ライフ・イズ・マジック

人生はマジックだ、なんて言い方そのものが怪しいでしょ。
ひょっとしたら、マジックってのは、
宗教の種かもしれないし、驚きの商品化かもしれないし、
人類最古の情報産業だったりもして。

軽い笑いもとれるし、ちょっと好かれたり嫌われたり、
ひとつの国をまるごとだまし取るようなこともできる。
いま、マジックを考えたり感じたりするのは、
なんだかとても大事な気がするんですよ。

おおげさな紹介はよしましょう。
マジック・ナポレオンズのパルト小石さんです。どうぞ!

ナポレオンズのHPは
http://www.tvland.co.jp/napoleons/
e-mail:napoleons@tvland.co.jp

ビクビク、暮らしている

マジシャンになる前は、セールスマンをしていた。

朝、会社に行き、朝礼をすませると外回り。
あちこちの家々を回ってドアをノックしたり、
チャイムをピンポンしたり。

無視されたり怒られたり、
そんなセールスの仕事の大変さは少し、知ってるつもり。

ところが、それ以外の仕事となると、
どんな仕事も大変だろうなぁとは思うものの、
イマイチ実感できない。

マジシャンの大変さはまぁまぁ、知っているつもり。

まずは、新ネタを考えるのが大変。
朝から晩まで、ずっと新ネタを考えようとしても、
まるで出てこない。

毎日がその日暮らしのようなもので、
収入がとっても不安定。
なんの保証もない。

でも、マジシャンの大変さなんて
一般に伝わりようもないし。
伝わっても困るし。

以前、大量の宝石を出現させるマジシャンがいた。
もちろん、宝石は全部ニセモノ。
ガラスだったり、プラスチックだったり。

このマジシャンの大変さは、
簡単に人に伝わってしまったみたいだ。

マジシャンがひとつも
本物の宝石を身に付けていなかったから。

本当はひとつでも、
目立つところに付けてれば良かったのに。

夢を見せるはずのマジシャンの人生の切なさ、
哀しさを観客に感じさせないで済んだのに。

さて、我が拙文を担当されている方の大変さが
分からない。
それが最大の問題。

おいらは原稿をメールに添付、送信しておしまい。
担当の方は、その後どんな作業を重ねるのか、
どれほどの手間がかかるのか、想像すらできない。

だから、原稿を送信後、
「もう、こんな原稿、
 どれだけ更新するのが大変か、
 わかってるのかねぇ、まったく」

などとぼやかれているんじゃぁないかと、
そのうち苦情の電話が鳴るんじゃぁないかと、
いつもビクビクしている。

文章を書くというのも、なかなかに大変。
でも、めちゃ楽しくもあるから、
やめられないんだよね、これが。

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