いつもくちびるに、季節の風とラブソングを。
こんにちは、恋歌くちずさみ委員会です。

あまずっぱい企画は、とっても好評!
たーくさんの、おたよりがとどいています。
みなさんの、
たいせつなたいせつな思い出の「恋歌」、
どんどん紹介していきますね。
なのでどしどし、おたより(メール)くださーい!

まじめな中学生だった私は
どうしたものかと途方に暮れ‥‥。
(投稿者・blueivy)

『愛を止めないで』
 歌/
 オフコース
 
1979年(昭和54年)
 

My恋歌ポイント

 君の人生が ふたつに分かれてる
 そのひとつが まっすぐにぼくの方へ

『さよなら』でブレイクする前のオフコースの歌。
テレビのコマーシャルでかかっていた気がします。

当時まじめな中学生だった私は
人生の坂道の下で、
それこそ白い雲を見上げて、
どうしたものかと途方に暮れていました。

今、坂の上へ立って、
目の前に広がる荒涼とした景色、
上空を覆う暗い雲に憂鬱になりながらも、
ともに歩む人が隣にいて、
私たちの少し前を走っていく子供たちもいます。

あの坂の下から本当に遠くに来たなあと思います。

♪なだらかな明日への 坂道を駆け登って
 いきなりきみを だきしめよう〜

(blueivy)さんの投稿を読んで、
いきなりここを、くちずさんでしまいました。
オフコースの醍醐味は、こういう、
「せつない透明感」だと個人的には思ってます。

♪愛を〜 止めないで〜

好きだったなあ、この曲。
もちろん愛のことなんか
何にも知らないころだったけれど。
そう、
途方に暮れていましたよ。

恋が始まることって
単純に嬉しいことなんだろうなって
思っていた子ども心には、
オフコースの、このころの小田さんの歌詞によくあった、
“その一歩”を踏み出してもいいのかどうか逡巡する、
つまり恋がはじまることへの恐れみたいなことが
うまく理解できようもなくって。
そのときの一時的な、っていうか、
瞬間的なトキメキ系の歌じゃなくて
「人生」賭けちゃうんだ、みたいな重さも
(理解しようもない年齢だけど)
なんかすごい、って思ったりしてました。
いろいろ考えちゃうね、今となっては。

これ、ちょっとめずらしい投稿ですよね。
直接の恋愛の思い出ではない。

「当時まじめな中学生だった私は
 人生の坂道の下で、
 それこそ白い雲を見上げて、
 どうしたものかと
 途方に暮れていました。」

でも、この感覚は、もう、
恋愛の描写がなくたって、
「くちずさめる」感じが
するんですよね。

はじまる予感と
いっこうにはじまらない現実で
とにかくもう、いっぱいいっぱい。

そんなときは部屋で
音楽を聴くしかないでしょう。
あらんかぎりの集中力で。
少なくとも我々の世代は
そうだったと思う。

恋はトキメキからはじまって、
いろいろあります。
そのいろいろを描く歌も、いい。
「愛を止めないで」と言われる局面は
来たことないけど、悪くないですねぇぇ。

そうやっていろいろあって、気がつくと、
小さな坂であっても
けっこうのぼってるんですよね。
くちずさみの歌は
そののぼり坂の
いい友だちにもなったなぁ。

私にとって「のぼり坂の友」は
ブルーハーツの「人にやさしく」とか
RCの「いい事ばかりはありゃしない」とか
中島みゆきさんの「ファイト!」でした。
あ、悩み事がわりと
パターン化している自分に気づきました‥‥。

お盆期間中は、
恋歌くちずさみ委員会は、
なんと毎日更新の予定!
ちょこちょこ、のぞきに来てくださいね。

2011-08-10-WED
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