正解、食べられません!
ドクツルタケ猛毒

今年も、例年通り、というか、
きのこを食べて中毒した、というニュースが、
けっこうたくさん報じられました。

目の前にある名も知らぬきのこを、
図鑑やインターネットで調べようとしても、
同定するのはなかなか難しいんですよ、これが。

きのこは個体差や地域差がけっこうあるし、
インターネットで検索できる情報には、
眉唾モノもたくさんあります……。

先日、 テングタケを食べて中毒を起こした、
という人がニュースになってました。
インターネットで調べたら、
食べられるって書いてあった、とのことですが、
そもそも、
テングタケが毒きのこだと知らないレベルの人は、
野生のきのこを採っても食べない方が無難です。

そして、
きのこファンをざわざわさせたのが、
ドクツルタケを食べて中毒をおこした、
という北海道の老夫婦。
自宅の裏山に生えていたのを、
味噌汁にして食べたそうですが、
ほんと、よくぞ、助かったものです。

ドクツルタケと言えば、
きのこファンなら知らぬ人はいないほどの、
日本を代表する猛毒きのこですからねえ。
(たった1本で家族4人の死亡例あり)

しかし、観察、鑑賞するだけなら、
その美しさは別格だと言えましょう。
その英名「Destroy Angel」(殺しの天使)は、
言い得て妙ですな。

今年2023年の阿寒はドクツルタケの当たり年。
夏の終わり頃から、純白で凛とした立ち姿を、
森のあちこちで見ることができました。
なんせ、白いから、目立つんです!

ドクツルタケは、夏から秋に、
針葉樹林、広葉樹林を問わず、地面から発生します。

傘は経6〜15cm、表面は平滑で真っ白。
出はじめたときはたまご形で、
やがて釣鐘形〜円錐形から平らに開きます。

ヒダは間隔が狭く、真っ白。

柄は高さ14〜24cmで、真っ白。
表面は繊維状のささくれでおおわれています。
上部には膜状のツバが見られ、
根本はふくらんで袋状の大きなツボがあります。

その立ち姿の美しいこと!
何回見ても感動してしまいます。

猛毒。

食後10〜20時間で、急に、
激しい腹痛、嘔吐、コレラ様の下痢、
肝臓、心臓、腎臓障害が起こります。
1本以上食べると、
病院で適した処置を行わない限り、
1〜2日、ないし、3日以内に死亡!
がくがく、ぶるぶる……。

とにかく、
白くて大きなきのこは猛毒のものが多いので、
初心者はくれぐれも食べないようにしましょう!
指切りげんまん、約束ね!

このコンテンツでは、
				きのこの食毒に触れてますが、
				実際に食べられるかどうかを判断する場合には、
				必ず専門家にご相談ください。