『マイ・ピュア・レディ』
 尾崎亜美

 
1977年(昭和52年)

 彼に言いたいことが
  あります。
ここで言わせてください。。
(崖の上のポムポム)
あ 気持ちが動いてる
たった今 恋をしそう

私は今年で47才の主婦兼大学院生です。
夫とは18才で知り合ったのでもう30年のつきあいです。
18才の私には初めての彼で
キャンパスをいつも仲良く一緒に歩いていたのが
まるで昨日のことのようです。

その彼と24才で結婚し
24年の歳月が流れました。
二人とも老眼になっちゃったし
私は五十肩で両手が上がらなくなりました。
子供たちもすくすくと成長していて
それぞれの道をみつけて遠くへ歩み去ろうとしています。

この節目に彼に言いたいことがあります。
ここで言わせてください。

これまでの30年ありがとう。
あなたのことは何でも知っているようで
実は何にも分かっていないような気持ちもします。
嘘みたいだけどほんとの気持ち。
今日もあなたの笑い声が好きです。

おっちょこちょいで
自分勝手で
思い込みが激しい私だから
つき合いにくいかと思うけど
これからもよろしくお願いします。

(崖の上のポムポム)

わーーーーー!
‥‥‥‥(もう一回読み直して)わーーーーーー!
なんとも、すてきな投稿が届きましたよぉ。
どう言ったらいいんでしょう‥‥新しい?!
うん、新しい。
「恋歌くちずさみ委員会」のこの場所を、
すてきな掲示板のように使ってくださいました。
夫への、あらためてのラブレター。
「今日もあなたの笑い声が好きです。」って、
もう! ひゅーひゅーですよ。
永田さんふうに言えば「結婚しちゃえ!」ですよ。
ま、してるんですけどね、もう。
うーーーん‥‥ほんとにすばらしい。
すなおに言いましょう。
「たいへんうらやましいです」

ねぇ! ‥‥これは、まいったなぁ。

読んでいたら、
「きゅ、急になにを言い出すの?!」って
びっくりしてしまいました。

糸井重里が聞いた話として
言ってましたけど、
歳を取っても若いころと同じように
第一線にいられるクリエイターは
強い自己肯定感があるんだそうです。

この投稿全体からも、感じますよね。
きらきらとあふれるような
「これでよかった!」っていう肯定の感じ。
できるかどうかわからないけど、
こういうふうにいれたらいいなぁ。

わあ‥‥!
成就した恋情って、
時間の経過とともに消えちゃうと思ってました。
そして、最高のかたちは、
最初のドキドキはなくなっても、
じんわりあたたかいもの
(たぶん、愛情と呼ぶようなもの)に
変化していったら、とても幸せなんだろうなと。
でも(崖の上のポムポム)さんは、
ずっと恋がつづいているのかも!
「キャンパスをいつも仲良く一緒に歩いていたのが
 まるで昨日のことのようです」
‥‥なんだものね。
そもそも(気持ちの上では)時間が経ってない!

すてきだなあ。とってもすてきです。
ところでだんなさまは
このコンテンツ読んでるのかなあ?

何かの縁で、いっしょにいることになって
なんでもない毎日を送ることができるのは
横にいてくれる人のおかげなんですね。
これからもずっと
いっしょにいらっしゃるとしたら、
30年でも、まだまだ半分も
来ていないのかもしれない。
だから、ここで、言わせてください、と。

血を分けた子どもたちではなく、親でもなく、
人生をいちばん長くすごす相手が
自分が自分の気持ちで選んだ他人であることも
なんだか不思議です。

だんなさまの笑い声はきっと
キャンパスを歩いていたころと変わらない、
きっとおじいちゃんになっても変わらない!
それがあればずっと
「あ、気持ちが動いてる」の
恋をしていた日に戻れる。
いいなぁあぁ〜。

このように、どなたかへのラブレターも、いい。
尾崎亜美さんのこの歌、まさに、恋歌、です。
みなさまの投稿、さらにさらに
お待ちしています。
残り少ない夏、おからだご自愛ください。

 

2012-08-18-SAT

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