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 『Make Love English version』
 BIGBANG

 
2008年(平成20年)
 アルバム『Number 1』に収録

言葉の壁がある彼とは、
駆け引きなんてしてる
余裕はない。
(かなぽん)

Girl, you're my queen
I'm here for you
'Cuz you're my everything


今思えば、あの時までの私は常に後ろ向きでした。

自分は面倒な性格とわかっていたから、
重いと思われたくなくて、
考えて考えて考え過ぎて、
言葉を飲み込む日々。
駆け引きとか、
柄にもないことをやろうとして、
でもできなくて、落ち込む毎日。
もう、相手の何を信じれば良いのかさえも、
分からなくなっていました。

そんな、仕事もプライベートも
半ば自暴自棄になっていた時、
私の全てを認めてくれたのが、彼でした。

彼は、日本語があまり上手ではなくて、
私は、日本語しか分からない。
そんな状況で、よく初デートの誘いに乗ったなぁ。
でもきっと、そうまでしてでも
会いたいと思う何かがあったのだと思います。
そして、そこで私は昔のように、
キラキラした世界というか、
恋愛特有の高揚感を取り戻しました。
ふとした瞬間ににやけてる自分、
そんな類のものにも久々に会いました。

言葉の壁がある彼とは、
駆け引きなんてしてる余裕はない。
気持ちをストレートに言わなければ、伝わらない。
でも、思ったことをオブラートに包むことなく
そのまま伝える、
それが逆にとても気持ち良くて、心地よくて、
ああ、自分は今まで無理してたんだな。
と痛感しました。

『おこってる「かなぽん」も
 かんこくごがへたな「かなぽん」も
 いいのわたしは』

言葉を絞り出して必死に私に伝えてくれた言葉、
どんなものよりも嬉しいよ。
いつまで一緒にいられるか分からないけど。
1年後はもうあなたは居ないかもしれないけれど。
私は今、幸せだよ。

この曲は、好きな人から
こんなふうに思われたいなって、
ずーっと憧れていた曲。
1回でもいいから、
こんなふうに愛情表現してほしいって、
思っていました。
それをあなたはいとも簡単にやってのけた。
レディーファーストの威力、恐ろしや。
(かなぽん)

言葉の壁のある恋愛って
経験がないのですけれど、
そっか、
「駆け引きなんてしてる余裕はない」
のですねー。
微妙なニュアンス、
「わかってよ」的な表現は、
きっと伝わらないんだろうな。
彼もきっと、おなじ。
だから、こんなふうなストレートな表現で
まっすぐ向き合ったんですね。

♪Girl, you're my queen
 I'm here for you
 'Cuz you're my everything

「きみはぼくのクイーン」
「ぼくはきみのためにここにいるんだよ」
「きみはぼくのすべてなんだ」

ひゅうひゅう。お幸せにねー!!

私は、恋愛できる才能というのはつまり
その人の前で
どれだけ素直になれるかだと思うんですよ。
まっすぐに好きと言いつづけることができたなら‥‥
それはあこがれの関係だ!

もしもこの歌詞のように
君のためにここにいると言われたら
生まれてきてよかった、って思えます。
そんなの「ありがとう」と応えるしかないよ。
人のことなのにでれでれしちゃいます。
ひゅうひゅう。
お幸せにー。

ひゅうひゅう。いいなぁ。
サイコーの時期ですね。どうかお幸せに。

ぼくのうちにはインコがいるのですけれど、
これがもう、モーレツな勢いで、
こっちに恋愛感情をぶつけてきます。
全身で真正面から。すごいんです、ほんとうに。
その様子を見ていると、なんだか、
にんげんは言葉があるからやっかいなのかなーと、
最近思うようになったところでした。
ぼくらは言葉を様々に用いて、
相手に伝える気持ちを微妙に調節し、
駆け引きを行い、ときには嘘もついたりします。
でもどうぶつたちは
人間みたいに言葉に頼ることができません。
どうぶつたちにできることは、
「ひたすら真面目に、一所懸命、正直に!」
なのだなぁ、と。
もちろん、人間みんながインコみたいになったら
たいへんなことになってしまうのですけれど‥‥。

失礼なことに(かなぽん)さんを
インコに例えたようなコメントになってしまいました。
でもその、プリミティブな恋のカタチは、
ちょっとね、うらやましいと思ったんです。

インコで例えられたから
野球で例え返すわけじゃありませんが、
やっぱり、いろいろ考えて、
スライダー、ファウル、
カットボール、ファウル、
スプリット、ボール、フルカウント、
みたいにして球数増やすよりも、
インコースにストレート、ずどん!
ってなことがいちばんだったりします。

球数が多いピッチャーは
その選択肢の多さに溺れることがある‥‥。
ああ、ほんと、わかりづらいですね。

みんなほんとは、
ベタでストレートな表現の気持ちよさを
求めているのかもしれませんね。

逆にいうと、ことばやフレーズや、
それを伝える手段が増えすぎたいまの恋は、
どんどん複雑になってるのかもしれません。

気持ちのいい、「ずどん!」な
投稿をどうもありがとうございました。
それでは、次回の更新で。

2014-10-01-WED

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