
おしゃれな女性ファッション誌『sweet』で
連載中の「シンVOW」では、
毎回、すてきなゲストをお迎えし、
VOWについてあれこれ語りあっております。
このページでは、紙幅の都合で
『sweet』に載せきれなかった部分を含め、
たっぷりロングな別編集バージョンをお届け。
担当は、VOW三代目総本部長を務める
「ほぼ日」奥野です。どうぞ。
好き好きロンちゃん(すきすきろんちゃん)
幡ヶ谷のラーメンアイドル。東京・港区は白金出身の100万51歳。血液型はクワガタ。河合奈保子や高井麻巳子に憧れて2000年頃から密かに活動を開始する。BRAHMAN/OAUのドラマーRONZIとは別人の設定。
2011年からライヴ現場でのパフォーマンスを始め、〈RISING SUN ROCK FESTIVAL〉や〈風とロック芋煮会〉〈New Acoustic Camp〉などに出現して徐々に噂を広げていく。2020年11月11日(麺の日)に突然のアイドルデビュー宣言。2021年1月6日にミニアルバム『好き好きロンちゃん』でCDデビュー。2023年には1stフルアルバム『ロンちゃんのなつやすみ』をリリース。最近は幼馴染のまこたん(BRAHMAN/OAUのベーシストMAKOTOとは別人設定)と一緒に《好き好きロンちゃんとおまけのまこたん》として、ライブを中心に活動中。
- ──
- ロンちゃんはVOWのことをご存知でしたか。
- ことしで「100万51歳」ってことは、
世代的には、
ちょっとズレてるのかなと思ったんですけど。
- 好き好きロンちゃん
- めっちゃ読んでました。
- ──
- おお! それは、いつごろですか?
- 好き好きロンちゃん
- 100万16歳か100万17歳くらいのころです。
VOWとの出会いは。
友だちんちの兄貴の部屋に転がってた系です。
めっちゃ好きで、けっこう買ってました。 - でも、何巻と何巻と何巻を持ってたかとかは
すっかり忘れてますね。
VOWって、大爆笑しておきながら、
ふと
「‥‥‥‥‥‥あれ、これ読んだことあるわ」
みたいなことが多いんですよ。
- ──
- わはは。みなさん、そうおっしゃいますね。
- 個人的な実感としてもそんな感じで、
だから何度も読めるんだと思うんですけど。
- 好き好きロンちゃん
- それくらいの脱力加減で楽しんでました。
- 真剣な目になってない自分がいるんです。
もちろん大好きだなんだけど。
いや、決してバカにしてるわけじゃなく。
- ──
- いやあ、うれしい褒め言葉ですよ。
- それくらいの距離感でつき合ってくれたら
こっちも気がラクというか、
何かこう、
真剣なまなざしでクワッと見つめられても、
われわれ、照れてしまいますので。
- 好き好きロンちゃん
- BRAHMANってバンドに、
TOSHI-LOWという人がいるんですけどね。
- ──
- もちろん知ってますよ。
先日も弾き語りライブを見に行きました。
- 好き好きロンちゃん
- あいつと一緒に車で移動しているとき、
前の席から『VOW』をまわしてくるんです。 - 無言で「はい」みたいな。
- ──
- 素敵な関係だなあ!
- 行楽列車のなか、なかよし家族の間で
スルメイカとか
おせんべいがまわってくるかのように、
VOWがまわってくる。そんな間柄!
- 好き好きロンちゃん
- ぼくのまわりには好きな人が多かったです。
- 今回、あらためて読んでみてよかったのは、
ふたりのお父さんの物語ですね。
まずは、
こっちの思い込みの激しいお父さんの投稿。
- ──
- あと200年もしたら、
人間の寿命は350歳になる‥‥と言い張る
お父さんですね。
『ベストオブVOW』より
- 好き好きロンちゃん
- そうそう、めっちゃガンコ者で、
そんなのありえないって反論したら怒り出して
「我が家では
寿命の話は禁句になってしまいました」(笑)。 - この昭和感ね。
ハラスメント案件ですよ、現代ならば。
- ──
- まさに。
- 好き好きロンちゃん
- 家庭の中で父親がいちばんえばってて、
男尊女卑な考えで、子どもが口答えをするな、
みたいな。
わりとぼくも、ガンコで昭和な親父のもとで
「子どもは生意気言うな」
みたいなことを言われて育ったタイプなんで、
すごくよくわかります。
- ──
- あ、そうだったんですか。ロンちゃんちって。
- 好き好きロンちゃん
- ただ、このお父さんのことは、なんか好き。
- 憎めないというか、寿命の話をしてる時点で
家族仲もよさそうな気がする。
- ──
- でも、人間、350年も生きることになったら
いろいろ大変でしょうね。 - 100万年生きてきたロンちゃんにしてみたら、
そんなの一瞬かもしれないけど。
- 好き好きロンちゃん
- まあ、どれだけ元気でいられるか、ですよね。
- 健康寿命は80歳までです、
あと残りの100万年は寝たきりです、
みたいなことを言われたらそりゃ大変ですが。
で、もうひとりのお父さんが‥‥。
- ──
- 「父がAKB48を卒業できますように」(笑)。
『ベストオブVOW』より
- 好き好きロンちゃん
- こっちのお父さんは、
AKBにハマっちゃってるんだと思うんですよ。
「卒業」って言っても。 - お父さんで入ってた人っていないと思うんで。
AKBに。
- ──
- わはは、そんなお父さんはイヤだ!
- 好き好きロンちゃん
- だから、AKBにハマってしまったお父さんに、
ぶじ「卒業」してほしいという願いです。 - これ、投稿している人は茨城県在住ですけど、
地元で見つけたネタだとすると、
1本でアキバまで見に行けちゃうんですよ。
このお父さん。
- ──
- つまり、つくばエクスプレスで。ビューンと。
- 好き好きロンちゃん
- だから、家族から
心配されるほど見に行ってたんでしょうね。
- ──
- おそろしや、ロンちゃんの洞察力。
- 好き好きロンちゃん
- これが、たとえば北海道の人とかだったらね、
地元でCDを買ってるだけとか、
それくらいの可能性もあると思うんですけど、
このお父さんは、
AKBの劇場に通い詰めちゃってますね。
- ──
- 読みが無駄に深い(笑)。
- 好き好きロンちゃん
- それで、生活費にも手をつけるようになって、
お母さんとの関係もギクシャクしてきて、
家庭が崩壊する危険性も見えてきてるんです。 - そのうえでの「願い」なんですよ。
- ──
- そんな深刻で切実なお願いをする「先」が
七夕の短冊でいいんですか!?
- 好き好きロンちゃん
- そこはありますよね。
- ただ、七夕の短冊っていうのは、
ふつうはもっとほしいものがありますとか、
会社で出世したいとかだと思うんで、
もともと
奥ゆかしい方なんじゃないですかね。
- ──
- わはは、そういうこと、なのか〜?(笑)。
- でも実際、AKBのライブって
すごい熱気ですもんね。とくに初期のころは。
ぼく、前田敦子さんの生誕祭へ行ったとき、
最前列に座ったんですけど、
ライブの終盤で、
前田さんがポーンと投げた一輪のバラの花が、
こっちへ飛んできたんですよ。
- 好き好きロンちゃん
- え、すごい。それ、取ったの?
- ──
- はい、いまだに持っています。
すっかりドライフラワー状態になってますが。
- 好き好きロンちゃん
- めっちゃ素敵な思い出持ってるじゃないですか。
だったら、
あっちゃんに思い入れあるでしょ、やっぱり。
- ──
- ま、とくにファンではなかったけど‥‥。
- 好き好きロンちゃん
- いやいや、そんなこと言わないでくださいよ。
好きでしょ?
- ──
- ‥‥はい、好きでした。ウソをついてました。
ステージの上のまぶしい人から、
一輪のバラが飛んできたら好きになっちゃう。
- 好き好きロンちゃん
- ですよね、絶対。
- キンタロー。を見る目も違ってるはずですよ。
あの日、
その一輪のバラが飛んでこなかったら。
もう15年以上も前、前田敦子さんが投げた一輪のバラ。
(つづきます)
2026-06-12-FRI
