伊賀の窯元、土楽。
糸井重里のオーダーで
福森雅武さんが原型をつくり、
現在も脈々と作り続けられている
土鍋ベアシリーズ。

煮込みが得意なだけじゃなくて
もちろんご飯も炊けるし、
焼く、蒸す、煮る、炒める。

つまり
ステーキが焼けたり、オーブンに入れられたり
アウトドア料理にだって持っていける。
毎日、お腹も心も満たしてくれる
土楽の土鍋には、たくさんの工夫があります。

土楽の土鍋で作った料理は
なんでこんなに、おいしいんだろう?
土楽の土鍋をテーブルにのせると
なんでこんなに、かっこいいんだろう?
どうしてみんなが、集まってくるんだろう?

このページでは
「うちの土鍋の宇宙。」に掲載されている
過去のコンテンツをさかのぼり
その宇宙のすみずみまで、魅力を紹介していきます。

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土鍋の「よいひび」と「悪いひび」のこと。

土鍋を使っていくと
「ひびがはいってしまった!」と
驚くことがありかもしれませんが

実はひびにも
「よいひび」と「悪いひび」があるのです。

今回は
たいせつな土鍋を、長くお使いいただけるように
あらためて「ひび」について、ご紹介思います。

土鍋の「よいひび」と「悪いひび」のこと。 土鍋の「よいひび」と「悪いひび」のこと。

まず
伊賀の土をつかって作られた土鍋は
金属製の鍋とは違う特徴を持っています。

そして、
土鍋は火にかけた段階で膨張と収縮を繰り返すので、
土鍋の内側の釉薬がかかっている部分と
鍋底の裏に「ひび」が入ります。

お料理が美味しくなる秘密も
実はここにあります。

この「ひび」ですが
釉薬がかかっている部分に入るひびは貫入といって、
素地と釉薬の収縮率の違いによりできるもの、
また、鍋底の裏に入るひびは伊賀の土鍋に必ず起こる現象で、
このひびが入ってからどんどん煮えやすくなり、
鍋が成長していきます。

この貫入とひびが入ることがとても大事で土鍋の膨張を分散させ、
ぱっくり割れるのを防いでいるのです。

「よいひび」は
・蜘蛛の巣のようにひびがはりめぐらされたもの。
・横に1本、目立つひびがはいったもの。
・横に1本ひびが入り、釉薬が少しはがれたもの。
・目立つひびがないのに釉薬がとれたもの。
などがあります。

「悪いひび」は
・土鍋のフチや取手までひびが伸びているもの。
急激に温度が変化すると「悪いひび」が入りやすく
割れてしまう原因になります。

「よいひび」を入れるには火加減のコツですが、
とても重要になります。

火にかけるときは、最初は弱火で。
土鍋全体があたたまってきたら、中火に。
そして、強火に‥‥と、少しずつ温度を上げて行ってください。
こちらも参考にしてくださいね。

水漏れのこと。 水漏れのこと。

使えば使うほど、ひびや貫入が入り、
煮えやすく、割れにくい、
よい土鍋に育っていきます。

みなさんの土鍋が
たのしい時間のアイテムとして
長くお使いいただけますように。

※次回の更新は4月15日(木)です。

2021-04-08-THU

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