Kanocoさんとほぼ日がつくるブランド
「Cacco(かっこ)」から、夏の新作が登場します。
第2弾は、シャツとリネンパンツです
(靴下も引き続き販売いたします)。
2025年7月8日(火)の販売に先立ち、
スタイリング担当の岡本さなみさんとKanocoさんに
組んでいただいたコーディネートをご紹介します。
今回発売のアイテムどうしを組み合わせて、
あるいは意外なアクセントを加えて、
何通りもの着こなしをたのしめますよ。

>Kanocoさんプロフィール

Kanoco(かのこ)

モデル、兵庫県生まれ。
ファッション・カルチャー誌など多数の雑誌を中心に、
広告・MV でも幅広く活躍中。
自然な笑顔に、シンプルで気の利いた
おしゃれなファッションと暮らしに定評あり。
ライフスタイルフォトエッセイ
『かの・この・はなし』(双葉社)も発売中。
2児の母となり子育てしながら
日々のごはんを紹介しているインスタグラムも人気。
(Instagram @kanococo)

>岡本さなみさんプロフィール

岡本さなみ(おかもと・さなみ)

スタイリスト。1987年大阪府生まれ。
雑誌、WEB、カタログ、広告などを手がける。
品のあるスタイリングの中に
少しの遊び心を加えるのが得意。

  • Kanoco
    こちらのパンツは、
    以前からCaccoで出している形です。
    とにかく快適なので、この形でまたつくりたくて。
    素材が変わって、ストンという落ち感が出たのが、
    すごくよかったなぁと思いました。
    コクーンパンツは、けっこう特徴的な形なので、
    初めて穿く方は、
    身構えてしまうこともあるかもしれません。
    でも、この素材なら試しやすそうです。
    岡本
    そうですね。
    落ち感のおかげで、前から見ても、後ろから見ても、
    シルエットがとてもきれいです。
    上半身に対して下半身にボリュームがある方にも、
    穿きやすいと思います。
    上をコンパクトにして、
    こんなシルエットをつくったり。

    Kanoco
    私、このコーディネートが大好きです。
    キナリのアイテムをつくってみたものの、
    どうしたらナチュラルすぎず、
    大人っぽくカッコよく着られるかなと
    考えていたんです。
    そうしたら、さなみさんが、
    黒のノースリーブを合わせてくれて。
    「これだ!」と思いました。
    岡本
    私も気に入っています。
    個性的すぎず、無難すぎず、
    ちょうどいい塩梅な気がします。
    とくにキナリは、白、黒よりさらに
    奥行きが出て好きです。
    一回も洗っていない新品の状態でも、
    こんなに立体感が出るのはすごいです。
    Kanoco
    私はあまりベージュやキナリが
    似合わないんですけど、憧れがあります。
    岡本
    苦手だなと感じている色は、
    ボトムから取り入れるのがいいですよ。
    顔まわりにベージュを持って来ると、
    どうしても顔色と比較して「合わないな」と
    感じてしまうかもしれません。
    でも、ボトムをベージュにして、
    顔まわりは好きな色にすると、
    ベージュが苦手な方でも着こなせるんです。
    Kanoco
    へえー! 
    それなら、私もいけそうな気がしてきました。
    岡本
    リネンの、やわらかい感じもいいですよね。
    私、リネンはシワをたのしむのが大事だなと
    思っていて。
    リネンのシワはいい風合いを出してくれるので、
    柄物のワンピースなど、
    個性の強いアイテムとも合わせやすくなるんです。

    ──
    今回のパンツは、あえて裏地をつけませんでした。
    なので、重ね着しやすい薄さです。
    Kanoco
    インナーをベージュにすれば、
    そこまで透けも気にならないと思います。
    両サイドのポケット部分は
    生地が二重になっているので、
    ちょうど下着の透けを防いでくれます。
    岡本
    サイドと後ろにも
    ポケットがついているなんて、
    ありがたいです。
    しかも、生地がサラッとしているから、
    ポケットにものを入れてもシルエットにひびかない。
    Kanoco
    薄くて涼しい生地なので、
    夏、ワンピースの透けが気になるときに重ねても、
    快適に過ごせそうです。
    ──
    正直、服を着るのもいやになるくらい
    暑い日もありますもんね。
    服を着ただけで
    「自分、よくやった」と思ったり(笑)。
    岡本
    あります、あります。
    だから、ウエストがゴムでラクに着られるのも、
    大事なポイントかもしれない。
    Kanoco
    「ウエストがゴムでも、
    ちゃんと、コーディネートが決まっちゃう」
    ‥‥というのが、ね。
    岡本
    トップスがコンパクトだと、
    コクーンパンツのシルエットを活かしやすいので、
    より決まります。

    岡本
    前編のワンピースと同じく、
    ボトムにズドンとボリュームを置いてから、
    足元でシャッと抜け感を出したくて。
    サンダルや、つま先が尖った靴を合わせてみました。
    Kanoco
    私のいま着たい服装にぴったりです。
    自分が大人になってきたからかもしれないですが、
    「きれいな感じ」で着たい気持ちがあって。
    岡本
    「きれいに着たい」ということは、
    今回のコーディネートを組ませてもらったとき、
    私もずっと思っていました。
    これらのアイテムは、そのまま着れば、
    ほっこりと、ラブリーに着られます。
    だからこそ「大人っぽくきれいに着るには」を
    考えていきました。

    岡本
    最後のアイテム、リネンコットンシャツの
    スタイリングをしたときも、
    襟元のきれいさをまず重視しました。
    これまで、第1ボタンまで閉めても
    首のラインをきれいに見せてくれるシャツって、
    なかなか出会えなかったんです。
    でも、このシャツはいちばん上まで閉めても、
    若干Vネックっぽくなっていますよね。
    だから、首をほっそりと、長く見せてくれる。
    シャツ初心者にもやさしいシャツだと思います。
    Kanoco
    襟まわりは、何回も調整しました。
    襟の広さや先の尖り具合で、
    雰囲気が大きく変わるから。
    今回つくったものは、
    なんてことないシャツなんですけど、
    なんてことないシャツって、
    意外と見つからないんです。
    このシャツは、「なんてことなさ」が、
    毎日着られるポイントだと思います。

    ──
    最初は、
    けっこうパリッとしたシャツをつくろうとして、
    「ちょっと違うね」と方向転換したんですよね。
    Kanoco
    そうでした。この生地と出会って、
    「これならパリッとしすぎないシャツが
    できるかも」と。
    岡本
    シャツがあまり好きじゃなくて、
    ふだん着ないという人は、
    その「パリッ」に抵抗がある場合が多い気がします。
    私自身もそうなのですが、
    なんだか気合いが入っている感じになって、
    照れてしまうというか。
    Kanoco
    あぁ、わかります。
    私も同じ理由で、ふだんあまり着ないです。
    岡本
    シャツが苦手な人がつくってくれたシャツだから、
    すごく快適に着られそうです(笑)。
    実際、着てみたとき、生地がやわらかくて、
    窮屈な感じがしなかったです。
    1日シャツを着ていた日は、
    身体が凝ってしまいがちなんですが、
    その心配がないのはうれしいです。
    ロング丈は、ボトムに入れても、
    出して羽織ってもかわいいですね。
    ショート丈は、
    下に長めのトップスを着たらかわいいだろうなと、
    このようにコーディネートを組んでみました。

    岡本
    このシャツは、腕の部分が広くて身幅もあるから、
    たとえばノースリーブの上に
    なにか羽織りたいときなど、
    上から重ねるのに使えそうと思って、
    レイヤードのコーディネートを考えました。
    Kanoco
    あぁ、かわいいです。
    腕の部分は、メンズのシャツをベースにしたので、
    だいぶ太めにつくっているんです。
    この太さが生地の雰囲気と合って、
    よかったなと思います。
    背中にタックを入れたり、
    袖にボタンを2個つけたりと、
    細かい部分には
    さりげなくデザインを入れてみました。
    ──
    白とキナリが、微妙な色の差ながら
    両方あるというのは、珍しい色展開ですね。
    Kanoco
    どちらの色もかわいかったので、
    両方つくりました(笑)。
    やっぱり、キナリは自分には似合わない気がして
    苦手なんですけど、着たくて。
    さなみさんがこのスタイリングで
    提案してくれたように、
    中に白を入れれば挑戦しやすいですね。

    岡本
    キナリが苦手な方は、
    ハッキリした色のほうが似合う顔の方が多いんです。
    だから、ひとつ真っ白や真っ黒のアイテムを
    入れると、キナリを組み合わせても似合いますよ。
    Kanoco
    なるほど。あと、ちょっと強い色のリップをしたり。
    岡本
    そうそう! 
    インナーやリップに、ハッキリした、
    自分が得意な色を持ってくれば大丈夫です。
    Kanoco
    いままでCaccoのアイテムを考えるとき、
    苦手意識から、ベージュを省いて
    しまっていたのですが‥‥。
    ──
    今回も、一度は白とネイビーだけに
    しそうになりましたね。
    Kanoco
    はい(笑)。
    でも、このキナリならいける気がして、
    つくることにしたんです。
    黄色すぎず、若干、白やグレーが入っているので、
    トライしやすいベージュなのかも。
    岡本
    たしかに、ナチュラルすぎない、
    都会のベージュという印象です。
    このキナリは淡い色とも合わせてみたくて、
    考えたコーディネートがこちらです。

    岡本
    今回のショート丈のシャツは、
    横から見たときのシルエットがすごくかわいくて。
    Kanoco
    肌につかず、生地が泳ぐので、
    ちょっとウエストが細く見えるんです。
    シャツ自体がフレアっぽい形なので、
    スカートがIラインだとよく映えますね。
    岡本
    腰まわりにゆとりができるので、
    ストンと落ちるスカートが合うなと思いました。
    もちろんデニムなど、
    パンツも間違いなく似合いますが、
    スカートを合わせたい方は、
    Iラインのスカートやワンピースの上に
    羽織ってみるのをおすすめします。
    Kanoco
    キナリには、ワントーンか、白か黒を合わせるものと
    思い込んでしまっていたので、
    このピンクを見たとき
    「こんなかわいい組み合わせを、
    どうしたら思いつくんだろう!」
    と驚きました。
    どこから飛んできたピンクなんだろうと。
    岡本
    じつは家で、
    ちょうどこのシャツのようなベージュの花瓶に、
    薄いピンクのカーネーションを飾っていて。
    キナリのシャツを受け取ったときに、
    その配色をしたいと思って、
    花と似た色のスカートを探したんです。
    だから、カーネーションのピンクなんですよ。
    Kanoco
    そうだったんですね。
    ますます、素敵なコーディネート‥‥! 
    岡本
    スタイリングの撮影の日、
    「あの配色ができた」と思って、
    すごくうれしかったです。
    夜、大満足で眠りにつけました(笑)。
    ──
    いままで、Caccoでは、ワンピースなど
    高身長の方に向けたサイズ展開が多かったのですが、
    小柄な方も、このショート丈のシャツには
    「これは買いたい」とよろこんでくださりました。

    岡本
    とくに身長が150センチ台の方にとっては、
    バランスがとりやすい丈だと思います。
    ボトムにインしなくても、
    腰上の丈になるのがありがたいですね。
    丈との対比で、腕が長く見えるのもポイントです。
    ショート丈とはいえ、ちょうどボトムの
    ウエストゴム部分が隠れるくらい長さがあるので、
    今回のリネンコクーンパンツと
    合わせてもいいかも。
    ──
    ああ、たしかに! 
    Kanoco
    本当に、どれをとってもいい組み合わせができます。
    岡本
    ネイビーのコーディネートも気に入っています。
    ネイビーは、黒より肌がきれいに見えると
    言われていて、黒とはまた違った品がありますね。
    パールを合わせたくなっちゃうような、品。
    Kanoco
    このネイビーは、すごく気に入っています。
    青すぎず、黒でもない、絶妙な色になりました。
    岡本
    ロング丈のネイビーを、
    サラッと大人っぽく着るのも素敵だと思います。
    ロングは、完全に
    ボトムにインすることもできますし。
    Kanoco
    インしたときの、腰まわりに少し
    ボリュームが出る感じも好きです。
    短パン合わせも絶対いいですし、
    きっと、中にボーダーも着られるんじゃないかしら。
    このコーディネートでは、下がデニムなので、
    カジュアルになりすぎちゃうかなと思って、
    パールとスカーフを合わせました。

    岡本
    スカーフを合わせたくなるネイビーですね。
    ──
    「スカーフをなにに合わせればいいんだろう」
    と持て余している方も、
    このネイビーを着たときに
    挑戦できるかもしれないです。
    Kanoco
    私、ちょうどいま、
    どう合わせようか迷っている色のスカーフを
    持っていて(笑)。
    ちょっと見てもらってもいいですか? 
    岡本
    もちろんです。
    Kanoco
    ティファニーのスカーフで、
    すごくかわいいんですけど、
    合わせる服がなかなか難しくて‥‥。
    岡本
    あ、でも、ネイビーいけそう。
    めちゃくちゃ爽やかになりますね。
    Kanoco
    あと、すごいピンクのスカーフもあるんです。
    岡本
    見たい、見たい。
    キナリのシャツに合いそうです。

    Kanoco
    ホントだ、意外と、ピンクにはベージュなんですね。
    このときは、ボトムはなににします? 
    ‥‥すみません、
    この場でさなみさんのスタイリングを
    取り入れて帰ろうとしています(笑)。
    ──
    我々も、取り入れたいです。
    岡本
    そうですね‥‥
    スカーフが浮かないように、
    スカーフに入っている色のなかから、
    パキッとした色を一色選んで、
    ボトムに持って来てもかわいい気がします。
    Kanoco
    なるほど、かわいい。
    岡本
    スカーフ自体、サイズや巻く位置などによって、
    いろいろ使い方があります。
    ショート丈のシャツの下で、
    腰に巻いてもカッコいいですね。
    ──
    わぁ、おしゃれです。組み合わせが無限ですね。
    Kanoco
    今回のアイテムはどれもシンプルなので、
    可能性、無限大です。
    岡本
    無限にスタイリングを考えて遊べるのは、
    アイテムがシンプルだからこそですね。
    Kanoco
    「なんてことないシャツ」をつくった
    甲斐がありました。
    岡本
    なんてことないものが、
    どれだけ、なんてことなくないことか(笑)。
    着たら、ハッとすると思います。
    Kanoco
    この「なんてことない」のすごさが、
    みなさんに伝わるといいなぁ。
    岡本
    伝わってほしい! 
    ──
    着てくださった方は、
    きっと実感してくれると思います。
    おふたりとも、
    きょうはたっぷりとお話を聞かせていただいて、
    どうもありがとうございました。
    Kanoco・岡本
    ありがとうございました! 

    (終わります。お読みいただき、ありがとうございました)