ゆうひ

ああ‥‥大丈夫ですかわたし‥‥。

───

どうしたの？（笑）

ゆうひ

なんか自分でも
なにしゃべってるか覚えてない。
手を挙げてましたよね？　‥‥恥ずかしい。

───

恥ずかしくないですよ（笑）、
誠実に手をあげてるんだから。

ゆうひ

いや、わたし、めっちゃ恥ずかしがりなんです。

スタッフ

知ってるよー。

───

みんな知ってるって（笑）。

ゆうひ

ああ～～。

───

大丈夫だってば（笑）。

ゆうひ

わたし、いろんなことが恥ずかしくて、
閉ざしていた期間がけっこう長くて‥‥。

───

TOBICHIではたらいているときも？　

ゆうひ

いや、ここに来てからはたのしくて、
ずいぶん開けるようになったんです。
ほんとに。
たのしいことがずっとある場所だったんで。
自分の気持ちが明るくなるきっかけみたいな。
そう、心が元気になりました（笑）。

───

うん（笑）。

ゆうひ

この4年間は、
「わたしが前向きになるまで」
というタイトルです（笑）。

───

そんなに閉ざしていたんですか？　

ゆうひ

はい‥‥。
大学のときはある意味、囲まれてて、
まあ先生方もいらっしゃるし。

───

安心な人たちだからね。

ゆうひ

そう。安心な場だったんで。
好き放題やってて、
すごいたのしかったんですけど。
社会に出ると、
いろんなことが恥ずかしくて‥‥。

───

人見知りが発動しちゃったんだ。

ゆうひ

発動して、どんどん自信を失くすというか。
なにをしてても、
ずっと落ち込んでる‥‥。

───

そんな期間があったんだ。
でもその期間に描いている絵は、
色が沈んだりしてないですよね？　
描くときだけは、気分がよかった？　

ゆうひ

ぜんぜんです。
泣きながらめっちゃ明るい色を
塗ったりしてました。

一同

（笑）

───

そうだったんだ。
暗くなったり、落ち込んじゃったりするのは、
漠然とした不安とか、
そういうこともあって？　

ゆうひ

それもあります。
焦り、焦りですね。
周りはデザイナーになっていったり、
自分の道をちゃんと見つけていたり。
卒業してもう3年とかになると、
けっこう大きい仕事をやっている人も‥‥。

───

そうでしょうね。

ゆうひ

同級生のインスタを見て、
「みんなすごいなぁ、わたしなんて～」
みたいな。

───

ああ。

ゆうひ

「恥ずかしい」とか「もう嫌だー」
っていう感じでした。

───

‥‥なるほど。

ゆうひ

こういう話でいいんでしょうか‥‥。　
インタビューとか、
どうしたらいいかわかんなくて。

───

大丈夫です、ちゃんと伝わってます。
うん。
なるほど。

ゆうひ

とにかく、焦りがめっちゃあったんです。

───

それは、いまは？　

ゆうひ

TOBICHIに来てからは、
たのしくて、みんなによくしてもらって、
もうなんか
「焦る意味なくない？」みたいな。

───

よかったです（笑）。

ゆうひ

焦ってたらもったいないっていう
マインドになりました。

───

焦ったことも含めて、
ぜんぶ、いい道を通りましたよね。
なにしろTOBICHIに
来てくれたわけだから。感謝ですよ。

ゆうひ

そんな‥‥こちらこそです。

───

ゆうひちゃんが来てくれたおかげで、
ここがよくなったわけだから。

ゆうひ

ほんとですか？　

───

お互い様ですよね。おもしろいねー。

ゆうひ

‥‥お、おもしろいですか？　
大丈夫ですか？　このインタビュー‥‥。

───

ぜんぜん大丈夫、ほんとうに。

ゆうひ

‥‥でも、恥ずかしい！　

───

「恥ずかしい」は残るんだ（笑）。
まあ、
個展っていうのは
自分をさらけ出すもので、
それについて
「いいと思ってください」
っていうような場ですからね。

ゆうひ

そうなんです‥‥。
でも、今は前向きになってるので、
がんばれます。
「恥ずかしがってたらあかん！」
って思うことにします。

───

はい（笑）、あまり気張らずにね。
ホームでやる個展ですから。
みんな仲間です。
きょうもそうだけど、
みんながゆうひちゃんを応援したくて
うずうずしてるので。

スタッフ

そやで～。

───

（笑）ゆうひちゃんの絵のように、
ポップな出来事だと思うんですよ。
かつての仲間が個展をひらいて、
かつての仲間がそれをサポートするって。

ゆうひ

ポップな出来事。

───

そういうことがTOBICHIでは起きるんだよ。
ということを示したいし、
ゆうひちゃんの個展は
それを示すのにぴったりだと思うんです。

ゆうひ

ありがとうございます。
‥‥うれしい。

───

じゃあ、だいぶリラックスしたので、
最後に個展の意気込みを。

ゆうひ

はい。そうですね。
やっぱりTOBICHI京都は
6月6日で6周年なので、
にぎやかにしたいです。
666です！　

───

にぎやかにしたい。賛成です。
「ほぼ日」は25周年ですしね。

新作はありますか？　

ゆうひ

はい。描きたいです。

───

お祝いムードにあふれそうです。

ゆうひ

そうですね。
みんなが明るくなる、
風通しのよい空間になるといいですね。

───

ありがとうございました。

ゆうひ

‥‥まとまりましたか？　

───

まとまりました（笑）。

ゆうひ

よかった～～。

───

まとまったんですが、
最後にもうひとつお願いがあります。

ゆうひ

ま、まだなにか‥‥。

───

ここの壁に、まだ絵が何点かありますので、
それぞれの解説を
さきほどのようにお願いしたいです。

ゆうひ

あ、それは、それなら、わたしできます！　

───

ぜひ、お願いします。

というわけで最後に、
正木ゆうひさんによる、
絵の解説動画を、4本一気にどうぞ～！

インタビューと動画収録が終わり、のびのびするゆうひちゃん。