前回に続き、菜畑遺跡の資料館にいます。

菜畑遺跡は玄界灘に面した唐津湾から、
約1kmの丘陵の端にあります。
縄文晩期の中頃、今から2500年~2600年前の
日本最古の水田稲作跡が発見された場所です。










 
おやっ
古そうな神社が建っています。
熊野原神社というのですね。

由緒を読むと‥‥
白い光が現れて海路を照らした!
神功皇后伝説がまたここにもありました。

北部九州のあちこちに神功皇后の奇跡、
いえ軌跡が残されています。

資料館を出て
 
「唐津神社にお参りしておこうかな~」
と歩き始めたスソさんが出くわしたのは、
こんな神社だったのでした。
さっそく、
スソさんチェックがはじまっています。

こんにちは、埴輪のみこちゃんです。
スソさんといっしょに古墳めぐりをできることが
いちばんのたのしみです。


 
人がいっぱい
唐津神社の参道には大勢の人が集まっていて
もみくちゃに!

そうです!
偶然にも今日は唐津くんちの日だったのです。

境内には入れそうにありません。

唐津くんち?
 
「唐津くんち」って、
「唐津くんのおうち」のことかと思いました。
お祭りなのですね。

みこちゃん、インターネットで調べたの。
「唐津くんち」は、
唐津神社の秋期例大祭なんですって。
10月29日に、
豊作・商売繁盛を感謝する本殿祭が行われて、
11月2日~4日には、
「漆の一閑張り」という技法で造られた
曳山(ひきやま)が旧城下町を練り歩くのよ。






 
ぴーひゃらぴーひゃら
神社の西側の脇道へ行ってみると
笛や太鼓の音がにぎやかに鳴っています。

エンヤーエンヤー、ヨイサーヨイサー!

そして、遠くから近づいてくるものが‥‥!

曳山(ひきやま)です。曳山がやってきました。

あれは、魚? ではなく、鯱(しゃち)ですか。

曳山がきたーー!
 
わー、すごーーーい!

曳山は町ごとに造られていて、
ぜんぶで14台あるのだそうよ。
この鯱は13番山。
曳山には製作順に番号がつけられているので、
つまりこのこは若い曳山なのね。
‥‥と思って調べたら、
13番目とはいえ
水主町で1876年(明治9年)に
造られたものだったのでした。


 
何かたべたい!
おなかが空いて、のども乾いてきました‥‥。

あ、椎の実!
縄文の食べ物が!?

でもこれ今だめかも。
のどがさらに乾きそう~~。

みこちゃんも!
 
のどがからから!
でも、埴輪だから大丈夫。
水飲まなくて平気なの。


 
何か‥‥!
吸い込まれるように
屋台でこれを買いました。

「はしまき」っていうものだそうです。
こっちではポピュラー?
関東では見ない食べ物ですね。

箸にお好み焼きが
ぐるっとまかれているって感じかなぁ。

あ! しかし、中に具はありません!

粉とソースとケチャップの味だけ‥‥
でもお腹はすこし膨らみそうです。




 
祭りを離れて
唐津駅から駅を三つ東へ戻り、
虹の松原駅で降りました。
かわいい小さな駅です。
とっても静かで、
さっきの人混みがうそのよう‥‥。

海とは逆側へ、てくてく歩きます。

たのしいね、スソさん。
 
ね。静かになりました。

ああ‥‥
スソさんがてくてく歩くリズムで
こうしてカバンの中で揺れているのは、
しあわせだなーー。


 
赤い鳥居
鏡山のふもと交差点に着きました。
山の入り口に大きな鳥居があります。

山には登らず、さらに南へてくてく‥‥。








 
着きました!
鏡神社です。
古代の森に囲まれています。

神功皇后が三韓征伐の渡航前に、
七面山(現在の鏡山)で鏡を祀り、
その鏡をこの社に納めたそうです。

しかし、後の火災によって
社殿や鏡などは燃失してしまったとか。


 
一宮
静かなたたずまいですね。
そしてほんとうに静かです。




 
さて!
お参りのあとは、古墳部です。
古代の森会館に入りましょう!

チケットには『源氏物語』で詠まれた歌が。

「君にもし 心違わば 松浦なる
      鏡の神に かけて誓わむ」

『源氏物語』って唐津にも誰かいたの?
ここまで源氏が‥‥?
わからないことは宿題に。

紫式部はこの辺りに訪れたことがあったのかな?
その当時有名な神社だったことは
間違いないようです。

わくわく
 
やってきました古墳部タイム!
きょうはどんな古墳に出会えるのかしら。
わくわく。
観覧料は大人100円、埴輪0円。


 
ここは!
『魏志倭人伝』が297年に記された頃、
末蘆国(まつろこく)が
あったのではないかと言われています。

末蘆が松浦(まつら)に
なったのでしょうかね。






 
旧石器時代から
唐津市と東松浦郡の遺跡から出土した
考古資料が展示されています。

旧石器時代の石器、弥生時代の甕棺
古墳時代の土器や鉄器などが並んでいます。

すてき‥‥
 
この色合い、いいわぁ、なごむわぁ。
こうして考古資料をながめていると、
やっぱり心が落ち着く
みこちゃんなのでした。






 
外へ
見学後、外に出ると
すこし日が陰っていました。

暗くなる前に、ちょっと寄りたい場所があるので
急ぎましょう!

走らないで急ぎましょう!
 
走って転んだら、
カバンの中のみこちゃん割れちゃうから。

ところでスソさん、どこへ行くのかしら?


 
うろうろ
駅方向に少し戻り、鏡山に向かって
路地をはいって行くと‥‥
あった! あった!
住宅に隠れて…。






 
おおー!
古墳です。
小型の前方後円墳です。

後円部に横穴石室の入り口が開口しています。
柵がつけられていて入れません。

中から出たものは
上野の国立博物館にあるそうです。
そっか~、東京か~。

わあ!
 
古墳だわ!
ちっちゃめサイズのかわいい古墳だわ。
こんな古墳を見守りたい!


 
ふわーーーー!
わーーー。
なーんて風が気持ちよく吹いていることかーーー。

こうして古墳も見ることができ、
満足して博多に戻りました。
さあ、明日はいよいよ
みやこ町で土偶・土面造りです。

ふわわわわー!
 
みこちゃんも、
なーんてしあわせなことかーーーー。
スソさん、これからもずっといっしょに
古墳めぐりをしましょうね。

ではでは次回、
北部九州を西へ東へ編の
ラストへと続きまーーーす。

 
2015-05-31-SUN
 
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