『MOTHER2 ギーグの逆襲』に登場する
「マニマニのあくま」は謎の多いアイテムである。
いや、アイテムというよりは敵、あるいは概念、
ひょっとしたらテーマと呼んでもいいかもしれない。
ピカピカと怪しげに輝くその黄金像は、
ネスたちの冒険を導くようにあちこちに出現する。
いったい「マニマニのあくま」とは、なんなのだろう?
『MOTHER2』に欠かすことのできないこの像を、
ほぼ日MOTHERプロジェクトで製作して展示したところ、
多くのファンが強い興味を示してくれた。
3月8日から受付をはじめる受注販売にさきがけて、
スペシャルな発売記念企画をお届けする。
糸井重里への特別インタビュー、
テーマはもちろん「マニマニのあくま」について。

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第1回(はじめに) 「マニマニのあくま」について。

みなさんは、
「マニマニのあくま」をご存知だろうか?

ご存知の方もご存知ない方も
なんだっけちょっと忘れちゃったという方も、
おさらいするので読んでいただきたい。

「マニマニのあくま」は
『MOTHER2 ギーグの逆襲』に登場する
重要アイテムである。
わりとかなりマジで重要アイテムである。

え、そうだっけ、というみなさん。
大丈夫、いっしょに思い出そう。

「マニマニのあくま」はゲームの序盤、
オネットの町で初登場する。
具体的には、ある人の台詞の中に出てくる。

裏山に隕石が落ち、ネスはそれを探索に行く。
その道中にライヤー・ホーランドさん
という人の住む家がある。

あああハイハイハイっ!
と思い出した方、静かにしてください。

ライヤー・ホーランドさんはネスに
自分がみつけたという
「おうごんのぞう」を見せる。

そしてこんなふうに言うのだ。

 

こんなものが でてしまったら
 あとは もうじかんのもんだいだ。
おれには ここのたからを
 ほりだすという しめいがある。
 ニンニクをくって がんばるぞ。

 

‥‥なんのこっちゃわからない。
そう、「おうごんのぞう」、
のちに「マニマニのあくま」と呼ばれるものは
そんなふうにゲームに登場する。

さて、ライヤーさんがみつけた
「おうごんのぞう」はその後どうなるか?
一定の時間が経過したあと、
ライヤーさんはそれについてこんなふうに言う。

やぁ ネスちゃん。
あの おうごんのぞうは
 どうしてもってひとが あらわれて
 うってしまったんだ。

 

謎の「おうごんのぞう」は、
謎のまま、ここで一旦行方知れずになる。

しかし、つぎなる町、ツーソンで再び登場する。
より正確にいうと、ツーソンの先にある
ハッピーハッピー村に現れる。

その村では、世界を青く塗りつぶそうとする、
ハッピーハッピー教団がちからを持っていて、
ネスはその教団を支配している
カーペインターさんと対決することになる。
そのカーペインターさんを操っていたのが、
どうやらあの「おうごんのぞう」なのだ。

ネスとの戦いに破れたあと、
我に返ったカーペインターさんはこんなふうに言う。

わたしの うしろにある
 きんいろの にんぎょう….
こいつを ひろってから
じぶんでも わからないような
 こうどうをとるように
 なっていた。

どうやら「おうごんのぞう」は
人のこころを操るようだ。

そしてこのイベントの直後、
「おうごんのぞう」がいったいなんなのか、
重要な事実が明らかになる。

カーペインターさんに勝ち、
リリパットステップで音を記憶したあと、
ぬすっと広場の主、トンチキさんが
こんなふうに言うのである。

おれは オネットで
 ライヤー・ホーランドとかって
 こあくとうが ほりだした
「マニマニのあくま」とやらを
 いただきに でかけるつもりだ。

ここにおいて、ライヤーさんがみつけた
「おうごんのぞう」は
「マニマニのあくま」という名前であると、
いったん紐づけられる。

ちいさな謎を念のために書き記しておくとすると、
トンチキさんが、いったいどこへ
「いただきにでかける」のかは、わからない。
ひょっとしたら、
ライヤーさんの家にあると思っているのかもしれない。
あるいは、カーペインターさんのところに
ぬすみにいくのかもしれない。

もうひとつ言うと、
ライヤーさんは「売ってしまった」と言うが、
カーペインターさんは「ひろった」と言う。
このあたり、
「おうごんのぞう」=「マニマニのあくま」が
どういう経緯でどこへ渡るのか謎だけれど、
のちに「マニマニのあくま」は
幻影を見せたり記憶を曖昧にさせるちからが
あることが判明するので、
持ち主の認識を不確かにさせるくらいは
簡単にできると考えられるだろう。

さて、「マニマニのあくま」を追っていこう。
その後、「マニマニのあくま」という名前は、
意外なキャラクターが口にする。

ゲップーである。

じつに印象深い戦いあと、
たおされたゲップーは
「事実上引き分けってことだな」などと
『MOTHER』シリーズ特有の言い訳をしたあと、
こんなふうに言うのである。

ゲーーーップ !
 だが ギーグさまが
 しゅうとうにしかけた
「マニマニのあくま」の せいで
 だいとかい フォーサイドは
ゲロゲロいじょうの
 ひどいことに なるはずさ。ゲプッ

なんと、「マニマニのあくま」は、
ギーグによってもたらされたものだった!

そして「マニマニのあくま」は、
フォーサイドにあり、
なんだかよからぬ影響をもたらすようである。

その経緯を知っているのは、
「マニマニのあくま」を追っていた
トンチキさんだった。
しかし、どうやらそれは
手を出してはいけない代物だった。
トンチキさんは、
「マニマニのあくま」を手にしたことにより、
命を落とすことになる。
死の間際、彼はネスたちにこう言い残す。

あの‥‥ハッピーハッピーむらの
 カーペインターが
 おかしなものを‥‥ゼーゼー
かくしもってたんだ。
 そいつを おれが ぬすんできて
 このまちで うろうとおもった‥。
ものしりのじいさんが
 「マニマニのあくま」と
 よんでた。
ふきつな いろをした
 にんぎょうだった。
 ‥‥う ‥‥う くるしいぜ。
‥‥で
 ‥‥‥
モノトリーのやろうに
 だまされて‥‥とられちまった。
 ドロボーのおれを
だましやがって
 しかも このヒミツをしっている
 おれを‥‥
つけねらって
 けそうと しやがったんだ。
やつは あの にんぎょうから
 あくまのパワーを うけてるんだ。

俄然、要素が増えてきた。
「あくまのパワー」?
「このひみつ」?
「ものしりのじいさん」?
そして、トンチキさんの言うとおり、
「マニマニのあくま」は
フォーサイドの有力者、
モノトリーの手に渡ったようだ。

トンチキさんの最後のことばに従って、
ネスたちはフォーサイドにある
ボルヘスの酒場のカウンターのなかを調べる。
そこは、ムーンサイドへの入り口だった。

「マニマニのあくま」は
ムーンサイドのボスとして出現する。
ついにネスたちと直接対決することになる。

(「マニマニのあくま」は
 げんえいマシーンだった。
げんえいマシーンは
 はかいされた)

 

いちおう、「マニマニのあくま」は、
ここで破壊され、決着がつく。
所持していたモノトリーは、
やはり「マニマニのあくま」に操られていたようで、
我に返ったあと、このように語る。

あの「マニマニのあくま」が
 なくなってしまった いまでは
 わたしに なんのパワーもない !

「マニマニのあくま」は
 ひとに まぼろしを みせる。
そして じゃあくなこころを まし
 あくまのパワーを もたらすのだ。
 わたしは そのちからが こわくて
ボルヘスのさかばの そうこに
 あれを かくして
 ときどき おがみに いっていた。
‥‥‥。
まぼろしのなかには
 なぞのようなコトバが
 ふくまれていて
そのなかには ネスくん
 きみたちの なまえもあった。
「ネスを おまえのてで
 くいとめろ」とか‥‥
「サマーズへ ゆかせるな」とか。
 「ピラミッドを みせるな」‥‥
わたしには よくわからんが
 きみたちを サマーズに
 ゆかせぬように したいらしい。
‥‥あくまの‥‥ギーグとか‥‥も
 きこえたが‥‥
あくまのほうは きみたちが
 サマーズにゆくと こまるらしい。

断片的に示される
「マニマニのあくま」についての説明を
つなぎあわせてみると、
つぎのようなことが推測できる。

「マニマニのあくま」は、
ギーグがネスのいる世界に送り込んだもので、
あくまのちからを持ち、
人のこころを操り、幻覚を見せ、
邪悪な部分を増幅させる。
それは、オネット、ハッピーハッピー村、
フォーサイド(ムーンサイド)と、
ネスの行く先々に
あらかじめ出現するよう仕組まれていて、
「ネスの旅を食い止める」ことを目的にしていた。

その「マニマニのあくま」は、
ムーンサイドの最奥部でネスによって破壊され、
その名前は物語のなかに二度と登場することはない。

‥‥しかし、同じかたちをしたものが、
冒険の終盤に一度だけ、現れる。

場所は、ネスの精神世界ともいえる
マジカントである。

見た目は「マニマニのあくま」とまったく同じその敵は、
マジカントのなかにあるエデンの海という場所で
ネスを待ち受けている。
その名も「ネスのあくま」という。

(ワタシハ
 オマエノ ココロノナカノ
 ジャアク。
タオスコトハ デキマイ。
オマエガ ソダテタ
 ワタシナノダカラ‥‥)

ネスは「ネスのあくま」に打ち勝つ。
それによってネスは飛躍的な成長を遂げる。
そして、物語は最終盤、サターンバレーへ‥‥。

‥‥長くなりました。
以上が、『MOTHER2』のなかに登場する
「マニマニのあくま」、
および「マニマニのあくま」らしきものに関する
だいたいの情報です。

さあ、そこで、みなさんに問いかけたい。
「マニマニのあくま」とは、なんなのだろう?

みなさんは、どう思いますか?

次回から、
糸井重里の特別インタビューを掲載します。
テーマはもちろんこれです。

「マニマニのあくま」とは、なんなのか?

どうぞ、おたのしみに!

(つづきます)

2023-03-07-TUE

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  • マニマニのあくま

     

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    販売期間:
    2023年3月8日(水)午前11時から
    2023年3月29日(水)午前11時まで
    販売形式:受注販売
    出荷時期:2023年5月下旬
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    編集協力:小原久(東京テキスト)

     

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