正解、食べられません!
ベニテングタケ毒

本日は、クリスマス。
今年2020年の、最後の掲載日です。

今年は、世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るい、
世界史に新たな1ページを刻むような災厄の年でした。
日常生活でマスクが必需になるなんて……。

戦いの最前線にいる、医療関係者の皆さまに、
エールと感謝を贈りたい、などと言うと、
なんか偉そうですが、ただただ頭の下がる思いです。

ぼくにできることと言えば、
人前でのマスク、頻繁な手洗い・消毒を徹底するなど、
新型コロナウイルスに感染しないように努めること、
そして、もし、感染してしまった場合に、
他の人に移さないようにすること、
くらいでしょうか……。

ベニテングタケ、というきのこは、
ちょっと特別なのではないかと常々思っています。
通常は忌み嫌われるはずの毒きのこでありながら、
北欧などでは、幸せの象徴のように扱われたりも。

身の回りを見渡してみると、
グッズや、アートや、ゲームなどにも、
ベニテングタケをモチーフとしたものが、
けっこう多く見つかります。

赤い傘に白い点々があるビジュアルは、
人々の心を刺激するのかもしれません。

さて。
ベニテングタケは、
やや高地、あるいは、北方圏で見られるので、
関東以南の街場にお住まいの方には、
あまり馴染みがないかと。

きのこが見たい! と、
阿寒をお訪ねくださる方々の多くが、
ベニテングタケ目当てだったりします。

阿寒の森では、夏から秋にかけて、
シラカバやトドマツなどが生えている場所の、
地面から発生します。

そう、
きのこの本体の菌糸と木々の根が菌根でつながり、
お互いに必要な栄養をやりとりして共生している、
菌根菌です。

傘は直径6〜15cmほど。
初めは球形でのち平らに開きます。
阿寒では、赤系、オレンジ系、黄色系と、
色のバリエーションも見られます。

傘に付着している白いつぶつぶ=イボ=は、
幼菌を守っていた外皮膜の名残で、
雨に流されて消失することもしばしばです。

傘裏のヒダは白く、間隔は密。

柄は白く、高さ10〜24cmほど。
上部には内皮膜の名残であるツバがあり、
根本は球状にふくらんでコブ状の輪が見られます。

有毒。

死に至るような猛毒ではありませんが、
胃腸系、副交感神経系、中枢神経系、などなど、
誤食すると多岐にわたる複雑な中毒症状が現れます。
どうぞ、ご注意を。

とにかく、
いかにもきのこらしい形をしていて、
たとえ、毒を持っているとしても、
可愛らしくも美しくもあるきのこです、はい。

ちなみに、
今年は、ベニテングタケが大豊作で、
今回の写真は、森ではなく、
小学校のグランドで撮影しました。

来年は、少しでも、
新型コロナウイルスの猛威が収まりますよう、
柴犬とベニテングタケのご加護を……(笑)。

Happy Holidays !

このコンテンツでは、
				きのこの食毒に触れてますが、
				実際に食べられるかどうかを判断する場合には、
				必ず専門家にご相談ください。