外出自粛暮らしが2ヵ月を過ぎ、
非日常と日常の境目が
あいまいになりつつあるようにも思える毎日。
でも、そんなときだからこそ、
あの人ならきっと「新しい思考・生活様式」を
身につけているにちがいない。そう思える方々がいます。
こんなときだからこそ、
さまざまな方法で知力体力を養っているであろう
ほぼ日の学校の講師の方々に聞いてみました。
新たに手にいれた生活様式は何ですか、と。
もちろん、何があろうと「変わらない」と
おっしゃる方もいるでしょう。
その場合は、状況がどうあれ揺るがないことに
深い意味があると思うのです。
いくつかの質問の中から、お好きなものを
選んで回答いただきました。

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第10回 「文化」は必要としてもらえるのか それを考え続ける 桂吉坊さん(落語家)

歌舞伎や能・文楽などの古典芸能に詳しく、
芝居噺を得意とする桂吉坊師匠。
Hayano歌舞伎ゼミ・第2回では
「忠臣蔵を2時間で演じる」
という無理難題をふっかけられても、
にこやかに受けて立ち、鮮やかにやってのける
離れ業を見せてくださいました。
また、歌舞伎ゼミ・第8回の授業では、
「芝居狂いの人々」と題し、歌舞伎が大好きな
人々が登場する芝居噺を3席も熱演してくださいました。
全国の落語会が軒並み中止・延期になるなか、
古典芸能の若きエースは何を考えていらっしゃるのか。
動画をお寄せいただきました。
回答いただいたのは、以下の6つの質問です。
このままお休みがつづいたら、何かあったときに
「自称落語家になってしまう」と笑いを誘いながら、
芸能の本質や、文化を先の世代へ伝えていく責務など
真摯なお答えをいただきました。
滋味深い2つの動画を、じっくり味わってください。

●質問
1.さまざまな現場が「休止」を余儀なくされるなか、
  どんなことを考え、何をなさっていますか?
2.理解が深まった古典作品はありますか?
3.新たに始められたことはありますか?
4.やめてしまったことはありますか?
5.「守っていこう」と強く思われたことは何ですか?
6.「忘れたくないこと」は何ですか?

つづいて、こちらもどうぞ。

桂吉坊師匠、
どうもありがとうございました!

プロフィール

落語家。1981年生まれ。17歳のときに桂吉朝に入門。2000年より桂米朝のもとで内弟子修行。2003年に内弟子を卒業。歌舞伎や能・文楽などの古典芸能に詳しく、芝居噺を得意とする。なにわ芸術祭奨励賞、同新人賞、繁昌亭大賞奨励賞など数々の賞に輝く。2008年公開の映画「能登の花ヨメ」では謎の旅人として映画デビュー。著書に『桂吉坊がきく藝』がある。兵庫県西宮市出身。

(つづく)

2020-05-31-SUN

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