クジラの包丁と クジラの鼻水

海の哺乳類の研究者・田島木綿子さんが、おそろしく大きく鋭い包丁をどんな風に使うのか見せてくれました。
「クジラ包丁」といって、クジラの解剖に欠かせない道具だそうです。
国内で製造できるところは、一箇所しか残っていない貴重な品。

去年刊行され順調に版を重ねる
『海獣学者、クジラを解剖する。 海の哺乳類の死体が教えてくれること』
(山と渓谷社)があまりにおもしろいので、ほぼ日の學校へのご登壇をお願いしに、つくば市にある国立科学博物館の施設にと行ってきました。
(ご快諾いただきました!)

3年半前、国立科学博物館特別展「大哺乳類展2」にあわせて開催したほぼ日の學校・
貸し切り「ナイトミュージアム」でスペシャルトークに登場してくださった田島さんは、海獣学者として、海岸に打ち上げられて死んでしまったクジラやイルカを解剖し、どうしてそんなことになったのか経緯や死因の究明をしていらっしゃいます。
研究のための標本づくりも大切な仕事。
著書では、血まみれ汗まみれ、暑さや寒さに耐えながら、クジラの巨体に向かっていく壮絶な姿が描き出されるのですが、
「クジラの爆発」やきれいな骨を作るための「鯨骨スープ」、ピカピカの骨を作ってくれるカツオブシムシなど、知らない世界の話が次々と出てきます。

クジラの「ヒゲ板」など貴重な標本を見せていただいた中、強い衝撃を受けたのが、一頭のクジラの胃から見つかった4枚の大きなビニール袋でした。
海洋プラスチックが生物の命を危険にさらしていることは、読んだり聞いたりしていましたが、生々しい実物には言葉を失いました。

田島さんの授業については、近日中に詳細をお知らせしたいと思いますが、クジラに関して別のお知らせをひとつ。

三宅島にある「クジラの見られるカフェ」
カフェ691の代表・沖山雄一さんが発起人となり、全国の研究者で調査チームが編成され、ドローンを使ってザトウクジラのブロー(鼻水)を採取。
クジラに負担をかけずに健康診断をしたり、DNA解析などの研究を行う
「三宅島クジラ鼻水プロジェクト」がもうすぐ始動します。現在、クラウドファンディングを準備中だとか。
このプロジェクトには、田島さんも参画していらっしゃいます。
以下のSNSから随時、進捗情報がアップされるそうです。

プロジェクトHP : 三宅島クジラ鼻水プロジェクト
Twitter : @miyake_whale

2022/10/24 21:05

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