書き言葉も話し言葉も

三國万里子さんの新著
『編めば編むほど わたしはわたしになっていった』をゆっくりじっくり拝読しています。
送ってくれた担当編集者が添えてくれた手紙にこうありました。
「三國さんの文章の素晴らしさに、新潮社の関係者一同、メロメロです」

そうでしょうとも!
私もかねて、
Mizudori通信などで見かける三國さんの文章に心を奪われてきました。
光景と心情を、なんと美しく描き出すのかと。
三國さんが抱える「物語」にずっと興味がありました。

なので、2021年春渋谷PARCOのほぼ日曜日で
「編みものけものみち 三國万里子展」が開かれたとき、たくさんの作品に囲まれた三國さんにぜひお話をうかがいたいと思ったのでした。

生きてきた時間が体の中で熟成されて、手触りをもってあふれてくる三國さんの言葉は、文章も話し言葉も、心をとらえて離しません。
エッセイ集とあわせて、ぜひ「ほぼ日の學校」もご覧ください。

ところで、三國さんの映像を編集してくださった中村裕さん。
今年5月に監督された映画
「瀬戸内寂聴99年生きて思うこと」が早くも11月11日DVDになるそうです。
17年にわたって寂聴さんに密着取材した貴重で親密な記録です。
さいごの写真は、大分で尾畠春夫さんの撮影をしたときの中村監督(右)。
私の好きな一枚です。

2022/10/11 10:00

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