理解力と人格。いま「一緒にはたらきたい人」とは?

ほぼ日と関係の深いおふたりが、
「人を採用するときに大切なこと」について
たまたま同時期に、別々の場所で話されました。
ひとりは、人材紹介会社、
KIZUNAパートナーズの河野晴樹さん。
もうひとりが、レオス・キャピタルワークスで
ファンドマネージャーとして働く藤野英人さん。
河野さんは「理解力」をはたらく人の
もっとも重要なポイントとして挙げ、
藤野さんははたらく人の機能ではなくて
「人格」こそが大切だと言いました。
人材紹介と投資運用という
異なるお仕事をされているおふたりですが、
大切にしていることはなんだか似ているようです。
糸井重里と3人で「はたらくこと」について
たっぷりと語りました。
全7回にわたっておとどけします。

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とじる

第7回本当のことってなに?

藤野
私、糸井さんが仰っていた
「夢に手足を。」というあの言葉、
すごく感動したんですよ。
興奮して1週間くらい眠れなかったです。
糸井
そうでしたか、うれしいです。
「ほぼ日はどういうことをしていく会社なのか?」
ということを、
言葉にできないかなと思って考えました。

「夢に手足を。」
夢には翼しかついていない。
足をつけて、
歩き出させよう。
手をつけて、
なにかをこしらえたり、
つなぎあったりさせよう。
やがて、目が見開き、
耳が音を聞きはじめ、
口は話したり歌ったりしはじめる。

夢においしいものを食べさせよう。
いろんなものを見せたり、
たくさんのことばや歌を聞かせよう。
そして、森を駆けたり、
海を泳いだりもさせてやろう。

夢は、ぼくたちの姿に似てくるだろう。
そして、ぼくらは、夢に似ていく。

夢に手足を。
そして、手足に夢を。

(2016年1月夢に手足を。より)

藤野
手足なら自分で動かせるし、
走ったり掴んだり。
糸井
生き物っぽいですね。
藤野
「夢に手足を。」と言われた瞬間に
投資もそうだよ、と思いました。
糸井
「投資に手足を。」
藤野
そうです。
投資は専門的で閉塞したイメージがありますが、
まだ手足が足りていないのだと思います。
見たい・知りたい・聞きたい、
ゆかしという気持ちが強い人をもっと増やして、
その人たちと投資の世界をかき回していきたいです。
河野
語ってばかりでは、
いい仕事はできませんよね。
糸井
藤野さんも河野さんも、
「手足がついている」イメージです。
河野
生き物っぽいですか?
糸井
だいぶ(笑)
お2人ともいつも動いていて、
他の方への興味が強くて、
そういうイメージです。
河野
そう言ってもらえると、うれしいですね。

あの、ここ最近、ブランド名よりも
自分の大切なことを大事にしたい人が
増えていると感じます。
そういう人たちは、
個人事業や手触り感のある仕事に
転職される傾向があって。
糸井
手触り感ですか?
河野
世の中の心をつかむために、
自分の意思で仕事ができる場所ですね。
生き物っぽい人がたくさんいる、カラフルな。
藤野
そういう会社も増えていますね。
河野
おそらく僕らが長いこと考えてきた、
「本当のことってなに?」という問いを
考えている人が増えているんですよ。
しかも、若いころから。
糸井
おお、それはいいですね。
河野
「本当のことってなに?」を考えられることで
他のことに目が向くようになり、
そうするともっと知りたい、聞きたいと
積極的に動くようになると思います。
糸井
ゆかしの気持ちが強くなるんですね。
河野
そういう考えや気持ちが、
「理解力」や「人格」を育てますよね。
僕は今日、そう思いました。
糸井
そうだ、そうですね。
藤野
その通りですね。
河野
「理解力」や「人格」が育てば、
はたらくことがもっとおもしろくなって、
会社も魅力的になって。
糸井
カラフルな会社が増えて、
たのしくなりそうですね。
藤野
私も大学で教鞭をとっていまして、
若い層の力が育っていることを感じます。
きちんと自分の言葉で話す子が多いです。
河野
国力があがるからうれしいなぁ(笑)
糸井
「今の若いやつは、」みたいな言い方は
もう違いますね。
藤野
若い層もおもしろいですよ。
今度は私たちが彼らを刺激するような
おもしろいオヤジにならなきゃいけない。
糸井
そうですね。
理解力や人格の話から、
最後は未来の国力について語ってしまって(笑)
でも、おもしろかったですね。
今日は長いお時間ありがとうございました。
藤野
ありがとうございました。
河野
ありがとうございました。

(おわります。)

2017-06-05-MON

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プロフィール

河野晴樹

1962年生まれ。
慶應義塾大学卒業後、株式会社リクルートに入社。
若手からエグゼクティブまで幅広く
人材紹介事業の運営を推進してきた。
一方新卒学生の採用面接をはじめ、
数多くの人事をこなしてきた「人材オタク」。
2005年、人材紹介事業をおこなう
KIZUNAパートナーズ株式会社の
代表取締役社長に就任。
主としてエグゼクティブの人材紹介を手がけている。
ほぼ日の就職論特集の際に、
「面接試験の本当の対策」に登場いただいた。

藤野英人

1966年富山県生まれ。
早稲田大学卒業後、国内外の資産運用会社で
日本株のファンドマネージャーとして活躍。
2003年にレオス・キャピタルワークス株式会社を創業。
代表取締役社長・最高運用責任者(CIO)として、
成長する日本株に投資する「ひふみ投信」を運用し、
高い成績を上げ続けている。
明治大学商学部の講師も長年務めている。
現在、日経電子版の「NIKKEI STYLE」にて
コラムを連載中。
ほぼ日には「どうして投資をするんだろう?」
「恋と投資の話」で登場いただいた。
著書として『投資家が「お金」よりも大切にしていること』、
『ヤンキーの虎』など多数。
最新の著作に『投資レジェンドが教えるヤバい会社』がある。