こんにちは、ほぼ日のきょんです。
私は「生活のたのしみ展」の企画を担当しています。

「生活のたのしみ展」は、
2020年に3回開催をする予定でしたが、
新型コロナウイルス感染拡大の状況を勘案して、
やむなく開催の延期、中止となり今にいたります。

しかし、その間にも
「たのしみ展にぜひ出展いただきたい」と思う
素敵なブランドや、作家さんなど、
「おNEWなもの」との出会いがありました。

その方たちを、早くみなさんにご紹介したい!
そして、魅力的な「おNEWなもの」にさらに出会いたい!
そんな思いで、
「おNEWなものさがし」をはじめます。

さらに「おNEW」づくしで、
素人ながらも漫画を描いてみたり、
インタビューにも初挑戦したりしました。
「おNEWな気分」で、
「おNEWなものさがし」へ出発です!

>mocoさんについて

moco プロフィール画像

moco

指時計ブランド「moco」。
自分を着飾るものであると同時に、
神秘的な物として扱われてきた「指輪」と、
身につける道具である「時計」。
その二つを組み合わせる事で、
単に時間を知るためのものではなく、
持ち主と共に歩む、
特別なものであってほしいという想いから、
指時計を主軸に、
さまざまな時の着飾り方を提案しています。​​

mocoのお店「moco finger watch studio」は、
東京・自由が丘にあります。
完全予約制ですので、
訪れる際はウェブサイトから
予約をしてお出かけください。

mocoウェブサイト

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第2回 ほぼ日オリジナル「指時計」が 完成しました!

指時計専門ブランド「moco」さんの指時計は
スタイリッシュなデザインと
機能性を兼ね備えている、素敵なアイテムです。
「ぜひほぼ日で紹介させてください」と、
ご相談したところ、
なんと、ほぼ日オリジナルの指時計を
つくっていただけることに‥‥!
デザインの打ち合わせから約1ヶ月後、
お店にうかがって、
完成した指時計を見せていただきました。

「moco」ブランドを手がけている
「moco finger watch studio」の
ストアマネージャー、
中野さんにお話をうかがいました。

ほぼ日
今日はどうぞよろしくおねがいします。
(店内を見渡して)
ああ、指時計がたくさん並んでいる‥‥!
どれも、たまらなくかわいいですね。

中野
ありがとうございます。
ここにある指時計は全て、うちの工房で
手作業でつくっているんですよ。
ほぼ日
ええっ、手作業ですか。

中野
パーツの組み込みを全て手で行っています。
機械で組み込む時計が多いなか、
日本の工房で、人の手によって組み込むというのは、
めずらしいことなんです。

ほぼ日
砂のように小さなパーツですね。
よく目をこらさないと見えないほど繊細な‥‥。
中野
ちょうど奥の工房で作業しているので、
よかったらのぞいてみてください。

ほぼ日
わあ‥‥あんなに小さなパーツを
黙々と組み立てていらっしゃいますね。
中野
うちの指時計は全てクリエイターの彼が製作しています。
「moco」という指時計のブランドが登場したきっかけも、
彼なんですよ。
ほぼ日
そうなんですね!
指時計専門というブランドが
どのように生まれたのか、気になっていました。
中野
彼はもともと、アクセサリーブランドの
クリエイターだったんです。
あるとき取引先の方から、
「手づくりの腕時計をつくってほしい」
という依頼を受けたことをきっかけに、
独学で時計を研究しはじめました。
いざ腕時計をつくってみると、
装飾を目的としたアクセサリーとはまた違う、
「身につける道具」としての時計の魅力に惹かれていき、
次第に腕時計を中心に制作するようになりました。

中野
はじめは腕時計が主役になるような、
主張の強いデザインのものを多くつくっていたのですが、
彼自身が年齢を重ねていくなかで、
着る服との組み合わせが難しいと
感じるようになったそうです。
ちょうどそのころ、彼は、
国産のとても小さなムーブメント※に出会います。
(※針を動かす駆動装置)
これを使えば、どんな服にも合わせやすい
シンプルな時計ができるんじゃないかと、
極限まで小さな時計づくりに挑戦して完成したのが
「指時計」でした。
機能的なうえ、年齢も性別も問わずにつけられる
ファッション性の高いものができたので、
これは多くの方に愛用してもらいたいと、
2010年に指時計専門のブランド「moco」を
スタートさせたんです。

ほぼ日
「身につける道具」としての時計に
魅力を感じられたからこそ、
指時計が生まれたんですね。
中野
はい。実際に「道具」として
いろんな方に使っていただきたいので、
mocoの指時計はユニセックスなデザインが多いんですよ。
先日も、お仕事で営業をされている男性が、
お客さまとの会話のきっかけにしたいと、
指時計をご購入されました。

ほぼ日
指時計が会話のきっかけになること、私もよくありました!
「それ時計?動いてるの?」と話しかけられて、
盛り上がることも多かったです。
中野
本当ですか?うれしいです。
ご夫婦で結婚10周年の記念に、
お揃いの指時計を選ばれた方もいらっしゃいました。
ほぼ日
わあ、素敵ですね。
中野
親子で贈り合ってくださったお客さまもいました。
指時計には、「同じ時間を過ごす」という
「時計」としての意味合いと、
「指輪」としてのメッセージ性が込められているので、
贈りものとして選んでいただくことも多いです。
ほぼ日
指時計を贈られたら、うれしいでしょうね。
これから入学される方や入社される方など、
新しい時間を刻みはじめる方へ
プレゼントするのもいいかもしれませんね。
中野
はい、
なかなか他にはないものですし、
驚いてもらえると思いますよ。

そしていよいよ、
ほぼ日オリジナルの指時計の登場です。

 

中野
(サンプルを持ってきてくださって)
こんな感じで、ほぼ日さんの指時計を
つくってみました。いかがでしょうか‥‥?

ほぼ日
うわぁ‥‥ものすごくかわいい!

中野
ああ、よかったです。
ベルトの色も3種類ご用意しました。
ほぼ日
(ひとつひとつ手にとって)
キャメルの革ベルトに金の針が大人っぽいですね。
赤はコーディネートのポイントになりそうだし、
黒はどんなお洋服にも合わせやすそう‥‥!
私、これ、ぜんぶ欲しいです(笑)。
あれ、しかもこれ‥‥「1101」!?
中野
そうなんです。
文字盤の11時から1時の数字の並びを
「1101」にしました。
これは、いつもうちの指時計をデザインしている
グラフィックデザイナーのアイディアなんですよ。

ほぼ日
遊び心があって、とてもいいですね。
この「1101」、
さりげなく主張している感じが絶妙です。
気づいた人が、ちょっとニヤッとしちゃう感じ。
中野
実は彼女、ほぼ日手帳ユーザーでもあるんです。
文字盤の数字は、
ほぼ日手帳に使われている数字を
イメージして選んだものです。
ほぼ日
なんと‥‥それはすごくうれしいです。
しかも、「本当に時計なのかな?」と
思ってしまうくらい軽いです。

中野
ベルトと時計の部分を合わせて
7グラムです。
ほぼ日
7グラム!
今私がつけているシルバーアクセサリーのほうが
重たいくらいです。
中野
軽さは大事ですよね。
指にずっとつけるものですし、
疲れないものを、
というコンセプトでつくっています。
ほぼ日
(サンプルを見ながら)
そして、この文字盤には、
丸型と樽型の2種類があるんですね。
中野
丸型は、うちのスタンダードな形です。
どんな形の指とも合わせやすいので、
贈りものにもおすすめです。
樽型は、文字盤の幅が狭くて
手先が華奢にみえる形なので、
指を長くきれいにみせたい方には、
樽型がおすすめですよ。
かわいい印象で、ミニチュアな感じを
楽しみたい方は丸型、
大人っぽさを求める方には、樽型が良いかと思います。

ほぼ日
(樽型を試着させていただきながら)
たしかに、指がきれいにみえますね‥‥!

中野
お似合いですよ。
とくに、ほかの指にも指輪をつけたい方には、
樽型がおすすめです。
ほぼ日
私は指輪を複数つけたい気分の日が多いので、
樽型がいいかなあ。
こうやってつけてみると、
たしかにほかの指輪との馴染みも良いですね。
ちなみに、指時計をつけるのは、
何指がおすすめですか?
中野
ひとさし指、中指、薬指につけると、
時間が見やすくて便利とおっしゃる方が多いです。
ベルトの穴の位置を変えて
簡単にサイズ変更ができますから、
その日の気分で、つける指を変えてもいいですね。
「今日は親指にしよう」とか。

ほぼ日
親指ですか!?
中野
はい、親指につける方もいらっしゃいますよ。
本屋さんにお勤めの方が、
「本棚に本を収納しながら
時間をチェックするのに、親指がちょうどいい」
とおっしゃってました。
それから、イラストレーターの方が、
「利き手とは逆の親指につけて、
イラストを描きながら時間をチェックできる」と。

ほぼ日
へえー!ご職業によって、
つける指がちがうのがおもしろいです。
中野
そうですね。
気分やシチュエーションに合わせて、
自由につけていただけたらと思います。
ほぼ日
はい。たくさんの方に使っていただきたいです。
とても素敵な指時計をつくっていただき、
本当にありがとうございました。

革ベルトの指時計のシリーズは、
「PAL(パル)」という名前がついています。
今回のほぼ日オリジナルの指時計も、
この「PAL」の仲間です。

「PAL」という英単語がもつ意味は、「相棒」。

時間を教えてくれる、良き相棒となりますように、
という思いが込められています。

さまざまな色、形の中から、
「これだ!」というものをお選びいただき、
その指時計がみなさんにとっての、
頼もしい相棒になってくれたらうれしいです。

(「moco」ストアマネージャー・中野さん)

(mocoの中野さんと自由が丘で
「おNEWなものさがし」をする「おまけ編」もあります。)

2021-03-16-TUE

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