南伸坊さんと糸井重里が
あちこちを小旅行しながら、
めくるめく雑談をくりひろげる、
そこそこ人気のシリーズ、黄昏。
思えばずいぶん久しぶりの新作です。
奈良に居を移したゲージツ家、
「クマ」こと篠原勝之さんと話します。
それぞれが二十代のころから
とっくに雑談し合ってる3人、
はたしてどこまで行くのやら。
どうぞ、のんびりおつき合いください。
必然、「老いと死」についても語ります。

>糸井重里

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糸井重里(いといしげさと)

コピーライター
株式会社ほぼ日会長

雑談オールラウンダー。
ダジャレもシモもどんどん行く。
タコの話なども得意。

>南伸坊

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南伸坊(みなみしんぼう)

イラストレーター
エッセイスト

蓄積した雑学から雑談を展開。
さまざまなモノマネ経験あり。
タコの話なども得意。

>篠原勝之

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篠原勝之(しのはらかつゆき)

ゲージツ家
作家

鉄や土の作品をつくる一方、
文筆家としても活躍し、
泉鏡花文学賞を受賞する。
過去のエピソード豊富。

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第1回 奈良に向かう列車


糸井
おおー。
南
いいねえー。
糸井
なかなかすごい列車だね、これは。
いちおうこれは個室?

南
コンパートメントな。
糸井
我々だけのスペースだね。
あっ、こんなところに豚の鼻が。
南
コンセントだね、それは。
糸井
コンパートメントにコンセントもあって。
至れり尽くせりだ。
イタレリアン!
南
ツクセリアン。
糸井
コゼリアン。
南
小競り合いはやめよう。
糸井
ほら、このライトもおしゃれじゃないですか。

南
これはあれだね、
正倉院の瑠璃杯をモチーフにした。
奈良に向かう列車だから。
糸井
おお、学があるね!
みんな、見ろ、学がこんなにある!
南
学は見えないだろ(笑)。
糸井
いやあ、いいなあ、この列車は。
こういうのに一緒に乗って、
うれしがってくれる友だちも減ってきたから、
今日はたのしいですよ。
妻にこういう列車をすすめてもきっと‥‥
いや、これは、よろこばれるかな?

南
いま、真剣に予想したね。
糸井
真剣だよ、そこは。
うん、いいんじゃないかな。
「かえっていいんじゃない?」
とか言うね、きっと。
うん、言う、言う、言う。
南
真剣に試算したね。
糸井
ちゃんとシミュレーションしたよ。
結果、よろこばれました。
南
これはよろこばれるでしょう。
窓も広いし、眺めもいい。
糸井
うん。でも、あれだね。
けっこう近いね、民家がね。
南
あはははは。
糸井
人んちの庭、のぞき放題だ。
南
たしかに近い、荒川線と競る。

糸井
あれは、富士山かな?
南
いま、京都から奈良に向かってます(笑)。
糸井
そう、奈良に行くっていうのがいいよね。
なかなか素人は発想できないよ。
ぼくらは、そのために奈良に
クマちゃん(篠原勝之さん)を置いといたから。
南
置いといたのか、奈良に行くために。
糸井
そうそうそう、行くために、
クマちゃん奈良に住ませてさ、あらかじめ。
南
ほんとは、奈良でクマさんと会って、
3人でしゃべるんですよ、みなさん。
糸井
そうだよ、3人で「黄昏」をやるんだ。
でも、なんか‥‥はじまってない?
南
ははははは!
はじまってます(笑)。

(黄昏、はじまってますねぇ。ずっとつづきますよ)

2026-02-25-WED

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  • 写真・山口靖雄(MountainDonuts)

    これまでの「黄昏」シリーズ

    黄昏

    黄昏放談

    黄昏 日光・東北編

    黄昏 あちこち編

    黄昏 スカート編

    黄昏 ブータン編