
おしゃれな女性ファッション誌『sweet』で
連載中の「シンVOW」では、
毎回、すてきなゲストをお迎えし、
VOWについてあれこれ語りあっております。
このページでは、紙幅の都合で
『sweet』に載せきれなかった部分を含め、
たっぷりロングな別編集バージョンをお届け。
担当は、VOW三代目総本部長を務める
「ほぼ日」奥野です。どうぞ。
春とヒコーキ
福岡県出身のぐんぴぃ&栃木県出身の土岡哲朗による、目下最注目の若手お笑いコンビ。タイタン所属。TBS系「キングオブコント2024」準決勝進出。ぐんぴぃさんは「バキバキ童貞」「バキ童」としても大人気。YouTubeチャンネル登録者数は190万人を超える!
- ぐんぴぃ
- ちなみにVOWって、これまで
累計だと、どれくらい出てるんですか。
- ──
- 先日テレビに取り上げてもらったとき、
宝島社の広報の方が
きちんと調べてくださったんですよ。 - そしたら1冊目から数えて「約40年」、
シリーズ全「98冊」、
累計部数は「940万部」も出てました。
- 土岡
- きゅ、940万!?
- ぐんぴぃ
- すげ~。
- ──
- はい、すごいんです。すごいんですが、
いま「VOWみたいなもの」って、
ネット上にたくさん存在してますよね。 - Xなんかでも、
おもしろ画像botのアカウントだとか。
- ぐんぴぃ
- ありますね。いっぱい。
- ──
- ああいう令和の時代のライバルたちの
スピード感や物量には、
どうやっても勝てないなと思うんです。 - こっちはまあ、ひとりでやってるので。
レジェンド藪下さんが、
やさしく見守ってくれているとはいえ。
- ぐんぴぃ
- いつでも謝罪に行ける準備を整えて。
- ──
- だからこそ、いろんな人たちと一緒に
オレこれ好きだな~とか言い合ったり、
隠されたメッセージを探ったり、
ワイワイしながら遊ぶことにしてます。 - 今日みたいに。
- ぐんぴぃ
- なるほど。でも、インターネットって、
どんどん「細分化」してますよね。 - 「へんな看板」の専門アカウント、
「誤ツイート」の専門アカウント、
「エッチネタ」の専門アカウント。
ひとつのジャンルに特化してることが
多いと思うんです。
- ──
- たしかに。
- ぐんぴぃ
- その点VOWは「網羅」してますよね。
「街のヘンなもの」を。 - おかしな看板、新聞の誤植、
エッチなネタだって、もちろんあって。
そこの「すごみ」はありますよ。
オールジャンルの強さっていいますか。
- ──
- その点には、気づいていませんでした。
- たしかに漫画もあるし、広告もあるし。
道ばたのナゾなオブジェも届きますし。
- ぐんぴぃ
- ですよね。
- ──
- それもこれも、
VOW投稿人のおもしろがる対象が、
本当に十人十色、
人それぞれだからなんでしょうね。
- ぐんぴぃ
- 人々の興味が細分化された時代だから、
全ジャンル全部入りって、
これからきっと「強み」になりますよ。 - だからこそ「940万部」も売れてると、
ぼくは思うので。
- ──
- もっと褒めて。
- ぐんぴぃ
- どんな人でも楽しいって思える場所が、
あったんじゃないですかね。 - VOWには。
- 土岡
- 好きなネタに、必ず出会える。
- ──
- 総合大学みたいな?
- ぐんぴぃ
- VOW総合大学。偏差値は低そうですね。
- 土岡
- 低そうですね~。
- ──
- 最上級の褒め言葉です。
入試問題はVOWネタなのかなあ。
- 土岡
- 次の空欄を埋めよ‥‥みたいな。
「ジャンクショップ 味噌と◯」。
- ──
- 何だろうなあ〜。
まさかアレじゃないよな〜とか。
- ぐんぴぃ
- でも、こうやってあらためて眺めると、
VOWって、
やっぱり「事実の強さ」がありますね。 - ただただ、おもしろいじゃないですか。
世の中に起きた「事実」というものが。
- ──
- そう、フィクションじゃないんですよ。
VOWを見てると、人間って
いろんなことをしてるんだなあと思う。
- 土岡
- そうですね。地球のあちこちで。
- ──
- ナゾに勇気づけられたりもしています。
こんなことしてる人もいるんだ、
と思ったら元気が出てくるっていうか。 - だって、自分のやっていることに
何か意味があるのかって思うこととか、
誰しもあるじゃないですか。
- ぐんぴぃ
- そういうときに、VOWを見て。
- ──
- 元気をもらっています。
- ぐんぴぃ
- 多様性ってものが実現されてますよね。
VOWのなかでは。
どんなネタもゆるされてるって意味で。 - そもそも、VOWっていま、
『sweet』という
おしゃれな女性向けファッション誌で
連載しているんですよね?
- ──
- そうなんです。多様性を体現してます。
- ぐんぴぃ
- その状況がいちばん「VOW」ですよ。
- ──
- よく言われます。
- 少しでも雑誌になじませようと思って
ページのメインカラーも
雑誌のトーンに合わせて
甘~いピンクにしてたりしてるんです。
とにかく
打ち切りにならないように必死ですよ。
- ぐんぴぃ
- わはは、がんばってください(笑)。
- でも、やっぱり、
こりゃ敵わないなあって思いました。
くだらないものが、
こんなにたくさん載ってる本はない。
- ──
- ありがとうございます!
- 土岡
- めちゃくちゃ攻めてますよね。
- コンプラ的にはOKなんだろうけど、
見てると何となく、
誰かに怒られそうな気もしてくるし。
- ──
- 見てるだけなのに、なぜ!?(笑)
- ぐんぴぃ
- 核となるコンセプトが強いんですよ。
だから、ずっと続けてこられた。 - だって、簡単じゃないですよきっと。
投稿すれば載るわけじゃないし。
たぶん、かなり狭き門なのに、
いい感じに「なめられてる」でしょ。
- ──
- そうそう。「所詮VOWでしょ」って。
- ぐんぴぃ
- いや、なめられてこそだと思います。
- VOWが炎上してないっていうのは、
ある意味で
「ゆるされる場所」なんじゃないか。
ちょっとバカなことしてても、
「まあ、VOWでしょ」で済んじゃう。
- 土岡
- たしかに。
- ぐんぴぃ
- いま、みんな生活も大変だったりして、
少しでも「上から」な感じがすると、
なめんなよと怒っちゃいがちですけど。
- ──
- そこで「ぢっとVOW見る」。
- ぐんぴぃ
- そうですよ。バカでいいじゃん、です。
VOWというのは、
心の余裕、豊かさと同じだと思います。
- ──
- おお!
- ぐんぴぃ
- 心にVOWを持ちましょう。
これからはそういう時代だと思います。
◎穴をキュッとね 👉️もっと早く知りたかった。(岡山県/つろっこ) ♨️ こんど「粉雪」を歌うときにでも締めてみようと思った総本部長です。
(終わります)
2025-07-13-SUN
