Kanocoさんとほぼ日がつくるブランド
「Cacco(かっこ)」から、夏の新作が登場します。
第1弾は、ワンピース4種と、靴下です。
2025年6月24日(火)の販売に先立ち、
スタイリング担当の岡本さなみさんとKanocoさんに
組んでいただいたコーディネートをご紹介します。
今回発売のアイテムどうしを組み合わせて、
あるいは意外なアクセントを加えて、
何通りもの着こなしをたのしめますよ。

>Kanocoさんプロフィール

Kanoco(かのこ)

モデル、兵庫県生まれ。
ファッション・カルチャー誌など多数の雑誌を中心に、
広告・MV でも幅広く活躍中。
自然な笑顔に、シンプルで気の利いた
おしゃれなファッションと暮らしに定評あり。
ライフスタイルフォトエッセイ
『かの・この・はなし』(双葉社)も発売中。
2児の母となり子育てしながら
日々のごはんを紹介しているインスタグラムも人気。
(Instagram @kanococo

>岡本さなみさんプロフィール

岡本さなみ(おかもと・さなみ)

スタイリスト。1987年大阪府生まれ。
雑誌、WEB、カタログ、広告などを手がける。
品のあるスタイリングの中に
少しの遊び心を加えるのが得意。

  • ──
    Cacco定番のワンピースに、新しいアイテム
    「ジャガードドットワンピース」が登場します。

    Kanoco
    名前に「ドット」とありますが、
    ドット柄はとても薄く入っているんです。
    岡本
    光に透けると、柄がほんのり見えますね。

    Kanoco
    じつは、予想以上にドットが目立たなかったので、
    このワンピースをつくるのは
    やめようとしたときもありました。
    でも、試しに着てみたらとても着ごこちが良くて。
    「やめるのはもったいない」と感じるくらい、
    生地を気に入ったんです。
    なので、どちらかというと、柄の見やすさよりも
    生地を優先してつくったのですが、結果的には‥‥
    岡本
    この柄の薄さが、ちょうどよいですよね。
    私は、スタイリングさせてもらう前に
    「ドット柄」と聞いていたので、
    主張の強い柄物をどう着こなしたらいいだろうか、
    と身構えていたんです。
    けれど、実物を見たら、
    着ている自分だけがわかるような
    ほんのりとしたドット柄だったので、
    これは着回ししやすいと思いました。
    Kanoco
    自分だけのドット、ですね。
    岡本
    そう、自分だけのドット。
    「無地に見えて、じつは‥‥」という、
    隠れた遊び心にキュンとしました。
    全体にドット柄があると
    ラブリーな印象になりがちですが、
    このドットは光に透かすとわかるくらいの
    薄さなので、場面を選ばず着られそうです。
    光が当たると、
    うっすらとドットの影ができるのもかわいいです。
    とくに夏、サラッと着られるコットンリネンは
    うれしいですね。
    リネンが入っていると、
    洗うとどんどん表情が出てきますから、
    着るだけでなく洗うのもたのしいです。
    ──
    今回、ボタンが多めについているので、
    開け方によってもいろいろな表情を
    たのしめる気がしています。
    岡本
    ボタンを全部閉めて着てみたら、
    安心感があるやわらかい印象で。
    ボタンを開けていくと、シャープな、
    カッコいい感じに着られました。
    ボタンを少し開けると、
    首がすっきりと長く見えますね。
    Caccoのアイテムはいつも、
    首まわりのことをすごく考えてつくられていると
    感じます。
    Kanoco
    それは‥‥私の首が短いからです。
    岡本
    えっ、ウソ!? 
    全然、短く見えないですよ。
    Kanoco
    バレてないんです、あまり(笑)。
    でも、自分から見ると、ホントに短いんですよ。
    そのコンプレックスがあるから、
    首まわりのデザインは常に考え続けています。
    岡本
    だから、Caccoのアイテムの首まわりは、
    いつも神がかっているのですね。
    Kanoco
    すべては「できる限り、首を長めに見せたい」
    という思いから‥‥。
    ──
    Caccoにそんな裏テーマがあったとは、
    知りませんでした。
    岡本
    首元がきれいに見えると、
    全体のバランスがとれますもんね。
    身長が低めの方も、首を長く見せると
    バランスがとりやすいですし。
    Kanoco
    袖にもボタンがついているので、長さを調節して、
    手首を華奢に見せられます。
    見せたいところを、きれいに見せられる。
    岡本
    ナチュラルな雰囲気が好きな方は、
    ワンピースの中にフリルの襟がついたシャツを
    着てもよさそうです。
    Kanoco
    わっ、それ、大変です。かわいいです。
    中に、Caccoのボーダーを合わせるスタイリングも
    提案してくれましたよね。

    岡本
    私はCaccoの黒のボーダーを持っていたので、
    今回のワンピースが届いたときに
    「合わせてみたい!」と思って。
    黒と白で構成する潔さが気に入っています。
    ──
    ボーダーもワンピースも
    シンプルなアイテムどうしだから、
    レイヤードコーデの導入として、
    挑戦しやすいですね。
    岡本
    はい。
    「レイヤードコーデをしてみたいけど、
    ちょっと慣れていなくて難しいな」という方にも
    おすすめの合わせ方です。
    重ねたときのワクワクを味わえると思います。
    Kanoco
    ボーダーとボタンが組み合わさっているように見えて、
    おしゃれです。
    ──
    袖からボーダーが少し見えるのも、かわいいです。

    Kanoco
    さなみさんが考えてくれた、
    ワンピースにサンダルを合わせる
    こちらのコーディネートも、すごく好きです。
    ワンピースは面積が多いから、
    そのぶん、ほかのアイテムは華奢にするんですね。
    全体が黒で存在感があるのに、足元が軽やかだから、
    下から風が抜けていく印象があります。

    岡本
    まさに、それを目指しました! 
    夏に黒を着るときは、
    手足や顔まわりの素肌を見せることで、
    風が抜ける感じにするのが好きなんです。
    上にボリュームを置いたら、
    下を軽くして風を通すのが、いまの気分です。
    ──
    ホワイトのワンピースは、
    中になにを合わせますか? 
    Kanoco
    私は、白シースルーを合わせる着方がいちおしです。

    ──
    白、オン、白ですね。
    岡本
    ホワイトは、第一印象がとても繊細だったので、
    透け感を活かしたほうがかわいいかもと思い、
    白のキャミワンピに重ねてみました。
    繊細な白のシアーのカットソーなどを入れたら、
    ワンピースのドットが少し浮いて見えるのがいいな、
    と思いました。
    とくに、シャリッとした素材よりも、
    ちょっとコットンが混ざっている
    シアーカットソーのほうが、
    このワンピースには合う気がします。
    ──
    それは、どうしてですか? 
    岡本
    どちらも試してみたのですが、
    天然素材同士のほうが、相性がよかったんです。
    化学繊維のトップスを合わせたら、
    ちょっと浮いてしまって。
    ──
    なるほど。
    白×白の相性にも、いろいろあるんですね。
    Kanoco
    袖から、中のカットソーがのぞく感じも
    たまらないです。
    岡本
    クシャクシャッとしてみました。
    ──
    ああ、クシャクシャとしたい。
    Kanoco
    いっそ、キャミソールを透けさせるのも、
    けっこう好きです。
    岡本
    わかります。
    透けることは難点としても捉えられがちですが、
    このワンピースは、
    透けをたのしめるワンピースだなと感じました。
    白いキャミソールにデニムを合わせて、
    ワンピースの中に着てもいいですし。
    中に着るものは、
    すでに持っている服から自由に組み合わせられると
    思います。

    ──
    たしかに、パンツを合わせることもできそうです。
    Kanoco
    7月に販売するラインナップには、
    白いパンツもありますし。
    ──
    あっ、そうでした! 
    これもワンピースに合わせられちゃいますね。
    岡本
    ‥‥なんだか、今回発売するアイテムは、
    この中で全部組み合わせられそうです。
    ──
    目をつぶって、このなかからふたつ選んで着ても、
    大丈夫かもしれません(笑)。
    岡本
    ふふふ、「きょうはこれとこれだ!」みたいな。
    秋冬は、このワンピースの上に
    カーディガンを羽織ってもかわいいと思いますし、
    あんがい長いシーズンで使えますね。
    Kanoco
    寒くなったら、
    中にタートルネックを入れてみたいです。
    岡本
    ああ、かわいい! いいですね。

    Kanoco
    Caccoにとって、今回の小花柄ドレスは、
    ボーダー以外では初の柄物なんです。
    年々、柄物を、とくに花柄を着るのに
    勇気が必要になってしまって‥‥。
    でも、さなみさんが提案してくれたように
    シャツと重ねて着ると、
    ビンテージワンピースのような
    大人っぽい雰囲気が出て、
    着こなし方を想像しやすくなりました。

    岡本
    この花柄自体が甘すぎないから、
    スタイリッシュに着られると思います。
    とくに中にシャツを着る場合は、襟を出したとき、
    ボタンの流れがきれいにつながる
    斜めのラインがさわやかで。
    つやっとした貝ボタンなので、動いたときに、
    光を拾ってくれるんです。

    Kanoco
    一見、ほっこりかわいいワンピースですが、
    凛としたシャープな雰囲気で着ることも
    できるんですね。
    腰紐を結んでキュッと閉めると、
    ストンと着たときと形がまったく違って驚きました。
    岡本
    ウエストの紐の絞りぐあいによって、
    ゆるくズドンと着ることも、
    細いシルエットにすることもできます。
    絞っても、ギャザーがよるから、
    身体の線をピタッと拾わないのも魅力です。
    Kanoco
    ウエストをギュッと絞って、
    下半身でボリュームを出す感じが、私は好きです。
    スカート部分に生地をたっぷり使っているから、
    メリハリのあるシルエットになって。
    岡本
    ウエストでギュンギュンに絞って、
    下に行くにつれて広がる対比がかわいいですね。
    ──
    Kanocoさんのこちらの着こなしも、
    「こんな着方ができるのか」と衝撃でした。

    Kanoco
    これは、ボタンを全部開けてウエストで結び、
    ツナギみたいな感覚で着てみました。
    ちょうど、腰のポケットもいい位置にあって。
    スポーティな着方も、意外とイケるみたいです。
    小花柄ドレスは、
    速乾性のあるサッカー地を使用しているので、
    夏も気持ちよく着られますね。
    岡本
    なにを着るか迷ったら、バサッと着て
    そのまま出かけられそうです。
    インナーに、このNIKEのような
    スポーティなトップスを着ておけば、
    暑くなったらボタンを外して、
    ツナギモードに切り替えることもできちゃう。
    ──
    花柄をスポーティに合わせる着方は、
    最近、おしゃれな人がよくしている気がします。
    このワンピースも、
    甘めじゃないアイテムと合わせられるんですね。
    Kanoco
    こちらの着方は、
    とくに身長の高い方におすすめです。
    私も身長が170センチあるので、
    マキシ丈のスカートを履くと
    ふくらはぎ丈くらいになってしまうことが多くて。
    でも、こうして腰のあたりで結ぶと、
    しっかりくるぶしまで隠れる
    スカートとして使えます。

    Kanoco
    サンダルの中に靴下の紫を入れて、
    さりげなくポイントにしている、
    こちらのスタイリングもお気に入りです。

    岡本
    靴下も、今回の新作ですね。
    さわらせてもらったとき、
    とてもちょうどいい薄さだなと感じました。
    それに、この色の靴下は、
    探してもなかなか出会えない気がします。
    Kanoco
    靴下では珍しいカラーですよね。
    色が薄いほうが、夏は使いやすいかなという
    イメージがあって、この色にしました。
    ブルーグレーの靴下を
    サンダルと合わせるのもかわいいです。

    Kanoco
    うんうん、かわいい。
    やっぱり、キラキラを見せたいです。
    岡本
    「サンダルを履きたいけど、
    きょうは踵ガサガサなんだよな‥‥」という日が、
    ときにはありますよね。
    そういうときにもぴったりの靴下です。
    夏の靴下は、選ぶのがけっこう難しいですが、
    これは薄手で色も涼しげなので、
    暑苦しく見えなそうです。
    岡本
    あぁ、そうですね。
    履いている自分だけじゃなくて、
    見る人も涼しいって、大事かもしれない。
    ──
    そういえば、Kanocoさんは、
    靴下マニアということですけど‥‥。
    Kanoco
    マニアというほどじゃないです(笑)。
    白い靴下をたくさん持っているだけです。
    岡本
    ご自身が夏の靴下を選ぶとき、
    注目しているポイントはありますか? 
    Kanoco
    リブの細さです(即答)。

    岡本
    ああーっ。納得です。
    Kanoco
    リブの細さですよ、夏は。
    ──
    さすがの発言です。
    岡本
    リブが太いと厚い生地が合いますから、
    どうしても冬らしい靴下になりますね。
    反対に、リブが細ければ、生地もサラッとした
    繊細なものが使えるので、夏に履きやすいです。
    Kanoco
    そうなんです。
    でも、リブの細い靴下ってあまりなくて。
    私はいつも、今回の靴下を
    一緒につくらせていただいた、
    マルコモンドさんの製品にお世話になっています。
    ありがたやです、細リブ。

    (後編に続きます)