「CACUMA」でほぼ日でおなじみのKIGIさんから、
KILVIRUSの除菌マスクケースをご紹介いただきました。
60分でウイルスを83.8%減少させる
特別なフィルムでできたマスクケースで、
KIGIさんがロゴデザインやプロダクトを担当されました。

キルウイルス 除菌マスクケース
のページはこちらから。

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<マスクケースが開発されるまで その2>

少しでもウイルスにいなくなって


ほしいという気持ちで作りました。

コロナウイルスを減らす効果のある、
KILVIRUSというフィルムがあります。

それのフィルムを開発し、
マスクケースなどの製品を作っているのが、
東京・墨田区の、リディアワークスという会社。
リディアワークスの代表、小林史人さんに、
開発や製品づくりのこと、その思い、
たくさん、お話をうかがいました。

コロナウイルスが1時間で8割以上減少

 

小林
世の中から、少しでもウイルスにいなくなってほしい、
っていう気持ちで、つくり始めました。
ただ、フィルムの開発はずっとやっていますが、
健康や医療に関するものは初めてなので、
なかなか信用してもらえないだろうな、って
そんなふうにも思ってました。
ほぼ日
医療メーカーでもないし、っていうことですか。
そこで製品化するにあたって、さらに試験を。
小林
そうですね。
下町の看板屋がこんなフィルムを作ったところで、
世間に受け入れてもらえるだろうか、
ちょっとどうかな、って思ったんですね。
そこで、宮崎大学のウイルス研究のグループに、
はたしてコロナウイルスに効果があるのか、
試験してもらえないだろうかと話をしたところ、
ほんとたまたまオッケーをいただいたんです。
ひじょうにむずかしいみたいなんですけれども。
製品づくりと並行して、
去年の6月に打診、7月頃にオッケーが来て、
9月頃に試験結果が出て、っていう形で。
ほぼ日
これもすごく早いですね。

小林
当時、民間のデータで、
インフルエンザウイルスが15分で99%以上死ぬ、
っていうことはわかっていたんです。
だけど今、目の前にあるのはコロナウイルスなので、
コロナウイルスで確認していただいたんです。
ほぼ日
そして、60分間で付着したコロナウイルスの
83.8%が死滅、っていう結果だったんですね。
小林
1時間で8割以上死滅させるというのは
すごくいい結果だったと思います。
銅イオンの力で素早くウイルスを減少させる、
それがこのフィルムの特徴ですね。
これで感染リスクがかなり下がるはずです。
ほぼ日
銅イオン、すごい威力ですね。
小林
金属の銅の表面にウイルスを付着させた場合、
同じくらい減少させるには4時間かかります。
このフィルムは、銅イオンがたくさん出るように
粉にしたものを練り込んであるので、
普通の銅よりも効果が速いんです。
ほぼ日
長時間触れても、人体に影響はないんですか。
小林
銅って、人体に必要なミネラルのひとつですし、
人体への安全性も試験で確認してあります。
極端な話、食べても大丈夫っていうくらい、
安心して使っていただけます。

▲マスクケース ▲マスクケース

機能を伝えたいから、「KILVIRUS」

 

ほぼ日
「KILVIRUS」っていう名前はどこから。
小林
もう名前だけで、ウイルスを殺すのか、って、
わかってもらえるんじゃないかと思ったんですよ。
そういうメッセージを伝えたかった。
マスクのほかにシールのフィルムがあるんです。
デスクマットにしたり、
スイッチボタンやドアノブなど、
必要な大きさに切って貼れるものなんですが、
そのフィルムには全体にロゴをプリントしました。
そうすれば、ウイルスを減らすものだって
ひと目でわかって、安心してもらえるかな、って。
たとえばビルのエレベーターにシールを貼っても、
その効果が使う人に伝わらなければ、
結局みんな不安なまま毎日を過ごすことになる。
なにかメッセージを伝えたかったんです。
ほぼ日
「除菌マスクケース」っていうのも、
そういう思いから、ですか?
「抗菌」とか、いろんな言い方がありますけど。
小林
除菌は「菌やウイルスを取り除いて数を減らすこと」、
抗菌って「菌の増殖を抑制すること」なんですよね。
はっきりと性能が違うものですから、
そこを差別化したかったんです。
菌を、ウイルスを減らすんですよ、って
使う人にもわかったほうがいいじゃないですか。

マスク以外にも、使いかたはそれぞれに

 

ほぼ日
使うときは、中に入れてジッパーを閉めて。
小林
開いててゴミや埃が中に入るより、
密閉したほうが衛生的だろうなっていうので
ジッパーを付けたんですけどね。
除菌効果があるのは内側の面だけなので、
とにかく中に入れていただいて。
内側の面に接した部分から除菌されます。
外出して食事というタイミングが
いちばん使われる場面かなと思いますけれど、
食事の間にかなり除菌できますよね。
不織布のマスクは使い捨てが推奨されてますけど、
たとえば家で、宅配便の受け取りだけとか、
ほんの少し使っただけで
捨てるのは早いかな、っていう場合なんか、
これに入れれば、もう一度使うのも、
ちょっと安心かなと思うんですよね。
洗って繰り返し使えるマスクでも、
まだ洗うほどでもないっていうような時に、
とりあえず入れておくだけでも。
ちなみに、
ウイルスや菌は見えないですが、
1日か2日、中に入れとくと、活性酸素が充満するらしく、
消臭効果も実感できるんです。

ほぼ日
マスクケース自体は洗えますか。
小林
普通に洗っても大丈夫ですね。
アルコールで拭いてもらってもいいですよ。
ほぼ日
アルコール、大丈夫なんですか?
練り込まれてるから平気っていうことですね。
効果はずっと変わらないんですか。
小林
練り込んであるのが銅の細かいナノ粒子なんですが、
それ自体が無機質なので、効果は減らないですね。
で、フィルムのほうの耐久性が、おおよそ10年。
ほぼ日
そんなにもつんですか、フィルムって。
小林
そうですね。屋内で10年なんですよ。
お使いになる環境によって違うと思いますし、
使用期限として6か月程度って表示してますが、
だいたい3年~10年って考えていただければ。
でも毎日使っていただくと、ジッパーとかが
壊れてくるかもしれませんね(笑)。
ほぼ日
ほどよい大きさで、いろいろに使えそうです。
外出のときのポーチとして、化粧品とか、
赤ちゃんのアイテムとかもいいですね。
小林
ケータイとか、あと、お薬とか。
そういう使い方もされてるみたいです。
身の回りを眺めてみると、洗えないものや、
除菌スプレーが使えないものって、
けっこうたくさんあるんですよね。
ほぼ日
KIGIさんのデザインで、
使う人やシーンが広がりそうですね。
小林
そうなんです。
たくさんの方に使っていただいて、
安心できる生活のお手伝いができたら
すごくうれしいと思っています。

(おわりです)

2021-07-27-TUE

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