SHIMIZU_MICHIKO
清水ミチコの試供品無料進呈
(秘密厳守)
2000年10月の日記

第170回

10月1日・日曜日

下北半島で、お呼ばれライブ。よく私を呼んでくれた。
本当に下北半島って、個人的に行きたかったところなので、
話をいただいてからというもの、めちゃ楽しみだった。
でも、どんなにここが好きか、と話すんだけど、
(またまた気を使って!)みたいな空気。
ホントなんだよー!
帰る時間はたっぷりあったんだけど、個人的に宿泊希望。
明日はいよいよ『一回渡ってみたかった』、
青函トンネルをくぐるのよー。

10月2日・月曜日

青函トンネルをくぐり、函館へ。
地図を見ながら(今、私はここにいるんだ!)と
確認しながら。
実は私は、この本州から北海道へとくぐる時間帯が、
(そりゃ、18時間はかかる)なのか、
(んなもな、30分さ)なのかよく知らなかった。
これが、2時間くらいなんですよ!
感動的にトンネルを抜けて到着した時は、
(あれっ!もっと車内のお客がなんだか盛り上がる!
もんかと思ってた)のに、みんな冷静。普通。
耳にずーっと残る北島三郎の名曲が、なんだか
(今どき、はるばる来た、でもないワケ)と、
言われたみたいで、もう一回(本当に冷静なのか?)と、
周囲をさりげなく見渡した。
めちゃ冷静ね。おいしいものをたくさん食べた。

10月3日・火曜日

逆巻く海を乗り越えて帰宅。
あとはおぼろと言いながら、
塩吹く仕事を片っ端からかたつけた。
夕食にはおみやげのアスパラを添えた。
コドモ、呼び出されたばあちゃんと私の3人で食事。

10月4日・水曜日

「氷の家族」ロケ。
待ち時間?ヤノッチが持ってきてくれた
パソコンをいじって遊んだ。
メ−ルチェックしたら、やたらきててびっくりした。
嬉しくなってどんどん読んだ。
下北のお客さんをはじめ、
皆さん、いつもどうもありがとうね!
帰宅したら久々に大橋君たち3人が家に来てた。
『ハイ、変な顔してー』と言って
デジカメで写真を撮ったら、本当にまじめに変な顔で、
みんなそれを見てはゲラゲラ笑っていた。大橋君、
『さー、今日はいったい誰になりきりたいのかなー?』
(なりきりシンガーズでの私のセリフ)を、
私の顔をチラチラ見ながら言って、
またみんなで笑っていた。ヤメロー。
そのあと、全員でマンガタイムとなったらしく、
集中ってカンジで、あとはただ、
お菓子をポリポリ食べる音だけが部屋に響いた。
この人らは、それぞれ毎月違うマンガを
一人一冊買っており、それを交換して読んでるらしい。

10月5日・木曜日

ビバリ−(今月からオープニングの部分がニッポン放送の
インターネットでも聞けるようになったんですって。
よろしくね。)そしてドラマロケ。
オリンピック、というスーパーでの2シーン。
なんちゅう安さか!と目を疑った。
洋服って、いったいどうなってるんですかね。
ハンカチみたいな値段で、ジャケットまで売られてるんだ。
ってことは、噂のドン・キホーテというところは、
もっと凄いワケ?それにしても、あんまり安いと、
何が欲しいのかわかんなくなるもんだった。往生した。

2000-10-17-TUE

第171回

10月6日・金曜日

仕事をして、帰宅。私はこの繰り返し、ってのが
日常だけれど、よく人に言われるほど、
疲れる、なんてことがほとんどない。
むしろ、
(もしもこういう仕事につけてなかったら)、と思うと、
きっと、ほとんど変人に近かったんじゃないか、と、
想像するだけで自分が恐くなる。
何かで捕まった犯人って、こういう人が多かったりして。
すごく紙一重なんですよね。
だから犯罪記事って、読むとずーんとくる。
また、どの人も、どうも、
(エネルギー処理に困った)ってな顔しておられる。
ただ、子供に関係するのだけは、どうしても憎んでしまう。
感情的にこみ上げてきて、読まない、
聞かない、のではなく、むしろものすごく執着している。
ストレスは、常に弱いものへ、弱いものへと
発散されがちのようだ。
でもされる側はいつか、絶対に何らかの、
微妙な形で報復するような。


10月7日・土曜日

LF生放送。終わって、家にいたら、
学校の担任の先生から電話がかかってきた。
『すみません! お子さんの口を、傷つけてしまいました!』
という。話を聞くと、
『放課後、ふざけて、とんねるずのナンとかっていうワザを
 ちょっとやってみたら、唇にひじが当たってしまった』
のだそうで、恐縮なさっていた。
単なる口の切り傷らしく、
全く心配することなどなさそうだった。
これだけ皆と一緒になって遊んでくれる先生もめずらしい。
本当にいい先生に恵まれていること。
今の子供って、悪い事ばかりじゃない。
コドモが帰宅し、どれ、見せてごらん、と見たら、
本当にかすり傷で、こんな事でも
『おわびの電話』をしなきゃいけなくなった、
教師という職業も、タイヘンだなあ、と思った。


10月8日・日曜日

事務所のしっかり者の中川さんの話。
中川さんの姫路の実家の御両親のところに、
『ちょっと屋根の点検を、、』と、男性2人が訪ねてきて、
家にあがったらしい。
屋根を見ながらしばらくして、
『これじゃ、屋根が大変なことになる!』ってな事を
言い、修理する旨の印鑑を押させてしまった。
両親はのんびりした性格なのだが、ずうっとあとになって、
あれ? おかしいな、ってんで、
電話を受けた長女の中川さんは緊急に帰宅し、
その二人を呼び出し、かけあったんだそうだ。
舌打ちされたり、嘆かれたり、おどされたり、
最後はののしられたりしたらしいのだが、
なんとか破棄できたそうだ。
(とにかく冷静に話を)、と頑張ったらしいのだが、
あとになって落ち着いてから、にわかに恐怖がやってきた!
と言っていた。えらい。


10月9日・月曜日

テレビにゲストで出て、
そのあと打ち合わせへ2箇所行って、雑誌の対談、
原稿2本、と混み合った一日。
友達から絵はがきがきてて、うれしかった。
夜、テレビで『サインはV!』の映画版をやってて、
コドモがそれ見て「古ーい!」と、
宿題をやりながら笑ってた。
どうして、コドモって、
いつも居間で勉強するのが好きなのかな。
他の子もそうみたい。私もそうだったけど。
小学生には、ちいとも『学習机』なんて
いらないもんですね。
あれって実は、親が記念に欲しいんですよね。


10月10日・火曜日

今週の最後は、印象に残ったメ−ルを御紹介します。
なんか、ホントにしょうもない事なんですけど・・・・、
というsubjectで、
『ミチコさんの日記で、ビバリーってかならず
 木曜日に出てきますよね? 私は随分永いこと、
 とんでもない間違えをしてきたようです。
 ビバリーって、ビバヒルの事だと信じきっていました。
 ビバヒル・・・、それは勿論、アメリカのリッチな
 男女グループの波瀾に満ちた日常を描いた、アレです。
 ミチコさんの日記に、「楽しいビバリー」とか
 「愉快なビバリー」の表記が出るたびに、
 (あーホントに好きなんだなー)とかなりのん気に
 思っていたモノでした。
 普段、ラジオはメッキリ聞かなくなっていたので、
 こんな事態に陥ったものと思われます。
 本当にゴメンナサイ。
 謝るのも変ですが、謝らせて下さい。明後日、聴きます。
 頑張って下さい。
 *ビバヒルは、BSで木曜日に放送しているんです…。』

そんな誤解があったとは。
失礼しました! ドラマは一回も見たことないです。
おもしろいんだそうですね。
どうも、ありがとうございました。

2000-10-28-SAT

第172回

10月11日・水曜日

気持ちよかった仕事のあと、
みんなでお鮨を食べに行こうということになった。
そしたらいつも行ってる下北沢のお店が混んでて、
でもおなかぺこぺこだしー、と、迷い、
ま、そのへんでいっか、と、
ぶらりと入ってみた店がきつかったー!!

カウンター、なんか水でやたらとベタベタしてて、
お鮨、妙にでっかい! 嬉しくない大きさ!
シャリの一粒までがでっかい気がした。
しかし、一番困ったのは、御主人さんで、ずうっと
『身体の調子悪いんだ、
 多分悪い病気にかかってると思ってさー』
なんて、握りながらお客さんと話してるのだー。
同情しにくいわ!
ちょこっとだけ食べて、ほかのお店に移動した。
とにかく寿司屋さんは健康第一がモットーでいてくれ!
あと、ここで感じたんだけど、お寿司屋さんだけは、
看板(ロゴ)がいいと、なんかおいしいお店のようだ。
そうでないと、そうでもないようだ。


10月12日・木曜日

(ラジオの方の)楽しいビバリ−。
そのあとエステ1時間。がんばれ、皮膚よ。
夕方、コドモ、スイミングから帰ってきて、
100メートルでの合格点をもらったらしく、
しゃべるしゃべる。まぶしいのう。
そのあと一緒にお風呂に入り、
コドモの好きな歌(愛をください)を歌いながら
背中を流しあう。
菅野美穂の一生懸命な歌い方のマネしたら、
やめろー、汚すなー、だった。
それにしてもこの人はいつまで一緒に入る気なのかしら。


10月13日・金曜日

平野レミさんと雑誌で御一緒。
たくさん(へえ!)という話が聞けて、
(書けないのが残念)楽しい3時間だった。
そのあと、早稲田のマスコミ研究会の取材。
昔は大学生っつったら、
みんなおっさんに見えたもんだけど、今は若いなあ。
幼いくらいだ。
これは私が年をとったから、ってだけじゃないような。
本当に人類は若くなってる、確実、と、思った。
そのあと通販生活の取材と、『いろもん』の打ち合わせ。
オットもヘトヘトで帰ってきた。
でもギリギリ3人で夕食。
いつもギリギリで間に合ってる生活。


10月14日・土曜日

朝から生放送。
座ってしゃべるってだけなのに、
今日は放送が終わってから疲れてた。でも放送はセーフ。
そのあと西条昇君に頼まれてた、調布でのミニライブ。
西条君、いつもニコニコと活気があるので、
このパワーを見習おう、と、
本番前に祈るかのように思った。


10月15日・日曜日

関西の番組のロケ。さすが食い倒れの街。
まずいもんは存在しないんじゃないかって思うくらい、
おいしいものがいっぱいだった。
ロケだからおいしいお店をチョイスされた、
ってんじゃなく、店の『味の歴史が違うねん』、
そんな感じ。
でも、一緒に行ったタレントさん、
本当に芸能人してて、けっこう年輩のお店の人に
(タダで食わせてもらうだ、っちゅーに)
器の磨き方などに、いっぱしのクレームなんかつけるんで、
ヒヤヒヤした。
まずは人間の器!
レッツ器!

2000-10-30-MON

第173回

10月16日・月曜日
大阪の事は何も知らなかったんだなー。
味わいのある街だなー。と、しみじみ。
いつも駅とスタジオの往復だけなので、
こうしてロケがあると、
市内のいろんなところに行けるので、
(しかも今回は自転車で)ありがたい。

ところで、ご一緒したタレントさん、
プロレスが好きなのだそうで、
何の気なしに「どういうところがいいの?」と聞いたら、
「終わりのないドラマだから」と、
これもなんとなく、という答え方で返ってきた。
プロレスファンはいつも
美的文体で答えが返ってくるから話が面白い。

事務所の中川さんは巨人ファンなんだけど、
理由はとてもあっさりしてて、
「長島さんの笑顔が見たいから」だったっけ。
なんてことを考えながら、
路地裏にあるお肉屋さんで、コロッケを食べた。
コロッケ、お皿の上にある時はソースが絶対必要なのに、
ハンディだと一滴もいらなくなる。


10月17日・火曜日

近畿大学に行って、学園祭。
すごい大きなホールで、びっくりした。豪華だった。
学生諸君よ、ありがとう。
そのあと、新幹線に乗ってロンブードラゴンの収録へ。
大阪〜東京の新幹線って、2時間半くらいなんだけど、
(今って北海道でも飛行機で1時間だしー)
結構ゆっくりできて、一人になるのにちょうどいいのよね。
この時間に、きっといろんな芸人が
何かを考えながら乗ったのかなあ、
あの人、この人、とメークを落としながら思った。
しまった、落とす必要なかったんじゃないか!
で、都内のスタジオでまたメークして、
ロンブーさんらと会うなりやたらしゃべる。
ドラマで忙しいらしい、でも、幸せそう。


10月18日・水曜日

ウンナンの気分は上々。
TAKE2さんと、楽屋で大瀧詠一さんの話。
大瀧さんは、ビバリーのリスナーでおられるので、
ちょっとした噂が、出ている人みんなの励みになっている。
東さんは“A面で恋をして”の替え歌を
どこかで誉めてもらってたらしいんだそうだ。
定かではないけどサ、と言っていた。
ヤノッチは会うなり、
「おまえはスヌーピーのマンガに出ている男の子か!」
と、言われてた。
確かに。


10月19日・木曜日

ビバリーに出て、メレンゲのナレーションに行って、
「いろもん」ゲストへ。
「これまで番組に出演された人々」の紙を見てたら、
ひえー。
おまえはカミニストか、ってくらい噛んじゃってんの。
でも、楽しかった。
津多屋、というところのお弁当をいただく。
なんだか1日中、どなたかと笑いあってたみたいで、
よく眠れた。


10月20日・金曜日

個人面談。
お子さんは、変わりました。
そういう意思があって変わったようです。
だんだん男の子に見えてくるのは
錯覚ではなかったのだった。
そのあと、その地味な格好のまま、
「吉本ばかな」打ち合わせに出る。
夜、オットと地味な話などをする。
秋よのう。

2000-11-04-SAT

第174回

10月21日・土曜日

小林克也・清水ミチコの
「ハッピイウイークエンド」ラジオ生放送。
ラジオって好きだなあ。
ところで、こないだ、ついにアイモードを買ったんだけど、
これってすごい便利だと思いましたね、私は。
足で行かねばならなかった郵便局と銀行が、
家にあって、片手に持てるんですよー。
しょっちゅピッピと鳴らしております。
でも今日は、シャキーンとアンテナ立てたら、
「自慢モード入ってるっしょ!」と言われてしまった。
そんなつもりじゃ……。


10月22日・日曜日

シゴト帰りに、夫婦で友達の家へ「赤ちゃん見」に。
あー、かわいいこと。
他に表現方法はないのかってくらいに、
ただただかわいいとしか思いつかなかった。
若い頃は赤ちゃんを見てもただの「かわいい」(淡白)
だったのに、今は本当に「かわいい」(濃厚)。

その、お母さんになった友達が言うには
「赤ちゃんができてわかったこと。
 1・赤ちゃんを見て、男の子か女の子か
 判断できない場合は、必ず女の子ですか? と聞く。
 2・赤ちゃんを見て、3ヶ月くらいかな?
 と思った時は「6ヶ月くらいですか?」と、多めに聞く。
 母親は“小さく見られた!”、と思っただけで、
 いきなりブルーになる人もいるんだよねー」
ですってさ。
ただ、大人にはその逆で、
「いくつに見える?」と、聞かれて30歳くらいか?
と思ったら5くらい引いて「25歳?」と、
即座に答えるそうである。

「このコ、泣いても“とんぼのメガネ”を歌うと
 すぐ泣き止んじゃう、音感がいいらしい」と言ってて、
親バカだねー、なんて言ってたんだけど、
泣いた時、私が“とんぼのメガネ”を歌ってみたら、
本当に泣き止んで(というか止まった)、
日本の旋律音階の歴史の深さを感じた。
なんか、ゆっくり歌ってみると、
逆に絶望的に泣けるようなフシまわしなのにねえ。


10月23日・月曜日
天才てれびくん収録。
一人、いつも文庫本を隠し持っている、
まさに本好きな小学生がいるんだけど、
「今日は何を読んどるかね?」と聞いたら、
「ハリーポッター。これ最高」なのだそうだ。
私、途中でダメだったー、投げちゃったー。
と言ったら、こういうファンタジーは
初めにゆっくり読むといい、との事。
なんてステキな子供さん。
こないだ大阪で仕事したよ、と言ったら、
「ナンコーさんの番組? ナンコーさんはな、
 あの人にはな、芸があるねん。
 そんでな、いばらへんねん。
 せやから、めちゃ好きや」言うとった。
 

10月24日・火曜日
札幌で、NHKの番組の収録。
広大な敷地で、ジャガイモの研究を
ずうっとなさっておられる先生とご一緒した。
鼻毛がロンゲ。
でもとても(ジャガイモとともに)
人生を楽しんでおられる、という感じがするお人柄で、
お会いできたのが役得でした。

なんと、
「ジャガイモの一番おいしい食べ方は、
 いろいろ試した結果、レンジでチン」なのだそうだ。
1個100グラムとして、2分弱加熱するのが一番、
と自信を持って言っておられ、
ものすごくやってみたくなった。
水もいらない、泥だけ洗えば、フタしたレンジでチン。
実際、バターをつけていただいてみたら、
本当にホクホクとしてて、感動的においしかった。
皆さん、ぜひやってみてください。
レンジでイモチン。
めちゃ主婦の味方じゃないですか。


10月25日・水曜日
オット、打ち合わせに行くため新宿を歩いてたら、
数秒ではあるが、ある女性に目が釘付けになったらしい。
それは、「ほぼ日バッグ(黒)」を持ってた、
サッサカ歩く20代らしき女性で、親近感と、確認と、
興味などで、とにかく見いった、のだそうだ。
わかる気がした。
といって、ここにちょっとした閉鎖性が出ると
イヤなんだけど、ま、見つけるとなんだか嬉しいよねー。
お前もか、みたいな。

私がめちゃ気に入って使ってるのは、
スケルトンっぽいミニバッグで、
これって財布からアイモードから、
取り出しやすくって、入れやすい。
しかも堅いから、自分のバッグに入れても
いつも「シャン!」と立って待っててくれてるんですよね。
サルの表情が、特にいじらしか。

2000-11-07-TUE

第175回

10月27日・金曜日
たまにゃあ、と腕をふるって、おやつに
キッシュロレーヌを焼こうとした。

素材を用意し終わったところで、玄関のピンポンが鳴り、
コドモと、コドモの友だちのゆりちゃんが家にやってきた。
ゆりちゃん、かわいい顔とかわいい声で、
「このあいだ、作ってくれた、いちじくジャムのついた
 ホットケーキがとてもおいしかったです」
なーんて言うので、
どりゃ、と、それを先に作ってやった。

そして、夕方、キッシュも
オーブンからうまいこと焼けて出てきた。
トマトとほうれんそうのキッシュ。
でも、夕食にはもの足りなかったので、
「秋のしめじのピザ」も電話でオーダーして、
待つあいだにサラダなどを作った。
丸いものばっかり食べた。


10月28日・土曜日
朝、
ラジオ『はっぴいウイークエンド』に出て、
渡辺徹さんとメール。
昼、
本屋さんで、吉本隆明さんの一冊を買う。
そのあと、顔マネ写真(扇千景)を撮り、夫と部屋の掃除。
夜、
ヘッドフォンで矢野顕子さんの新譜CDを聴く。
こっちの「さすらい」もいいなあ。


10月29日・日曜日
横断歩道を渡ったところで、
駐車場の警備(?)をしているらしきおじさんに
ニコニコと声をかけられた。
『きのう、俺サ、はっぴいウイークエンドに、
 リクエストを出したところだったんだよ!
 たまには読んでよ!』
とのことで、なんだかめちゃ嬉しかった。
そのまま街中が輝いて見えてくる。
おお。

歩きながら5人分の声の「さすらい」を
パート分けしながら小さな声で歌った。
気持ちだけはよく似ている。


10月30日・月曜日
朝、心をしーんと静かにさせて、一日を始めた。
気持ちはゆっくりするのだー。

日テレに行って、「吉本ばかな」にゲスト。
若手4組らと御一緒。
それにしても、芸人なのに、なんていい子ばっかりなんだ。
そもそも性格の悪い人が最近少なくなった気がする。
あと、恐いような雰囲気の人もだんだんいなくなった。

そのあと、遅刻セーフで、関口宏さんの「本パラ」へ。
楽屋に行って、柴田理恵さんらと立ち話。
ふと橋田壽賀子さんと目が合ったので、
ひょいと会釈したら、
「この方、うまいのよね。私の顔マネ」と、
軽く言われ、あせった。
あ! しまった! やったんだった!
と、瞬間思い出し、
「し、失礼な文章じゃなかったか……?」
と、心当たりをチェック。
心当たり、思いっきりあった。
しかし、何も知らない柴田さんの発言のおかげで
話題はすぐペットとなり、橋田先生が
「家のコ(犬)の写真よ。」
といって、写真をお見せくださったので、
「さすが違う! 毛並みが違う!」などと、
自然発生的にテンションをあげていた。
なかなか、気持ちだけはのんびりと、とはいかないものだ。


10月31日・火曜日
大阪へ。
番組が終わったあと、マネージャー、ヤノッチと
「せっかくだから、お好み焼きを食べて帰ろうよ、
 事務所のスタッフへのおみやげも焼いてもらうべ」と、
大きなバッグを持ちつつ、テレビ局の近所を歩いた。

しかし、なかなか見つからない。
やっと見つけたお店で、二人で
「(お好み焼きの)ネギ焼き2枚ください。
 お持ち帰りのネギ焼きも3枚!」と、まず注文。
ところが、これが食べてみたらえらくまずい。
めちゃくちゃ粉っぽいのが、妙にこってり舌に残るのだ。
お粉焼きなのだ。
まるで、
「あんたらな、お好み焼きなら
 どこでもうまい思っとったらあかんで!」と、
言われたようだった。
まずかったねえ! 楽しみだったのにねー!
と、帰りのタクシーの中、
ヤノッチと言いながら、笑えてきた。
まずいと、不思議とおかしいものだ。

2000-11-14-TUE
BACK
戻る