
「まゆげ」の子、「マラソン」の子、
「政治に詳しい」子、「料理上手」な子、
彼女のことを思い浮かべたときに浮かんでくる、
彼女をカタチづくることばたちは
実に多種多様で、
一体彼女は何で出来ているのかわからない。
がんばりやさんの彼女が
本当は何をもとにつくられているのか、
どんなジャンルにもしばられない
「井上咲楽」のレシピを紐解く。
担当は「ほぼ日」下尾(しもー)です。
井上咲楽(いのうえさくら)
1999年うまれ。栃木県益子町出身。
2015年、高校生の頃に「第40回ホリプロタレントスカウトキャラバン」で特別賞を受賞し、芸能界デビュー。
以来タレントとして幅広く活動。
『新婚さんいらっしゃい!』(ABCテレビ)などレギュラー番組多数。
マラソン、選挙、ぬか漬けなどの多彩な趣味を持つ。
2024年5月に『井上咲楽のおまもりごはん』(主婦の友社)を出版。
- ──
- 新しくYouTubeを始めたことは
自分の中で大きな出来事ですか?
- 咲楽
- 大きいですね。
テレビだと、どっちかというと、自分が中心ではなく、
番組が時間をかけて作ってきたものを、
みんなで一緒に盛り上げていく、あくまでも、
その中の1コマなので、自分ではなく、
番組のために、どうするかということを
考えながらやっていることが多いです。
自分だけを特集していただける機会は、
意外とないんですよね。 - 自分のパーソナルな部分を見てもらえるように、
YouTubeでは、そういう自然体なところを
発信できたらいいなとは思っています。
- ──
- めちゃくちゃ、さらけ出してますよね。
大きなあくびをしていたり、すっぴんだったり、
全部、映していますよね?
- 咲楽
- テレビはテレビで、わたしはすごく好きで、
メイクをしてもらって、コメントをするときも、
考えている時間も、すごく好きなんです。 - でもなんか普段のわたしって、
もっと、こんなんなんだけどなって
思うところもあって、
そういうところをYouTubeで、
もっと見てほしいんですよね。
- ──
- 飾らない姿がまた魅力的だなって思いました。
ほんとに、のぞき見しているような感じで、
とっても面白いです。
- 咲楽
- YouTubeは、自分が部長の部活みたいな感じですね。
能動的に動ける場所が増えたっていうのは、
すごく嬉しいんですよ。 - こんなことやったら面白いんじゃないかなって、
自分で考えることは意外となかったことなので、
今とてもうれしいです。世界が増えた気持ちです。
- ──
- 見てて本当に楽しいなと思って。
たとえば卵焼きを焼く四角いフライパン、
あれで何でもかんでも料理するシーンがあって。
- 咲楽
- はいはいはい!
- ──
- わたし、料理をしなさすぎて、あのフライパンって
卵焼くだけじゃなくて、オクラ茹でられるんだとか、
ソーセージゆでて、そのまま、焼けるんだとか、
感動しながら、手際のいいお弁当作りを楽しみました。
- 咲楽
- ありがとうございます。
わたし自身が、そういうYouTubeを見るのが、
好きなのかもしれないです。
もともと本当だったら、編集してしまうようなところを
見るのが好きで、だからそれが全部、
人の暮らしを知るのが好きっていうのに、
つながると思うんですよね。 - 普段その人が使っているキッチンって、
その中にいろいろ詰まってるじゃないですか。
レシピひとつにしても、作り方にしても、
どういう動きをしているのかとか。 - 例えば豆腐を切るにしても、
どういう風に豆腐を開けるんだろう?
包丁でこう切るのか、ピッて手で開けるのか、
そんなことに、ひとつひとつ個性が出るのが、
すごく面白くて、編集してもいいし、
見られなくても別にいいんだけど、
それがあることで、わたしの暮らしが見えてきて、
面白いなあと思ってもらえたらうれしいです。
- ──
- これから、どんなYouTubeにしていきたいですか?
- 咲楽
- わたしがタメ口で話しているとき、
新鮮で面白いって言われるんですよ。
確かにテレビ出てるときって、
他の方はだいたい年上の方なので
基本的には敬語で喋ることが多くて。
妹や友達とタメ口で喋ってるって時点で
面白いっていう風に言ってもらえるので、
そういう一面も出していきたいです。 - そして、料理も好きで、自然も好きなので、
地方のいろんな伝統野菜を調理して
知ってもらうことができたらいいなと思います。
その街の方に、台所を貸してもらって教わるような、
本当にやりたかったことを、少しずつ、
実現したいなと思っています。
せっかくやるなら、
自分のやりたいことをやっていきたいですね!
- ──
- それは「25歳で叶えていきたい夢」ですか?
- 咲楽
- そうですね。
でも「部活を充実させたいです」
くらいの気持ちで、がんばりたいです。
- ──
- 最後になりますが、
どんな30代を迎えたいですか?
- 咲楽
- 自分の趣味は、年を重ねるごとに
深まっていくものでもあると思うので、
それも大切にしつつ、
なんでしょうね‥‥自分は今、
人と比べて自分はこうだって思ったり、
自分って本当にダメだなって思ったりしながら
過ごしてるので、そういうところを30代になったら、
認められたらいいなと思っています。 - できない自分っていうものを
認めるのって、なかなか、しんどくて。 - 20代は、その気持ちも持ちつつ、がんばろうと思います。
少しずつ変化しながら、楽しみに、30歳に向かいます!
- ──
- 応援しています。ありがとうございました。
(おわります)
2024-08-22-THU
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その人の「人となり」を知りたくて、
料理本を買うという自分自身の経験をいかして、
丁寧につくられた「井上咲楽のおまもりごはん」。
彼女のあたたかい、ホッとできる一面が
随所にあらわれている。
特にそれぞれに書いてある「咲楽メモ」がオススメ。
料理が下手な人でも、背伸びしなくて、
ちょっとやってみたらできるかもと思える料理たち。
盛り付け方にいたるまで、井上咲楽さん自身が、
一生懸命こだわった一冊です。Amazon.co.jpの販売ページはこちら
ヘアメイク:栗原里美(スリーピース)スタイリスト:池田木綿子

