ふだんのお仕事は？

　

何度訪れても心がときめく、
小坂直子さんのお店「CO -」。
世界中からセレクトされたボタンをはじめ、
アクセサリーや作家さんの作品など
小坂さんのセンスによって集められたアイテムが、
ところ狭しとならびます。

小坂さんといえば、
素敵なものに出会う旅がエネルギーのみなもと。
最近旅先で買い付けた、お気に入りのボタンは？

「イタリアのボタンがお気に入りです。
ボタン職人のクリエイティビティを感じられるような、
ちょっと手の込んだボタンが好きなのですが、
イタリアのボタンはつくりがおもしろくて
『やっぱりイタリア人には敵わないや』と
思わせてくれるものがつくられているんです。
２層になっていたりデザインが細かったり、
ボタン一つにかける想いの熱さを感じます」

　

今年の旅先は、アメリカ。
ボタンが集まるフェアに合わせて、
「ベークライトボタン」を探しにおとずれました。

「ベークライトボタンはコレクターさんも多いので、
なかなか市場で見つからないボタン。
大ぶりで色の変化が華やか、
この独特な色味が魅力的だと思います。
コートのボタンを一つ付け替えるだけで、
一気に雰囲気が変わる特別なものですね」

　

2020年の生活のたのしみ展でご一緒した、
「ベツレヘムパール」。
パレスチナ暫定自治区・ベツレヘムでつくられた
マザーオブパール（白蝶貝）の工芸品で、
職人の手で彫られる複雑で美しい模様から、
地名を冠した特別な名前がつけられています。

すっかり「CO -」さんで定番のアイテムとなり、
お店のショーケースにはさまざまなデザインの
ベツレヘムパールがならべられています。

「熟練職人のブロス・コムシィーエさんとも
長いお付き合いになり、
まるでファミリーのような関係性です（笑）。
この間はブロスさんの
工房兼ご自宅に３週間滞在して、
一緒にいろいろなデザインの
ベツレヘムパールをつくってもらいました」

　

「クラシカルなデザインは
形も含めて決まりがあるので、
ドロップ型やひし形などシェイプを変えて
透し模様のデザインもアレンジしてもらっています。
1年かけてつくってきたものが秋にそろうので、
いろいろな方にベツレヘムパールを届けたいです」

　

marikomikuniを着てみて、どうですか？

Laura　アイボリー

　

「今年はインドに旅をしたのですが、
インドに行ってからというもの
夢中になってしまって‥‥
普段は全身インドで買ったもので
コーディネートすることが多いんです。
ただ、そうすると民族衣装っぽいというか、
なんとなく今の気分に合っていなかったので、
マフラーを合わせるとぴったり。
見た瞬間にかわいさの虜になりましたし、
このマフラーを１枚羽織るだけで、
コーディネートが完璧になるんです」

　

「パッチワークのようなスカートは、
モノトーンでモダンなデザインがお気に入り。
丸みを帯びた模様が
偶然にもマフラーの模様とリンクしていて、
いい組み合わせだなと思いました」

　

「胸元にはベツレヘムパールのブローチをつけています。
こんな風に、真ん中につけることはあまりないんですが、
マフラーを左右から垂れ下げているので、
真ん中にあってもバランスがいいと思いました」

　

「形と模様のかわいさに感動して、
ときめくものに出会ったときの
『いいもの見つけた！』というよろこびがありました。
ショールのように肩からかけると
葉っぱ模様がよく見えてきれいですよね。
肌ざわりがよくてあたたかいので、
首まわりがあったかいだけで気持ちがいいです」。

Miguel　ブラウン

　

「はじめて着たときは、
あたたかさと軽さにびっくりしました！
小ぶりな編み地もかわいらしい。
トップスの雰囲気に合わせて、
胸元にブローチをつけました。
マリー・クリスティーヌ・パヴォーヌさんという、
フランスのクリエイターの作品です。
パリにアトリエがあった頃、
たまにお邪魔して買わせてもらっていたんです。
これはプラスチック工場が閉鎖した際に買い取った、
デッドストックのカゼイン素材でつくられたもの。
なので、ヴィンテージのような雰囲気があります」

　

「合わせた指輪やイヤリングも、
ヴィンテージのパーツでつくられたものです。
指輪はヴィンテージボタンを付け替えて、
リングにしました。
イヤリングはヴィンテージパーツをつかった
necoafroさんの作品です」

　

「コーディネートを決めるときは
全身を同系色で揃えることが多いんですが、
今回はブラウン系統で揃えて
明るい黄色を差し色としてインナーに着ました。
手元に残っているものは
長く愛用しているものばかりなんですが、
trippenのブーツも３、４年履いて、
いい感じに育ってきています」。

　

「このやわらかい着心地はうっとりします。
赤ちゃんのアルパカの毛糸は
まるで着ていないような軽さなのに、
こんなにあたたかくて気持ちいいんですね」

Granada　ブラック

　

「こちらはモノトーンでコーディネート。
柄が素敵なのでカーディガンが主役になるように、
ほかはシンプルなものをあわせました。
スニーカーを履いても、
カジュアルになりすぎないバランスがいいですね」

　

「せっかくなので飾りボタンをつけて、
自分らしくアレンジしました。
ボタンは、カーディガンと同系色の、
50年代のイタリアのボタン。
50年代のイタリアのボタンが大好きなんです。
つくりがおもしろくて、個性的。
イタリアらしい華やかさとハッピーさがあり、
作家さんの個性を感じます。
２層構造になっているので不思議な立体感があり、
模様の感じとも合っていますよね」。

　

「更紗模様もきれいで、
じーっと見惚れました。
あとは、うれしいのがポケット。
携帯を入れたりリップクリームを忍ばせたり
役に立ちそうです」