第2回 体重を量る習慣

糸井 もともとぼくは、体重計に毎日乗っていて、
その意味では、体重を量ること自体は、
今回、新鮮なことではなかったんですけど、
毎日体重を量ることって、
習慣としてものすごくいいんですよね。
宮本 そうなんですよね。
糸井 すごいですよ。
知ってるだけでも、いい。
宮本 たしか、ぼくは、糸井さんに勧められて
体重を量るようになったような気が‥‥。
糸井 あ、そうでしたっけ(笑)?

宮本 量りはじめて、何年くらいになります?
糸井 4年とかになるんじゃないかな。
宮本 あ、ぼくもいっしょぐらいですね。
糸井 あ、そうなんだ。
じゃあ、ぼくが話したのか、
ふたりでそういう話をしたのか。
宮本 当時、よくそういう話をしてたかも(笑)。
糸井 そうかもしれない(笑)。
量るまでは、意外に知らないんですよね、
自分の体重が上下しているということを。
なんていうか、暴飲暴食したからといって
スッと増えるわけでもないし、
運動したから急に減るわけでもない。
だけど、増えたり減ったりっていう
細かい波というか、流れはあって。
宮本 うん。大きな傾向というのはあるんですよね。

糸井 ありますね。
増えたり減ったりというジグザグが
大きくどっちへ傾いているかという。
あれはね、量ってみて、はじめてわかる。
‥‥ああ、そうか。
だから『Wii Fit』ではじめてその習慣を知る人は
そうとう新鮮でしょうね。
宮本 たぶん、そうだと思うんですよ。
ぼくも毎日体重を量りはじめたときは
すごく新鮮でしたから。
糸井 しかも『Wii Fit』だと、
その、日々の体重のジグザグが、
だいたいの記憶ではなくて
はっきりした記録としてぜんぶ残るんですね。
それはやっぱり楽しいですよ。
宮本 記録は、毎日フルに量って
3年ぶん、残せるようにしました。
糸井 しかも、家族のぶんも残せるんですね。
宮本 そうですね。
8人ぶん、記録できるようになってます。
糸井 それは、いいよなぁ。
あの、去年、ぼくが感心した岡田斗司夫さんの
「レコーディングダイエット」なんかも
『Wii Fit』と絡めると楽かもしれませんね。
宮本 そうですね。
ダイエットに関するほとんどのことは、
体重を量って記録することに絡んできますから。
あと、開発中に自分の体重を
『Wii Fit』に記録しているときに発見したんですが、
ほかのスタッフといっしょに記録していると、
やっぱりすごく人の目を意識するんですね。
糸井 ああ、なるほど。
宮本 自分の席でひとりでトレーニングしていても、
やっぱり意識してしまうんです。
それは、人に見られているというよりも、
「いつか見られるかもしれない」という意識で、
それのおかげでかなりがんばれるんですね。
それはぼくだけじゃなくて、登録した8人全員が
「最低でも現状維持」という感じでやってましたね。
とりあえず増えないように、という。

糸井 妙な競争意識が。
宮本 出てしまうんですね、なぜか(笑)。
糸井 自分そっくりのMiiとかでやってると、
とくに意識するでしょうね。
宮本 ええ。
けっきょく、データを記録しながら、
1.2キロくらい減量しましたね。
もちろん、ほかの運動の効果もあるでしょうけど。
BMIも、23くらいになってたので、
開発の終盤に22に落とした感じで。
糸井 宮本さんは、開発者として
大勢の前で発表しないといけないから、
あんまりみっともない数値だとマズい、という
意識もあったんじゃないですか。
宮本 正直、それはありました(笑)。
とくに、10月に大きな発表会があったので。

糸井 (笑)

(続きます)
2008-01-28-MON