いつもくちびるに、季節の風とラブソングを。
こんにちは、恋歌くちずさみ委員会です。

あまずっぱい企画は、とっても好評!
たーくさんの、おたよりがとどいています。
みなさんの、
たいせつなたいせつな思い出の「恋歌」、
どんどん紹介していきますね。
なのでどしどし、おたより(メール)くださーい!

なんだったんでしょうね。
片思いが居心地がよかったんでしょうか。
(投稿者・うめ)

『夢で逢えたら』
 歌/
 吉田美奈子
 
1978年(昭和53年)
 

My恋歌ポイント

 夢でもし逢えたら
 素敵なことね
 あなたに逢えるまで
 眠り続けたい

中学・高校と女子校で過ごした私。
兄がいるせいなのか、大人に憧れがあったのか、
好きになる人はいつも年上の方でした。
汽車通学(田舎なんです)で‥‥図書館で‥‥
出会った人を好きになり、
遠くから見つめ、そしてドキドキする、
友達と「目が合った〜〜」なんて
キャーキャー騒ぐ、
そんな可愛い恋をしていました。
告白なんて、できないのですが、
当時、流行りだしたバレンタインデーには
必ずチョコを渡す、そんな子でした。
ある年のバレンタインのこと、
友達に頼み、図書館の裏に
憧れの人を呼んできてもらって、
「これっ、受け取ってくださいっ!」
なんて勢いよく渡したんですよね。
(勢いをつけなければ出来ない気がして‥‥)
そうしたら、奇跡的に、
「明日、映画でも観に行こうか」って言われたんです。
今の私なら、首を振りまくって
「行こう行こう♪」と言うのですが、
当時の私は今思えば少々厄介で、
「そんなつもりないんです‥‥」と
意味不明な言葉を残しその場を後にしました。
なんだったんでしょうね。
片思いが居心地がよかったんでしょうか。
チョコを渡すのが大人に思えて
渡したかっただけなんでしょうか。
そんな私も、しっかと大人になり、
男性の趣味もすっかり変わり、
年下の旦那さまをGETして穏やかに暮らしています。
懐かしいな〜♪

‥‥どうして。なぜ。

エピソードとしては
わからんでもないけど、
「そんなつもりないんです」は
言われたほうは困るだろうなぁ。

いや、夢で逢えたらだから、
そうなるのかもしれんけどね。
あなたに逢えるまで
眠り続けたいわけだからね。

にしてもなぁ、
「そんなつもりないんです」は
どうせいっちゅーの、だろうなぁ。

どうしても、その後の彼の
いかんともしがたい気持ちを
慮ってしまうなぁ。
図書館の裏まで行ったのに‥‥。

それはさておき、
この歌は作曲はもちろん
めずらしく作詞も
大瀧詠一さんが手がけてます。
いろんな人にカバーされてる名曲。

「そんなつもりないんです」
につきましては
永田さんが言うとおりの
びっくりポイントなのですけれども、
でも‥‥
言われた男子もたしかに困っただろうけど、
そういう理不尽に満ちてますよね、恋愛って。
理屈じゃなく、
その場のひらめきでの判断だから。
「そんなつもりないんです」
って言われたら、もう、しょうがない。

思えば自分にも
理不尽なことはたくさんあった気がします。
で、きっと自分も
理不尽なことをしたんだろうなあ‥‥
なーんて、
言ってみちゃったりなんかしちゃったりして。

理不尽。そりゃそうだね、
方程式通りの恋なんて、ないからねえ。
うまくいかないったらないよ。
自分の心と行動が
いちばんわかんなかったりしてねー。

でも「明日、映画でも観に行こうか」って言った
(うめ)さんにはオトナに思えたセンパイも、
十代の男の子であるからして、
そうとうドキドキしてたと思うなー。

ところで(うめ)さんの投稿、
「汽車通学」
「流行りだしたバレンタイン」
「映画でも」
もう、世代的に胸キュンワード満載でした。

さらに、吉田美奈子さんの
ジャケットイラストも、
なんだか妙になつかしい感じ!
ペーター佐藤さんかなあ?

「そんなつもりないんです」
そんなことばっかで
オトナになりました。
そうです。それが女子でしょう。

あわよくば
あなたに逢っても
眠り続けたい。

ひろがる妄想。
春風そよそよですよ。
力いっぱい私を抱きしめてね、ですよ。
どうぞ映画には誘わないで‥‥
ああ、お願い、このまま
眠り続けさせて‥‥。

(パシッと誰かに起こされる音)

うわあ、
「そんなつもりないんです」を
手段として認めてしまうと
もう、男子は、勝ち目ないわー。
もともと男子は全敗だけど、
さらに全敗街道まっしぐらだわ。

眠り続けたいなら、
現実的に図書館の裏に
呼び出さなければいいのに‥‥。

ながたさんながたさん、
「勝ち目」とかさ、
「全敗」とかさ、
そもそも恋愛が「勝負ごと」では、
女子は、ないんだと思うよー。

ところでバレンタイン。
もらったチョコの数をきそってたら
クラスの女子に
「数を競うのは、よくないわ」
って言われたなあー。
そりゃそうだって、いまは、思うけど、
そのときはただの男子だから
「わーい、チョコ!」
だったんだよねー。

(うめ)さんは
中学・高校と女子校だそうですが、
ぼくは高校が男子校でした。

汽車通学という言葉があった時代です。
バレンタインといえば、
数少ない幸運な同級生がもらっていたのは
不二家のハートチョコ。
それがぼくには金メダルに見えました。
女の子と映画に行ったやつなんかは、
もう、ヒーローあつかいでしたよ。
「どうだったどうだった?」
とみんなで質問ぜめ。

くちずさみ世代って、
ウブだった世代なのかなぁー。

そうだね、あの頃はね!
でも、いまの中高生も
もしかしておんなじようなこと
やってるのかもかもよ?

〜恋はいつも壁打ちテニス。
だけども、いっしゅんだけ
ふたりの気持ちが
同じ弧を描くときがあります。
それを大事に胸にしまい
暮らす恋歌なわたしたち〜
以上、すがのぽえむでした。
また、来週の水曜に!
らららららーららーららー。

♪Ha〜aha〜ha〜

『夢で逢えたら』は
シリア・ポールさんのバージョンを
もっとも聴いたなあ。

♪Ha〜aha〜ha〜
(リフレイン&フェードアウト)

2011-07-23-SAT
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