気づけば弥生も終わりのわらび餅

らら。。?
と思う間に桜が咲きましたね。
今年の春は、ずい分と早足のようです。

本当は、早春の楽しみに
わらび餅を書こう! と思っていたのです。

鎌倉の美鈴さんの三月のお菓子がわらび餅で、
(確かずっと前にも載せた覚えがあるのですが、
 定かでなくて‥‥すみません)
これが絶品なのです。

ほどよくゆるゆるとやわらかく、
ほどよくしなやかな弾力もあり、
ほどよく口の中で溶けつつ、
ほどよくまろやかな甘みが残るような。

これを買いに鎌倉まで出掛けるのも、
弥生三月の楽しみのひとつになっています。
そしてひとたび行くと、お店のすぐ近くの
宝戒寺さんや鶴岡八幡宮さん、
ちょっと足をのばして滑川から見える
湘南の海にも寄り道したくなって
まだ肌寒い春の鎌倉を半日ほど満喫してしまいます。

春の鎌倉、とくに桜の咲き始める時期は、
山桜が山や谷ののあちこちに
顔をのぞかせて、それはそれは綺麗です。
段葛を彩るソメイヨシノも見事ですが、
山の端に見え隠れする桜の風情は、ひとしおゆかしく。

‥‥なのに。
あらら。。。と思ってるうちに、三月も末となり
あららら。。と焦るうちに
春も来るどころが過ぎ去ろうとしてるではないですか。

月代わりのお菓子なのに
ボーッとしていた私がひとえに悪いのです。
すみません。
また来年、もっとちゃんと書きます。
しかし、時間は追いながら過ごすと
持て余す場合もありますが、
時間に追われながら過ごすと、あたふたしちゃいますねぇ。
時間自体は同じはやさで流れてるのに不思議なものですね。

駆け足で訪れた春、
葉桜は葉桜で、小さい葉っぱもかわいいものですから、
どうか、ゆっくり余韻を楽しまれますよう。



わたなべまり

 

鎌倉 美鈴
神奈川県鎌倉市小町3丁目3−13

【編集部註】
ちなみに「美鈴」さんの和菓子のことは、
渡辺真理さん、2度書かれています。
こちらもどうぞお読みくださいませ。
「嗚呼、わらびもち。」
「桜咲く和菓子」

 

2013-03-29-FRI