ふたりは今日にあたって、
マーコさんの本を読んで、
自分の手相とむきあう時間を
もったようなんです。
それで、お聞きしたいことが
あるみたいで。
何でもどうぞ!
あの、わたし、両方の手の
生命線から、
別の線が出ているんです。


▲右手


▲左手

この月丘っていう、
小指側の、手首寄りのふくらみに
生命線から流れ出す流れる線のことですね。
これをわたしは「海外流出線」と呼んでるの。

海外流出線は、自分が生まれ育った
母国以外との関係が強くなっていくということを
表しているのね。
そしてふじたさんは、
最終的にはこれが流れ出して
生命線が2本になってますよね。
これも生命線だし、これも生命線なの。
つまり将来的には自分が
母国だけで生きるのではなく、
2カ所に自分の居場所を持って行ったり来たりする。
海外の文化と日本の文化とか、
そういうものをつなぐ役割を
持ってるっていうふうに示す線です。
あっ、そうなんですね、はい!
えー、すごい。
それが、ギリシャなのかな。
そうだといいなと思います。
本で読んでもしかしたらと思っていました。
とってもうれしいです。
(笑)おおたかさんは?
私はもう、手相が薄くて
よく分からなかったんです‥‥。


そう、それはね、
成長過程だと思えばいいんです。
あ、そうなんですね?
手相が薄いっていうのは、
まだ今は育つ時期、準備期間。
運命がいろいろ育ってるし、
心の中でこれから何かが芽を出して、
思いとか方向性がこれから見えてくる。

線が弱い、自分がはっきり見えないとか、
えっと、ダメだーとかって思うんじゃなくてね。
薄い手相はよくない手相じゃなくて、
あくまでも成長過程。
おおたかさんの場合は、
「27になってまだ成長過程!
 やったあ! がんばれ、私!」
って思えばいいんですよ。
はいっ(笑)。
ゆっくり育てよう。
自分の中で何かがはっきり見えてきたら
必ずもっと濃くなっていくだろう。
じゃあ薄い時期を記念して、
写真撮っておこうかって、
そのぐらいでいいのかもしれないですね。

そうなんですね。
いつごろ濃くなるとか、
そういうことってあるんでしょうか。

手相が濃くなるときというのは、
自分の中にこうしていきたい、
いろんな思いとかやる気がはっきりしたとき。
手相の線、1本ずつって全部、エネルギー、
気が流れてる川のようなものだから、
自分の中にいろんなものが沸き上がってきて
方向性が決まり、さあ行くぞーってなると、
すーっと強くなるの。
だからすごく変わりやすいですよ。
何年、何年かかけてっていうんじゃなくて。
はい。
たとえば、今、やりたいと思って企画してるもの、
それをどう進めようかとか、
そういう具体的なことでも自分の中で鮮明になった、
さあ、行けーってなると運命線が濃くなっていく。


ああ、自分がこうなれてよかった、
自分も喜べて、人にも認められてきた、
よかったー、となると、
大陽線っていって、
薬指に向かってのびていく線が強くなっていきます。
これから、これから!


そうなんですね。
ありがとうございます。
あとは何か、この線はっていうのはありますか?
ずーっと気になっていたのが、
ここのシマのような線なんです。


これは「二重頭脳線」ていってね、
あなたの場合、1本の頭脳線じゃないのね。
頭脳線っていうのは知恵の線です。
けれども自分の考え方、才能をどこにどう発揮しようか。
それを1つことで決めようと思うと迷ってしまう。
たとえばあなたの場合だと、
ギリシャとの関係も一生追求するぞ。
そして書いていくっていうことも追求していくんだ。
1つに決めるんじゃなくて、
両方望んじゃうぞと思うと、
左手の運命線も濃くなっていくかもしれない。
2つ目指していいんだ、
2つ目指したからって
中途半端になるわけじゃないんだって思って、
どうせ2本あるなら2本分いただきましょうって
思っていけばいい。
ああ、そういうふうに解釈すればいいんですね。
なるほど。
あのね、よく解釈していけばいいんです。何でも。
たぶんわたしの本を読んで、
ここにシマがあると、
ノイローゼの気質かもしれないと
心配になったのよね。
そうなんです、はい。
そんなふうに考えるよりは、
自分で、いい解釈をしていっていいんですよ。
手相ってのはあくまでも自分を応援してくれる、
こう、応援団長みたいなものだと思ったらいい。
不安を自分に与えるものじゃなくて。

そっか。
あの、人って、
ちょっとうまくいってるときは応援が嬉しいですよ。
けれども、人にもよるだろうけど、
ちょっとうまくいってないときには、
「ほら、やっぱり」っていうのかな、
だめな線が出てるじゃない、
やっぱりそうだったんだみたいに、
思いたいときもありませんか。
ああ、線のせいにしたいと(笑)。
ほーら、やっぱりそういう運命だったんだ、と。
うん。でもね、それも1つ。
線のせいにするのもいい。
いい?
あ、これ出てたのに無理しちゃったー。
やっぱり無理からは無理しか生じないな。
何か線が出てて不安だった、
先に不安を自分で感じてたのに
活かせなかった。
今度からは活かしていこうとかって。
なるほど。
はい。
どーんなふうにいってもよく解釈する!
(つづきます)
2012-04-05-THU

 
協力:anan編集部(マガジンハウス) 
手相イラスト:上田三根子 
そのほかのイラスト:ほぼ日刊イトイ新聞