緑に囲まれて深呼吸する。水を与えて話しかける。
植え替えや剪定で時を忘れる。
新芽を見つけると興奮する。
食べものも、空気も、地盤も、
私たちを取り巻く世界はすべて
植物に守られている。植物は仲間だ。
いつもありがとう、植物!

「生活のたのしみ展2023」にも
いま注目の植物がやってきます。

>みどりの葉奏音

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「みどりの葉奏音(ミドリノハート)」は
次世代の土「フューチャーソイル」を使用した
土を使わないインテリアグリーンのお店です。
オンラインショップのほか、
日本橋高島屋S.C.新館3階に店舗があります。

みどりの葉奏音

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第1回

植物光線

こんにちは、ほぼ日の菅野スガノと申します。
私はいろんなものが好きですが、
そばにいると時を忘れるほどに好きなのは、
植物です。

眺めるだけでもよいのですが、手入れの時間は至福です。
新芽を見つけるとうれしくて、
自分の後頭部あたりからうわぁと、
なにかの光線が漏れ出ている気分になります。

これまで、室内外のたくさんの植物と暮らしました。
水やりのタイミングを誤って枯らしたり、
冬越しに失敗したり、虫さんとの格闘もありました。

植物に少しでも元気でいてもらうため、
ノートを作りました。
そうやってだんだんと知っていく、
さまざまな植物の独特の性質に驚きました。

▲私の植物ノート。原産地や分類、耐寒性や好光性、肥料の時期などをメモします。 ▲私の植物ノート。原産地や分類、耐寒性や好光性、肥料の時期などをメモします。

しかし、生活はじっさい、多忙です。
あるときから無意識に
植物の優先順位が下がりはじめました。
家から植物がつぎつぎと姿を消し、引っ越しを経て最後に
南天と野ばら、アデニウムの3鉢が残りました。

そして新型コロナウイルスの波がやってきました。
そこでやっと家に目が行き、
自分のなかにいいかんじの光線が出ていたあの場所が
なくなっていたことに気づきました。

当時、リモートワークを自宅で行ない、
日本橋に散歩にいくのを日課にしていた私は、
ある日思い立って日本橋高島屋に足を向けました。
3階にのぼると、たくさんの緑の小さな植物で
埋めつくされた店がありました。
店の看板には「みどりの葉奏音」と書いてありました。
「ミドリノハート」と読むのでした。

そこには見たことのない、
「壁掛け」の寄せ植えがたくさんありました。

お店の方に訊ねてみると、
この店の植物は土ではない、
スポンジのようなものに植えられているので
壁掛けにできる、とのこと。
しかも、土を使用していないので、
虫が発生しにくいのだそう。

視界に緑を取り戻した私は、
お店の方と相談しながら苗を選び、
最初の寄せ植えフレームを購入しました。

▲最初に買ったフレームは左端。いまではわっさわっさになっています。 ▲最初に買ったフレームは左端。いまではわっさわっさになっています。

そこからどんどんこの店の植物が増えていき、
いま我が家のキッチンまわりはこんなふうです。

▲キッチンまわり。

写真にある植物のうち8割の鉢には、土を使っていません。
「みどりの葉奏音」で教えてもらった
フューチャーソイルで、元気に育っています。

▲ほとんどの室内の植物はフューチャーソイルで育てています。 ▲ほとんどの室内の植物はフューチャーソイルで育てています。

この出会いから2年、私は
植物熱が復活したことを周囲に黙っていました。
ある日、会社でたまたま隣の席になった
ほぼ日乗組員「きょん」きょん
雑談のながれでとつぜんこう言いました。
「私、土偶が好きなんです」

土偶。へぇー。
ふうん。

きょん
「土偶って、植物の精霊なんですよ」
(※諸説あり)

相手は100%土偶について話しているのに、
自分の耳は植物に反応しました。
土偶マニアきょんvs植物マニア菅野の会話は
平行線をたどりましたが、
最後に私は詰め寄りました。

スガノ
「きょんちゃん、植物は家にありますか?
土偶はきっと家に植物がいると喜ぶと思う」

きょんは、鉢植えに
ショウジョウバエを多量発生させた苦い経験があり、
以来、植物を育てるのをやめたそうです。

私は「みどりの葉奏音」の植物なら
虫が発生しづらいことを、きょんに伝えました。

きょんちゃんはまるで光のような速さで
日本橋の「みどりの葉奏音」に移動しました。
「行くときは誘ってね」と言ったのに、
声をかけてくれませんでした。
きょんは私と同じように衝撃を受け、
壁掛けの丸いフレームに、
好きな植物を詰め、持ち帰りました。

▲きょんちゃんが最初に買った丸フレームは中央。大きな画鋲のようなもので壁にとめます。 ▲きょんちゃんが最初に買った丸フレームは中央。大きな画鋲のようなもので壁にとめます。

ふだんおとなしいきょんは、
心のなかで「たのしい!」と叫びました。
心のなかですから、家族にもばれません。
調子に乗ってすぐに次の鉢を買いました。

▲大きいウンベラータ。これもフューチャーソイルの鉢。 ▲大きいウンベラータ。これもフューチャーソイルの鉢。

つづけて、また次の鉢も買いました。
きょんは、すごい勢いで
「葉奏音マニア」になっていきました。
大きな鉢を連続して買ったため、
ご家族にもさすがに、異変がばれはじめました。

▲ガジュマル。「土偶みたい」ときょんちゃんは言います。 ▲ガジュマル。「土偶みたい」ときょんちゃんは言います。

▲きょんルーム全貌。右手の花瓶そばにいるのは土偶さん。 ▲きょんルーム全貌。右手の花瓶そばにいるのは土偶さん。

年が明け、2023年。正月やすみに、
私の家に、ほぼ日乗組員数人が遊びにやってきました。
そのなかに「おーた」おーたがいました。

おーたも、虫さんが苦手です。
はちみつのコンテンツをいっしょにやっていたときから、
そう言っていました。

我が家のキッチンが(上の写真にあるとおり)
植物に侵食されそうになっているというのに、
その日招いたほぼ日のみんなは
出された餃子とビールに夢中でした。
植物に言及したのは、おーただけでした。

おーたは、以前サボテンを枯らしてしまったことで、
植物に対する苦手意識がありました。

「みどりの葉奏音」の草木なら、
そんなに水やりに気を使わなくていい、と
おーたに伝えました。

おーたの姿はその2日後、日本橋で発見されました。
おーたはフレームは購入せず、
自分の好きなカップに寄せ植えするという
高等テクニックに出ました。
(鉢穴があいてなくても育てられます)

▲おーたさんのフューチャーソイル植物。マイカップでかわいい。 ▲おーたさんのフューチャーソイル植物。マイカップでかわいい。

この日以降、おーたは、帰宅後に植物を眺め、
朝は葉水をせっせと与える生活に突入しました。

「たのしいね‥‥!」

この3人は、こっそりと、
超たのしい毎日を送っていました。
このたのしさが多くの人に
通じるものなのかどうか、迷っていたのです。
しかし思いきって「生活のたのしみ展」に
「みどりの葉奏音」に出展していただくことにしました。
このかわいい苗の魅力を、ぜひ多くの人に
生で感じていただきたいと思っています。

さきほどからフューチャーソイル、フューチャーソイル、と
連呼していますが、それはいったい
どんなフューチャーなんだ?
ということを、次回以降、お伝えしていきます。

こちらが日本橋にある植物のお店
「みどりの葉奏音」です。

ここにあるすべての植物は、
フューチャーソイルで育っています。

(明日につづきます)

2023-04-21-FRI

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  • 生活のたのしみ展

    土を使わない植物のお店 

    生活のたのしみ展2023に、
    土を使用しない観葉植物がやってきます。
    フェイクグリーンではなく、生きている植物です。
    虫がよりにくく、病気になりにくく、
    土が入っていないので清潔で軽いのです。
    壁掛けのように寄植えもでき、
    キッチンや寝室にグリーンを迎えられるのも魅力。
    鉢穴が要らないのでお気に入りの容器で育てられます。
    ひと苗ずつ660円から購入できます。