三國万里子の  編みものの世界。

作品紹介・ウエア(2)
なんこ わ、みっちゃん、いきなり!
みちこ へへへへへ。
なんこ また着せてもらってるー。
‥‥これも本に載ってた作品だよね?
みちこ そう、ケープ。
あったかかった〜。
なんこ わわわ、この写真も!
みちこ そう、これも本に載ってたカーディガン。
なんこ なんか山下さん、まだうろうろしてるし。
こんな真ん中に写り込んでたら
トリミングできないし。
みちこ 山下さんのことはともかく、
ウエア類の後半でーす。
解説はもちろん、三國万里子さんご本人!

フェアアイルのケープレット

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なんこ

「肩からひじを包み込む、ケープレット。
 これ、とてもあたたかいんですよ。
 自転車に乗るときや
 デスクワークの友になりそう。
 
 染めていない原色の毛糸で編まれています。
 だから、この色数ぶんの羊に
 お世話になっているということですね」


フェアアイル模様のチョッキ

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なんこ

「長めのチョッキがほしいという
 チョッキ族からの要望にこたえてつくりました。
 チョッキが好きなチョッキ族、
 あんがいたくさんいらっしゃるんですよ。

 これもフェアアイル模様なんですが、
 編んでから切り開くのがつくるうえでの特徴です。
 ぐるぐるっと編んで、
 最後に前の部分をちょきちょき切り開く。
 シェットランドシープという羊の
 ほどけにくい毛糸だからできる手法らしいです。

 ちょっとこまかい模様なので
 時間はかかるんですけど、
 編むのがとてもたのしいんですよ」


羊らしい毛糸のチョッキ

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なんこ

「これは、かぎ針で編んだチョッキです。
 いつもは棒針なんですけど、たまに、かぎ針も。

 すこし、ごわごわした手触りなんです。
 でも、わたしが考える肌触りのよい糸って、
 これなんですよ。
 ごわごわ系。
 こういう、羊らしさが出ている糸が好きなんです。
 使っていると、
 硬くっていい感じの毛玉がつくんですよ」


クッキーみたいなボタンの
レースカーディガン

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なんこ

「アランセーターによくつかわれる毛糸で
 すこし変わった感じのものをつくりたくて、
 これを編みました。
 レース模様のカーディガン。
 クッキーみたいな大きなボタンも特徴です」



へちま衿のカーディガン

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なんこ

「これは、70パーセントくらい
 化学繊維が混紡された毛糸で編んだんです。
 太い糸でざっくりと。
 最初、ウール100パーセントの糸を
 2本取りにして編んでみようとしたら
 すごく重たくなっちゃったんですね。
 で、化繊はどうだろうと試してみたら、
 これがハマったんです。
 ちょうどよく、なつかしい質感になって。
 ウールのちくちく感が苦手な方にもおすすめです。
 
 すこし短めの丈、へちま衿、ちいさいポケット、
 ぽこぽこと丸いステッチなどなど、
 好きな要素たっぷりのカーディガンです。

 この衿の部分、
 ここをぐーっと、
 編み目の数を増やしたり
 減らしたりしながら一気に
 編んでしまうんですけど、
 なんて言うんでしょう‥‥
 そのとき、編みものハイになるというか、
 すごく気持ちがいいんです。
 編んでいて、ある種の興奮があるパターンですね」



三角ショール

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なんこ

「これも本に載ったものです。
 三角ショール。

 レースのアイテムというのは、
 「ピアノの発表会」みたいな雰囲気とか
 おばあちゃんっぽくなったりしがちなんですが、
 これはあまりエレガントに
 なりすぎないようにつくりました。
 ふつうの女の子に、
 ふつうのときに使ってもらいたいので。
 ジーンズに合わせたりして。
 
 そうですね、このショールに限らず、
 「エレガントにならない」っていうのは
 わたしのテーマかもしれません」



フェアアイルヨークのセーター

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なんこ

「『編みものワードローブ』に載せたセーター。
 やはりサイズ感をたいせつにしながら、
 胸の装飾(ヨーク)を考えながら編むのが
 とてもたのしかったです。

 本をつくっているとき、編集の人と
 "浪人生のセーター"って呼んでたんです(笑)。
 なんだか、こう、
 おしゃれな予備校生みたいなイメージ。
 本が似合うセーター。
 わたしも学生のころ、こういうのを着てました」



なんこ わわわわわ、この写真は!
みちこ そう、なんちゃんがいま
編んでるセーター。
なんこ これ、これだよね?
『編みものワードローブ』の、これ。

協力: 文化出版局 編みものワードロープ
みちこ そうそう、まさしくこれです。
なんこ あ、かわいい。
似合う、似合うねみっちゃん。
みちこ ありがとー(照)。
なんこ 受験生っぽいー。
みちこ ‥‥じつはこの前ほんとに、
知らないおばちゃんに
「受験がんばって」って言われた。
なんこ ええーーー(笑)
みちこ、永遠の受験生!

みちこ えー、というわけで、
ひととおり作品を見せていただきました。
なんこ ありがとー。
みにいけなかったから、すごくうれしかった。
かわいいのがいっぱいあったねー。
みちこ いっぱいみせていただいて、
たくさんお話をうかがっていたら、
すっかり日が暮れてしまいました。
なんこ そうか、展覧会の初日前夜なんだよね。
みちこ うん。
そんな忙しいときにお時間をくださった三國さん、
あらためて、ありがとうございました。
なんこ ありがとうございました。
みちこ ‥‥1年間、じっくりと準備をかさねて
編みためられた作品たちは、
ていねいに、ていねいに、
ひとつずつ、こころをこめて展示されました‥‥。
みちこ そして、夜が明けると‥‥。
みちこ それを待っていた人たちの、静かな列が‥‥。
みちこ もうすぐ、整理券がくばられるところです。
なんこ ‥‥うれしいよねえ、
みんなが、うれしいよねえ。
みちこ

これにて、
展覧会のレポートを終わりますね。

次回は、三國さんのパートナー、
担当編集者さんにうかがったお話を
お届けいたしまーす。

(つづきまーす)


2011-03-30-WED

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(c)HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN
イラスト/木下綾乃