不正解、食べられます!
クロカワ食

あけましておめでとうございます。
今年も「きのこの話。」をよろしくお願いします。

2011年3月1日に連載が始まったので、
今年2021年3月で、なんと10周年を迎えます!
もしかしたら、ほぼ日さんのコンテンツの中でも、
けっこう古株になってきたかも……。

それはそうと、とにかく、
新型コロナウイルスの猛威が下火となり、
以前とまったく同じにはならないかもしれませんが、
マスクなしで、穏やかで平穏が日々が迎えられるよう、
願わずにはいられません。

さて。
普段、意識しているわけではないけど、
年末になると、翌年の干支(えと)が話題になります。
何の年に生まれようが、その年の干支が何であろうが、
日常生活にはあまり関係はありませんけど……(笑)。

本来、干支(えと)とは、
甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の
十干(じっかん)と、
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の
十二支の組み合わせのこと。

今年、2021年は、辛丑(かのとうし)です。
(え、つらい、からい、丑の年……う〜む……)
60年周期なので、60歳を迎えるまでは、
毎年干支が違うわけですな……。

きのこファンが、年賀状を送るにあたり、
きのこにちなんだ干支にしたい、と考えたとき、
子年だったら、ネズミシメジとか、
申年だったら、サルノコシカケの仲間とか、
直接的な名前が付いているきのこがありますが、
丑はちょっと困ってしまいます。

で、ちょっと調べてみたところ、
直接的な名前ではないけど、地方名がありました。
その名も「ウシビタイ」「ウシビテエ」。
(「ビテエ」は、「ヒタイ」のなまり)
牛のおでこ、特に、黒い牛のひたいに似ている、
ということから、そう呼ばれているそうな。

それが、今回ご紹介する、クロカワです。

クロカワは、秋に、
トドマツなど針葉樹の林地に発生。
しばしば群生します。

傘は5〜20cmほどで、まんじゅう形。
表面は灰白色、のちに、黒色。

傘の裏側はヒダではなく、管孔状で白色です。
肉は厚さ1cm以上で、傷つけると赤紫色に変色。

柄は高さ2〜10cmほど。
傘と同色で太く円柱状、表面に短毛が見られます。

食。

そのまま焼いて醤油をつけて食べたり、
軽くゆがいて酢の物にしたりすると、
適度なほろ苦さがあり、
昔から食通向けの味と言われたとか。
ぼくは食べたことがありません、はい。

読者の皆さまにおきましては、
つらさ、からさ、から、早々に開放され、
良いことがたくさんありますように!
そして、
日々、どうぞ、ご無事で。

このコンテンツでは、
				きのこの食毒に触れてますが、
				実際に食べられるかどうかを判断する場合には、
				必ず専門家にご相談ください。