよ。
自然観察のたのしさを通して人と自然をつなげる、
ボランティア活動みたいなもんです。

　

やっぱりただものじゃなかった！
腕に付けた腕章が、まぶしい！

　

それでは、ガイド役のの準備もできたところで
雑草観察ツアーに出発です！

△やる気まんまんの緑ユニフォームのトリオと、 うっかりユニフォームを忘れてしまった、かごしま。

　

＊　＊　＊

　

最初の観察スポットは、出発してわずか20秒で到着！
集合場所だった会社の裏から、会社の前にまわっただけです。
最初の雑草スポットは、
ほぼ日のビルと、お隣さんのビルのすき間です。

メロン

このすき間、みなさん気づいていましたか？
じつは雑草天国なんですよ。

かご

本当だ、すごい！
雑草が何種類も生えてる！

　

たしかによく見ると、いろんな雑草が生えています！
毎日通っている場所なのに、
素通りしてしまっていました。
なんとも控えめな存在感。
雑草らしい奥ゆかしさです。

もも

これは、えーとなんだっけ。
すごく見たことあるんだけど‥‥。
あ、ツメクサだ！

メロン

そうです！
ツメクサにはいろいろ種類があるんですけど
種を見ないとわからないので、
「ツメクサの仲間」としておきましょう。
ちなみに、
なんで「ツメクサ」っていうか、わかります？

　

お、ここでクイズが出題されましたよ。
よろしければみなさんも、
雑草ツアーに参加した気分で一緒に考えてみませんか？

Q「ツメクサ」の名前の由来はなんでしょう？
❶ 梱包材として詰め込まれていたから
❷ すりつぶして爪に塗られていたから
❸ 鳥の爪または、切った爪の形に似ているから

もも

うーん、詰め込まれていたからかな？

かご

わたし、きのう植物の本を読んで
答えを知ってしまいました。
「鳥の爪の形または、
切った爪に似ているから」ですよね。

メロン

かごさん、正解でーす！

　

ふむふむ、たしかに鳥の爪はこんな形ですね。
漢字で書くと「爪草」になるそうです。
ちなみに①は「シロツメクサ」など
マメ科のツメクサの由来。
こちらは「詰め草」と書かれるそうですよ。
雑草の名前はおもしろいのが多いので、
つい調べたくなります。

メロン

では、シートにツメクサを書き込んでみましょう。
葉っぱを触ったり、
よーく見て、花やタネを探したりしてみてください。

　

じーっと観察して、書き込みます。
するとがあるものを発見！

もも

あ！　
ツメクサの先に、なにかがみっしり入ってる！

メロン

これは、実ですね。
ツメクサは、先端に実がつきます。
中に入っているのはタネですよ。
これがポロッと落ちることで増えてきます。

　

バインダーの上に出してみると、
中から細かいタネがたくさんでてきました！

かご

屋上にある雑草プランターに生えないかな〜。
このタネが風に乗って運ばれればいいのに。

メロン

このタネはタンポポみたいに綿毛がないから
屋上までは、飛んでこないかな〜？
タネは植物によってさまざまで、
パズルみたいに収まっていたり、
引っかかるような形をしていたり、
ベトベトしていたりするので、
タネだけ観察してもおもしろいんですよ。

＊　＊　＊

　

次に雑草部が注目したのは、
会社の前の、生け垣の隅。

メロン

よーくみると、ここに
小さな芽生えがたくさんあるんですよ。

もも・かご・なっつ

かわいいーー！！！

　

雑草の芽生えを見つけて、「かわいい！」と声が揃うのは
かなり雑草部っぽいですね。
雑草プランターを始めてから、芽生えを見つけると
テンションが上がってしまうわたし達です。

メロン

この中に、オランダミミナグサがいますね。
透明な毛がふさふさと生えているんですよ。
カメラでも撮れると思いますよ。

　

さっそくオランダミミナグサを
マクロレンズを付けて撮影してみると、
たしかに透明な毛がたくさん見えます。

もも

ねこのしっぽみたい！

かご

ホントだ！　
動物っぽく感じちゃうね。

　

の本によると、
オランダミミナグサは
「産毛のような毛がいっぱい生えた葉が、
ネズミの耳のように見えることから
『耳菜草』と付けられた」らしいです。
も
「葉を触るとまるで耳たぶを
触っているような感触である」
と書き添えています。

昔の人も現代人も、
同じように動物っぽく感じているのが
なんだか、おもしろいです。

会社の前ではその他にも、
様々な形の植物を発見しました！

△ハートの形の葉がかわいい！ なんとかカタバミかな？

△葉が互い違いに生えているから、日光を吸収しやすそう。

△これから花が咲きそう。オニタビラコかな？

△まだちょっと、種類はわからない草。これからがたのしみ！

△葉のつき方が花みたいでかわいい。

△キュウリグサかと思って葉をこすると、やっぱりきゅうりの匂いがした！

　

ビルばっかりの町だと思っていましたが、
探せばちゃんと、たくさんの植物を見つけられました。

メロン

では、人も増えてきそうですので
そろそろ次の場所へ向かいましょうか。
雑草観察は、人に迷惑をかけないことと
恥ずかしがらないのがコツです！

　

たしかに！
地面をじっと見ている集団は
どうしたって目立ちますからね。
恥ずかしがってはいられません。

それでは、人通りが多くなる前に
雑草部は次のポイントへ向かいます。