春節が明けた後の台湾は、端午節まで、
寒い日とあったかい日が数日おきに
交互にやってきます。毎年こんな。

左あったかい日、右寒い日（写真の加工はしていません）。

　

あったかくなるまで、バナナが高くてビビる。
市場で一房160元（約800円）！
ちなみに今年の端午節は
新暦（太陽暦）では５月31日なので、まだ遠い。
そんななか（バナナをビクビクしながら買うなか）、
いろんな取材が続いています。

いつものように山積みじゃない市場のバナナ。市場やスーパーの価格が高くなるとコンビニのが高倉健に。詳しくは最後まで読めばわかる。

　

新番組としてリニューアルして
「台湾、暮らしの珍道中。」という
名前に変わったPodcastの企画で、
近藤弥生子さんとおなじみの場所に出かけて
喋っているのを収録したり、
お茶の連載で取材に行ったり。

たとえば先日の「台湾、暮らしの珍道中。」では、
漫画に出てくるような骨付き肉（豚）と
大根のスープを食べに行ったんですが。

ほぼ日のYouTubeでも紹介している、あの屋台の排骨湯（パイグータン）。12:46 が「灶頂 原汁排骨湯・高麗菜飯（排骨スープとキャベツご飯）」の紹介。

豚骨だけど濃厚ではなく、脂をきれいに取った透明なスープ。近藤さんと台北の町の勢力の移り変わりについて話しながら、素材の旨みが沁みて、泣いて喜び食べる。

　

「またあそこかよ」と自分でも思いつつ、
何度でも紹介したいのです。
このとき近藤さんと喋ったPodcastを
あらためて自分でも聞いていたら、
この私が誰よりもまた食べたくなる始末。

お茶の方は、「ゆる台湾茶の道」という連載で、
私の台湾人脈の始祖と言える
『e2000』というお茶屋へ、十数年ぶりに行く。

なんなら『e2000』なんて名前つけてるのに、いまもSNSもホームページも全然なくて、ネット上の亡霊みたいな存在。なかなか入りにくい店なので、詳しくはこちらの記事を読んでください。

　

最初に訪れてから20年以上経つけれど、
その間、店主のやりたいことがブレてない。
いろんな新しいものがじゃんじゃん出てくる
いまの時代でも、十分負けない店でした。

e2000の店主に
「むかーし、あの本にもこの本にも
書いてくれたよね」
と言われる。あ、そうか。

骨董と「老茶（ラオチャー）」というヴィンテージのお茶を売っている店。20数年前と何も変わってない。子供が生まれ、骨董と静かなお茶の時間と子供の相性の関係で近寄れなかったので、しばらく行ってませんでした。

　

そして、お茶の連載のなかで
お茶菓子のことも書きたくて、
留学生時代（貧乏）から食べている
安価なのに品のいい美味しいお菓子の紹介で、
町のパン屋『一之軒』へ行く。

緑豆のお菓子。緑豆冰糕（リュドウビンガオ）。めっちゃ美味しく品のある味。なのに安い！

　

買いやすい価格帯のローカルチェーン店なのに、
なんと、環境や身体のことを考えて、
いつのまにか一部の商品から
ヴィーガンに変えはじめていたと知る。
私、食べてたのに気づかず！

何種類もあるパイナップルケーキも、ヴィーガン。いままで全然気づきませんでした。

　

「味を変えないように努力している」というので、
いい店だな、すごいな、嬉しいなと、
ずっと買っていた店の成長に盛り上がり、
書くときに熱が入りました。読んで！

お気づきだとは思いますが、
実は私、あんまり最新の台湾は紹介しておりません。
ですがそのことについて、コーディネイターとして
「どうしましょう」ともあまり思ってません。
その理由はなんなんだろうと思っていました。

歳なのか？
確かに、それもあるかもしれないけど
いつものものも、もう一度よく知ると
“新しくなる”。
これが楽しいんだと。

何度も行って間違いない、本当に好きなところ。
台湾にしかない、もしくは台湾ならではなもの。

そういうものを紹介したい、不器用な私。
台湾コーディネイター界の高倉健か
（おこがましい‥‥）。

高いと思っていたコンビニのバナナが、不作時にも変わらず30元。左がセブンイレブン、右がファミマ。

　

ちなみに、バナナが高いときはコンビニへ。
若干小さめですが、一年中、
２本で30元くらいと値段が変わりません
（子供は大小関係なく本数で満足）。
不器用で変われないコンビニのバナナも、高倉健。

ということで、「またかよ」と思わず、
読んで聞いてくださいね。
私は、いつもの場所に新鮮さを感じて、
書いて喋っています。