いつもくちびるに、季節の風とラブソングを。
こんにちは、恋歌くちずさみ委員会です。

あまずっぱい企画は、とっても好評!
たーくさんの、おたよりがとどいています。
みなさんの、
たいせつなたいせつな思い出の「恋歌」、
どんどん紹介していきますね。
なのでどしどし、おたより(メール)くださーい!

30年ぶりに会った彼が、
デートに誘ってくれて‥‥。
(投稿者・おそい春)
『ずっと好きだった』
 歌/斉藤和義

 2010年(平成22年)
 

My恋歌ポイント

 ずっと好きだったんだぜ
 相変わらず綺麗だな
 ホント好きだったんだぜ
 気づいてたろうこの気持ち
 話足りない気持ちは もう止められない
 今夜みんな帰ったら もう一杯どう?
 二人だけで

学生時代‥‥彼が私の事を
好きでいてくれてたのは知っていました。
でも私には当時ほかに付き合ってる人がいて‥‥。
卒業後、その人とは別れ‥‥
みんな別々の道を歩いてきた。

30年ぶりに会った彼が、
デートに誘ってくれて
二人で飲んでいる時に歌ってくれて‥‥
もちろん‥‥私は彼に恋しました。

50歳を前にして、
胸がトキメクなんてとても幸せです。

その後も、友人たちと飲んでいる時には‥‥
「今夜みんな帰ったら」のフレーズが頭に浮かんで‥‥。
みんなと散会してから、
いつも二人で三次会してます。

今また青春です。

2010年の曲が登場しました。
つい最近のナンバーです。
いつものように「この曲なつかしー!」
とはならないものの、
「くちずさみ委員会」的な雰囲気の歌ですよね。
だって、歌詞の内容が
「焼けぼっくいに火が」というものですから。

(おそい春)さんは、なんと、
いま現在、まさしくその状況にあると‥‥。
「もちろん‥‥私は彼に恋しました」
と言い切るハツラツさが、すてきです。

‥‥いやぁ、すっごいなぁー。
えらいことですなぁー。
「50歳を前にして」‥‥。
たしかに(おそい春)かもしれません。
でも、こればっかりは仕方ない。
おちるときは、おちます。
人生、なにがあるかわかりませんねみなさん!

あるんだ、こういうこと!
ひゅー、ひゅーっ!
やりましたね(おそい春)さん!
しかも現在進行形の恋歌が
斉藤和義だもんなあ。
ひゅー、ひゅーっ!
しまった、正月の同窓会、
行けばよかったかなあ。
(↑宝くじが当たると思ってるのと
 同じ発想ですね、すみません。)

ひゅー、ひゅーっ!

「今また青春です」
という一行に
はなびらがパパーと飛んでいます。
なんだ、この歌、
斉藤和義さん。

この「彼」、
30年も思いを持っていて
しかも今度は相手を落とすなんて
すごい力の持ち主だなぁ。

ああ、読んでいてバラ色。

この、ことばの少ない感じが
なんとも「現在進行形」ですよね。

こう、つき合いはじめとか、
同棲したて、結婚直後のふたりに、
「どう?」とかって聞くと、
「どうって‥‥まぁ、ねぇ」みたいな
語尾は微笑みに包まれて
ぜんぜんしゃべってくれないけど、
ああ、いい感じなのね、って
明らかにわかるような、
そういう感じってあるじゃないですか。

終わった恋をしっかり語るときは
すみずみまできれいに語れるけど、
いま、まさに芽吹いている恋は、
むにゃむにゃっと、
ことば少なくなっちゃうのかも。

きっと、もう2、3ブロック、
濃い部分を書こうと思えば書けるんだけど
宙ぶらりんの幸せをたのしむように
ことばで表すのを我慢して、反芻する。
幸せなひと言を、飲みこむ。

そんな、「現在進行形」ならではの感じが、
読んでいてじわじわと伝わってきました。

週末ですね。
寒い日に、あたたかい恋歌など
くちずさもう。

2012-01-14-SAT

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