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読者のみなさんから届いたお便り #52

 
終戦時に学生だった父は千葉寄りの東京在住で、
疎開もしていなかったとのことです。
ずっと飛行機マニアで、
本当は航空技術者になりたかったようです。
その父が、もっとも好きな飛行機は、なんとB-29。
日本の高射砲、迎撃機を寄せ付けず
東京を空襲していくのをその目で見て、
妖しい美しさと技術力の差に憧れたのかもしれません。
父は米国出調の際に、
博物館のB-29の前で写真を撮ってきたのですが、
ニコニコしてピースサインをして写っていました。
そして、それを見た母が激怒したのです。
両親とは戦争の話はほとんどできず
二人とも亡くなりましたが、
このときのやりとりは深く焼き付いています。
父の影響で飛行機マニアのわたしも、
B-29を見ると、とても複雑な思いになります。
(Tack)

2025-10-01-WED

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  • ヴェトナム戦争/太平洋戦争にまつわる
    読者のみなさんからのお便りを募集いたします。

     

    ご自身の戦争体験はもちろん、
    おじいちゃんやおばあちゃんなどご家族や
    ご友人・知人の方、
    地域のご老人などから聞いた戦争のエピソード、
    感銘を受けた戦争映画や小説についてなど、
    テーマや話題は何でもけっこうです。
    いただいたお便りにはかならず目を通し、
    その中から、
    「50/80 ヴェトナム戦争と太平洋戦争の記憶」
    の特集のなかで、
    少しずつ紹介させていただこうと思います。

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    特集 50/80 ヴェトナム戦争と太平洋戦争の記憶