不正解、食べられます!
ハタケシメジ食

ハタケシメジは、秋に、その名前の通り、
畑のような広い草地や庭園などの地面から発生します。

阿寒では、送電線の下、林道脇にある土場、
さらには、キャンプ場や、国道の路傍などでも、
群れて発生する姿を見ることができます。

地面から発生するので、
木々と地下でつながって栄養のやりとりをしている、
菌根菌(きんこんきん)かと思いきや、
実は、腐生菌なんです。

「香りマツタケ味シメジ」という諺?に登場する、
「シメジ」こと、ホンシメジは菌根菌なんですよね。
ハタケシメジとホンシメジは、
姿が似ているし、同じ地面から生えるのに、
生き方はまったく異なるんです。

ちなみに、菌根菌は、人工栽培が難しく、
マツタケは未だに成功してないのですが、
ホンシメジは見事に成功しておりまして、
現在では、市場に流通してます。

で、菌根菌ではないハタケシメジが、
なぜ地面から発生しているかと言うと、
地中の木材や腐朽した落葉を「食べて」いるんです。
見えない場所に発生源があるんですね。

ですから、ハタケシメジは、
人為的に木材を埋めたりした、庭先や土場や路傍など、
人間の暮らしに近い場所でも見られるというわけ。
人工栽培にも成功しています。

ハタケシメジの傘は、暗オリーブ褐色~灰褐色で、
まんじゅう形からやがて平らに開きます。
直径は、3~12cmほど。

ひだは密集していて白色。

柄は高さ5~8cmほどで、帯灰褐色。
数本~多数が根本でくっついて、
大株になるものも珍しくありません。

食。
優秀な食菌で、ホンシメジに匹敵します。
ホンシメジがプリプリした歯ごたえなら、
ハタケシメジはやや繊維質なので、サクプリ……かな。
山と溪谷社の『増補改訂新版 日本のきのこ』でも、
どんな料理にも合うと、太鼓判が押されています。

老若男女、阿寒のきのこ採りたちは、
ハタケシメジが大好きです。

ハタケシメジが発生して、
次にエノキタケが姿を現すと、
阿寒は秋から冬へと季節が移ろいます。

このコンテンツでは、
				きのこの食毒に触れてますが、
				実際に食べられるかどうかを判断する場合には、
				必ず専門家にご相談ください。