ご用心!食べられないんです!
スクテルリニア
エリナケウス
食不適

今回ご紹介するきのこの名前を見て、
「はあ……?」
と思った方も少なくないと思います。

スクテルリニア エリナケウス、とな……。

もちろん、日本語ではありません。
生物の種や分類に付けられる名前は、
世界共通で、ラテン語が使われていますので、
その学名を、カタカナ読みしているだけなんです。

普通の人にはまったく馴染みのない言葉ですね。
ぼくも、しばらく名前が覚えられず、
でも、けっこうしばしば見かけるので、
「なんとかエリちゃん」と呼んでました(笑)。
いや、今も、そう呼んでます!

ちなみに、このきのこ、現在、手元にある、
『北海道のキノコ』
『増補改訂新版 日本のきのこ』
『新装版山溪フィールドブック7 きのこ』
3冊の図鑑に、すべて掲載されています。

よく見かけるきのこだし、
図鑑にも普通に紹介されているきのこ、
で、あるにも関わらず、
なぜか和名は付けられてないわけで……。
(手続き?が面倒くさいのでしょうか?)

ま、それはそれとして、このきのこは、
ぼくが大好きなきのこにそっくりなんですよね。
こちら、アラゲコベニチャワンタケ、です。

まあ、この際、名前はどうでもよろしい。
スクテルリニア エリナケウスは、
主に秋に、ハルニレなど広葉樹の腐朽倒木上に発生。
ばばばば、とたくさん群生します。

お皿の直径は3〜10mmくらいと小型。
周囲には褐色の剛毛が生えています。
上面は橙黄色です。

最初は球形で、やがて皿形に開きます。
柄はついていません。

食不適。

なんせ、小さいきのこですから。
鑑賞する際には、ルーペもお忘れなく。

類似のアラゲコベニチャワンタケは、
感じで書くと「荒毛小紅茶碗茸」で、
なんとかエリちゃんとの、見た目の違いは、
上面の色くらいなので、
アラゲコダイダイチャワンタケ、などと、
自分勝手に命名してみるのも面白いかも。

きのこは自由に楽しみましょう!

このコンテンツでは、
				きのこの食毒に触れてますが、
				実際に食べられるかどうかを判断する場合には、
				必ず専門家にご相談ください。