人は不器用の方がいいな。

器用なやつは
「早いけど、根性が入ってない」の。
簡単にものごとを理解しちゃうから。

不器用なやつは
長い時間をかけて理解するから、
その差が、出るんだな。
不器用は、逃げられないんだ。


今の社会では、
誰でもいれかえができるように
会社が作られていますけど、
ほんとは、
誰かをいれかえたら、
仕事の内容が
変わっちゃいますよね。


変わるかもしれないね。
俺は、やっぱり、
自分の育てた子じゃないとだめだな。

金銭とか能率とかどうのこうの、
そういう世の中の尺度からいうと、
ちょっと
落ちこぼれになるかもしれないけど、
しかし、みんなが
いろんなことを考えて
いろんなことをやる時代なら、
俺らのところ、ひとつぐらい、
「絶対に動かない」
という態度でやっていたらば、
それがいいんじゃないかと思うんだ。

だから
うちはうちなりの仕事しかしない。

(法隆寺見学は、今日で最終回です。
 ご愛読、ありがとうございました)

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2005-08-30
『木のいのち木のこころ─天・地・人』
著者:西岡常一・小川三夫・塩野米松  出版:新潮社(文庫) 値段:900円

最後の宮大工・西岡常一さんの職人の記憶が、小川三夫さんに伝承されてゆく。
「結論だけ教えても、手が動き、足が動き、それがどんな仕事の一環なのか知らな、
 仕事はできませんし、何かが起こっても対応ができませんやろ」
聞き書き三部作が一冊になった完全版では、
糸井重里の巻末対談解説も読めるんです。
2005-08-31-WED
Text : Shunsuke Kimura Photo : Yasuo Yamaguchi ++ All Rights Reserved by Hobo Nikkan Itoi Shinbun 2005