ほんとうの意味での「強み」(4月19日)
・ほんとうの意味で、じぶんの「強み」というものを、発見できたら、こんなにいいことはないです。これは、なかなかわからないものなんだと思います。
昨日、ここで紹介させてもらった味噌醤油をつくってきた老舗の会社とは、陸前高田市の
「株式会社八木澤商店」
さんですが、この会社の「強み」というのも、こんな災害になってわかることなのですが、津波に荒らされて使えなくなってしまった工場の「設備」じゃなかったのかもしれません。だって、設備がなくなっても、臨時の本拠をまったく別の自動車学校に借りて、再建しようとしているのですから。この会社は、「設備」がない状態で生きているのです。
ぼくが、知ったような顔をして言うのは恐縮なのですが、この会社の「強み」とは、たぶん、これまでに築いてきた「人のつながり」だとか、お客さまや関係者の「信用」だとか、そんなふうな目に見えないもののほうだと思うのです。「設備」があるときには、その「設備」がいい商品をつくっている「強み」に、見えていたのかもしれません。でも、それが失われても、会社が生きていたのですから‥‥。
・「強み」を活かすことが、いちばんいい仕事のやり方ではあります。ただ、ほんとうに「強み」を知るのはむつかしい。個人でも、組織でも、それは同じです。じぶんたちが「強み」だと思っているところに、あるいは人が「強み」だと言ってくれているところに、必ずしも「強み」はないんですよね。
これだけがおれたちの「強み」だから、これだけは失ってはいけない‥‥なんて思ってても、それが「強み」じゃなくて、ひとつの材料にしか過ぎないなんてことが、けっこうあるんじゃないかなぁ。それは、日本というチームにも言えそうです。
今日も「ほぼ日」に来てくれて、ありがとうございます。ものづくり
「SUNUI」
と
「和田メリヤス」
どっちも見てね。
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