
この漫画のもとになった投稿
スーパーへ買い物に行った。
忘れないうちにと、
最初にボタン型電池がある売り場へ。
これかな、と確認していると
隣に年配の女性が。
どうやら同じ目的のよう。
ちらっと見ると、
どれにしたらいいかわからなそうだったので、
お声をかけてみた。
すると、その方が家から持って来ていたのは、
電池番号が切り落とされた、
空のパッケージのみ。
よくよく見ても番号はない。
「娘が来るって言ってたけど、
来なくなって、だからわからなくて」
とおっしゃる。
話しながら、わたしの母も、
娘のわたしを頼っていたなぁと思いつつ、
「これだと思いますが、
カウンターでお聞きになられてもいいかと」
と答え、お礼を言われ、その場を去った。
他の物も買おうと歩きだして、
ふと、母がもし生きていて、
そうやって声を掛けてくれる方がいたら
うれしかったなぁと思った途端、
泣きそうになり、慌てて止めた。
母の3回目の命日がもうすぐやってくる。
自分が思っていたより、
ずっとずっと悲しいことに気がついた。
電池交換くらい
文句言いながらでもやってあげるからさ、
やっぱり生きててほしかったよ、
お母さん。
(ウォンバット/
いつかの「今日のじーちゃんばーちゃん」より)
2026-11-04-WED
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「今日の小ネタ劇場」とは
2005年から連載を開始した読者投稿コンテンツです。2022年時点ですでに17年以上、「今日のコドモ」「今日のダンナ」「今日のじーばー」「今日の気になるあいつ」….などの20以上のカテゴリから、日替わりで毎日欠かさず3ネタを更新してきました。アーカイブを残していないため、その日のネタは、その日にしか読めません。2016年には、過去の傑作から選りすぐって書籍化もされました。ほぼ日に来たら、まずはここからという読者も多い、大人気のコーナーです。今日の「今日のコドモ」は、こちらからどうぞ。
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今日マチ子
漫画家。1P漫画ブログ「今日マチ子のセンネン画報」の書籍化が話題となる。文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品に4度選出。戦争を描いた『cocoon』は「マームとジプシー」によって舞台化。2014年に手塚治虫文化賞新生賞、2015年に日本漫画家協会賞大賞カーツーン部門を受賞。『みつあみの神様』は短編アニメ化され海外で23部門賞受賞。コロナ禍の日常を絵日記のように描いた近著『Distance わたしの#stayhome日記』が、2022年1月『報道ステーション』にて特集された。
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漫画:今日マチ子
編集:奥野武範(ほぼ日)
デザイン:杉本奈穂(ほぼ日)
感謝:「今日の小ネタ劇場」を愛する
すべてのみなさま
