
- サイゴン陥落から50年なのですね。
義父から聞いた話を思い出したのでメールします。 - 義父は一昨年他界したのですが、
ジャズやシャンソンのベースを弾くことを
生業としていた人でした。
その昔、米軍付きのバンドにいたそうで、
サイゴン陥落の日にサイゴンにいたそうなのです。
麻薬や売春が目の前で当たり前に繰り広げられ、
かなり幼い子どもですら
性の対象となっていたのその現場のことを、
生前少しだけ、話してくれたことがありました。 - 本当の地獄を義父は目の当たりにしたのだと
衝撃を受けました。
優しかった義父は晩年、精神が不安定になり、
時折強烈な不安に襲われていました。
恐らく遅発性PTSDではないかと
わたしは考えています。 - 戦争は前線にいる人間はもちろん、
銃後の者にも激しい傷を残すことを、
わたしたちは
決して忘れてはいけないと思います。 - そして今も、世界中で心を裂かれる体験を
多くの人が受けていることを考え続けたいです。
この企画は、忘れてしまうことが
どれほど危険で恐ろしいことであるかということを、
静かに深くやさしく呼び掛けていると感じました。 - わたしは1978年生まれで、
日本の敗戦もサイゴン陥落も直接体験していません。
知らないことも多すぎます。
実際、サイゴン陥落50年だったことを
この企画があって、はじめて知りました。
気づかせてくれて、ありがとうございます。
これからも知り続けたいです。 - (井上さん)
2025-08-12-TUE

